木下典明ATL入団

　NYG NYJ GB ATLならば、どう考えてもGBだと思うんだけどなあ・・・。


　ATLには元プロボウルリターナーAllen Rossumが居ます、31歳と高齢でリターナーとしては高給取りですし去年の成績はリターンの平均ヤードだけでみれば平均レベルにまで落ちています、そういう意味で次を探すタイミングで有るのかもしれません。
　Rossumに代わりKRに入る事もあった2年目Jerious NorwoodはRBとしてWarrick Dunnとコンビを組む事になりましたから、負傷率の高いリターナーは卒業する事になるかもしれません。

　木下典明が生き残る為の直接のライバルは、ATLのオフィシャルHPでRossumに続く2番手のリターナー2年目のAdam Jenningsです。5-9 181ポンドと小柄なスピードタイプで去年のスカウティングコンバインでの公式40ヤードタイムは4,42です。サイズ、スピード共に同じようなスペックですし、ドラフト時の評価も素晴らしい運動能力を持つリターンスペシャリストと言われています。
　JenningsはまだWRとてのパスレシーブは記録して居ません、今年はWRとしても起用される見込みですが、サイズを考えてもリターンが売りの選手でしょう。そういう意味でも全く同じタイプと言う事になります、2人のうちどちらかが確実にカットされる事になります（2人ともカットされる可能性も当然あります）

　ATLのWR陣は成績は残して居ませんが、層は結構厚いです。1巡指名コンビのMichael Jenkins、Roddy WhiteにベテランJoe Hornが加わりました、スロットまでの3人は確定でしょう。4番手には個人的に今年2日目で取れそうなWRではベストだと考えていたLaurent Robinsonが3巡指名で入りましたしロスターに残る事が確定します。
　5番手6番手を上記のリターナー兼任Adam Jennings、Todd Pinkston2世と言われた細身のFred Gibsonと争う事になるでしょう。ベテランBrian Finneranが怪我でシーズンエンドですからWRは5人編成になりそうな気がします、やはりここでもJenningsがライバルになりそうです。

　ATLはHCが入れ替わり、STCもカレッジでの指導歴の長いJerry Rosburgに変わっています。そういう意味では元プロボウルリターナーのRossumも成績が落ち始めていますし若手に切り替える可能性も有るでしょう。リターンに1発TDを求めるのか、ファンブルしない事を求めるのか、アスレチックな運動能力を求めるのか、カバーチームを上手く使うタイプが好みなのか、コーチの好みに合う合わないで誰を起用するのかは変わってくるでしょう。

　リターナーとしても、レシーバーとしても、同じタイプのJenningsを打ち負かす事が53人ロスターに残るために必要と言うことです。コンバインで4,42のスピードを記録したJenningsですが、4,3で走ると噂された快速の持ち主です。ミニキャンプでは3巡ルーキーRobonsonよりもWRとしても良くてセカンドチームに入る事も多かったと言う話も聞きます。リターナーとしてRossumを蹴落とす事が出来なかった場合、WRとしては勝負にならないと思います（システム習得面で1年の差は大きいです、英語できないらしいし・・・）入れ替わったコーチがRossumから若手への切り替えを決断して（または決断するだけの働きを見せて）その上でWRとしても起用できるJenningsから勝利しなければ53人枠には入れません、かなり厳しい戦いになるでしょう。


　正直、GBの方がWRデプスもリターナーと言う面でもチャンスは大きかった気がします。興味を示したのが4チームで正式に契約を提示したのがATL以外に有ったのか分かりませんが、チーム事情を考えればGBに行って欲しかったです。スピードを活かすという点でドームのATLを選んだのかもしれませんが、ライバルも同じ条件ですから。


　
　契約のオファーが有ったのはATLとNYGの2チームだったようです、それならばNYGには去年の2巡指名Sinorice Mossと今年の1巡指名Aaron Rossがリターナー候補に居ますしATLに行くのは当然です。

Hanson vs Fox vs Barksdale

　ドラフト上位でCBは必ず指名が有ると予想されたものの、結局終わってみれば野球のシーズンが終わって暇だったからフットボール部に入ってみただけの盗塁王Rashad Barksdaleを6巡指名しただけでした。高校時代はNYで有名なRBだったようですが、その後4年間フットボールから離れていたBarksdaleに即戦力としての期待をしている筈がありません。
　CB3番手まではプロボウル2回選出のLito Sheppardを筆頭にSheldon Brown,William"元Peterson"Jamesで確定していますが、4番手5番手のCBが誰になるのかはプレシーズンゲームが終わるまで決まらないでしょう。
　NFLの公式戦出場経験が有るのはJoselio Hansonだけです、SF時代に怪我人の代役としてスターターを務め昨シーズン序盤にも怪我人続出のCB陣の中ニッケルバックとして良い働きをしています。普通に考えれば4番手はHansonで決まりなのですが、5-9（多分5-8かもっと小さいでしょう）のサイズはサイズ不足に悩むEaglesのCB陣の中でも飛びぬけて小さいですし、奮闘したもののニッケル・ダイムバック以上の働きが期待出来ない事も明らかです。現在4番手争いをリードしているでしょうが、これ以上伸びる可能性が少ないと評価されていると思われます。
　元MINの3巡指名で腕の骨折などの怪我が原因でカットされた経験を持つDustin Foxが4番手を狙います。カレッジではCBでしたが、ややトップスピードに欠ける為にFSにコンバートされるとドラフト時は評価されていました。5-11 200ポンドとCB/FSらしいサイズを持っています、ニッケル・ダイムバックにはバンプ能力を重視するシステムですから純粋なCBよりもCB/Sのようなタイプの方がチームには適していると考えられます。3巡指名の素材ですし、伸びる要素は有るのではないかと期待します。
　カンファレンスの盗塁王になった事も有るBarksdaleはカレッジで1シーズンしかフットボールをプレイして居ません。5-11 208のサイズで40ヤード4,45（一部のデータでは4,38）のスピードを持つ逸材ですが、CBとしての経験が不足していますしNFLでプレイするのには技術を1から作り直す必要が有るでしょう。盗塁王のスピードを活かしたリターナーとして獲得したのではないかとも言われています。

　経験ではHanson,身体能力ではBarkdale,カレッジでの実績ではFoxが勝っています。Jeremy Bloomに続くリターナー候補に乏しい状況ですしリターナー候補でもあるBarksdaleが生き残る可能性も有りますし、キャンプで一番伸びる可能性も秘めています。普通に考えればHansonが4番手のCBとして生き残り、FoxとBarksdaleはPSに回る事になるのでしょうが、4番手のCBに純粋なCBとしてスターター能力を見るのか、ニッケル・ダイムバックとしての限定された能力を欲するのかは微妙だと思います。理由は特に無いのですが、FOXが4番手のCBとして生き残るような気がしています。