私を含め、世の中の多くの人がゴールデンウイークを楽しんでいるとき...
5月3日、遠洋カツオ船の第二十一日光丸は容赦(ようしゃ)なく?出航でした。
乗るのは二年目のSくん。
漁労長からの信頼も厚く、機関員として活躍しています。
在学中に機関四級の筆記試験に合格しています。
三年乗って乗船履歴(じょうせんりれき)を満たせば、すぐに役職に就くはず!
特に貴重な機関員。
早くから責任あるポジションになるのは大変ですが、期待に応えて大きく育って欲しいと思います。
ところで、たまたまカツオの一本釣り漁船とマグロはえ縄漁船が並んでいました。
右の2隻がマグロはえ縄漁船です。
カツオ船は細長く、甲板が海面から近いことがわかります。
カツオを釣りあげるのに適した船型です。
一方でマグロはえ縄漁船はちょっとずんぐりとした船型です。
右舷側にマグロを引き揚げる切り込みがあるのが特徴です。
10m以上の波があるところで操業するので、波に強く頑丈な船です。
【大型船の機関員】
遠洋に出る船でエンジンが止まったら、そこで遭難(そうなん)となります。
加えて、漁船の場合は冷蔵庫の管理もします。
これも、壊れたら捕った魚がすべてダメになります。
だから、陸上と違って船での機関員は責任重大です。
船長より、機関長の方が給料が高い場合も少なくありません。
今は機関員不足なので、ますます重要性が増えるはずです。
どうしてもエンジンなどの機械を扱う仕事は難しいイメージがあって、学園の生徒も敬遠しがち。
でも、これは思い込みですよ。
先日、ヤマハ発動機さんで小型エンジンの分解組立を実習させてもらいました。
漁船のエンジンははるかに大きいですが、仕組みはいっしょ。エンジンはエンジンです。
自分が管理したエンジンで、無事に港に帰ってくる...
大事な仕事であると同時に、やり甲斐(がい)もあるはずです
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園長のつぶやき
いまでは活躍しているSくんも、入学当時は寮生活がつらいこともあったようです。
小学生から個室で育った人が、相部屋生活は気を使うし、ストレスも多いのですね。
でも、だからこそ学園の寮生活は大きく成長するチャンスでもあるのです。
漁船に乗る以上は、集団生活に慣れることは必須(ひっす)です。
現在のSくんが活躍しているのも、寮生活が大きく貢献(こうけん)をしたはずです。
これから漁船も個室が当たり前になるかもしれません。
それでも、同じメンバーと長期間生活をすることは変わりません。
共同生活をする楽しさを知ることが大事なのです。
誤解(ごかい)がないように言いますね。
寮は「集団生活に耐える」のではなく、「集団生活の楽しみを知る」ところです。
始めは、ルールに慣れるのが大変かもしれません。
でも、集団生活ならではの楽しさがだんだんわかってきます。
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