今シーズン初の伝統の一戦は巨人の3連勝で終わった。同じ3連戦を見た巨人ファンとアンチ巨人ファンでは見方が全く違うのが興味深い
長嶋巨人は10度優勝する。勝負に賭ける大胆さ、冴えわたる長嶋采配に無敵の強さを見た。
共演者・藤村富美男さんに悪いけど
テレビドラマ「必殺仕置人」で共演している元阪神監督・藤村富美男さんに招待されて甲子園球場で熱戦を見ることができた。藤村さんには申し訳ないが、わたくし山崎努は根っからの巨人ファンである。その巨人がいかにも巨人らしさを発揮し、ここ一番の強さを十二分に堪能させてもらった。小生は小学生の頃から後楽園球場の一塁側ベンチの横で黄色い声援を送っていた。その当時の巨人軍は青田に川上や千葉といった猛者連中が目白押しに並んでいて現在の長嶋巨人とはいささか趣を異にしていた。だが長嶋巨人の魅力もまた格別で今回の対阪神戦でも随所にその " らしさ " が発揮されていた。
阪神に1点のリードを許した9回表二死から土井選手が出塁すると代走の松本選手が二盗し、代打の山本功選手の適時打で同点に追いつき延長10回表に勝ち越して勝利するなど一発だけじゃない機動力を生かした攻撃は見ているファンを興奮させるのに充分である。2戦目は細腕の小林投手を辛抱強く使って粘り勝つ。まこと長嶋采配は2年目に入ってますます冴えわたる。今の巨人軍は機動力が溢れ試合巧者で、その差が阪神を圧倒している。200発打線と称される阪神は打っている時は豪快だが、いったん鳴りを潜めると何と他愛のない負け方をすることか。長嶋巨人は大技、小技ともに多様でそこが阪神と違うところなのである。
ところが長嶋監督の持つ、ここぞという時の大胆不敵な采配を " 勘ピューター " だとか " ヒラメキ野球 " だと揶揄し、場当たり的で長続きしないと批判する声も少なくない。さる野球界の元老いわく「長嶋くんはチームの指揮者となってまだ3年目。1年目は最下位、2年目は優勝。今は勢いに乗っているがやがて長嶋くんも本当の勝負の怖さが分かってくる時が来る。そして長嶋野球も行き詰まって否応なく野球のスタイルを変えざるを得なくなるだろう」と否定的だ。だが長嶋監督の思考は天性のものであり、余人には真似できず理解するのは難しいだけなのだ。
奔放さを失わず55歳まで長嶋監督
誰かに聞かれたのだが長嶋巨人は今後何度優勝するのかと。長嶋監督は小生と同年代の41歳。恐らく長嶋監督は川上監督の14年間に近いくらいの年数は監督を続けるのではないだろうか。その頃は御年55歳。九連覇した川上監督が引退した長嶋選手に監督の座を禅譲した年齢と同じだ。あと15年ほど、小生は3年間に二度くらいの割合で優勝すると考えている。つまり長嶋巨人は今シーズンを含めて10回優勝すると確信している。長嶋巨人は敵地でも強いが後楽園に帰ると『之繞を掛ける』ごとく強さが増す。それが堪らなく嬉しい小生である。現在の長嶋巨人に不満はない。不満はないが注文はある。いつまでもV9戦士に頼っていてはダメだ。
ペナントレースは130試合のロングラン。永遠のライバル阪神の巻き返しは当然ながら当然である。だが巨人の堅城を揺るがすところまでは無理だろう。と言うよりは一も二もなく長嶋巨人が強いことに間違いない。小生が巨人軍に望み、ひたすら祈ることは永遠に今の奔放さを失わないこと。それと王選手がまかり間違っても怪我などをしないことである。タイガースOB・藤村富美男さんには申し訳ないが、「勝ったゾ!ジャイアンツ!!」と溜飲が下がる思いで意気揚々と甲子園球場を後にした小生であった。
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