静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

台風一過2

2017年10月24日 09時23分20秒 | 学園紹介

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

超大型の台風21号が昨夜から今朝にかけて焼津近くを通過。
幸い、学園では被害がありませんでした....
でも、正門回りはこんな状況!
駐車場とグラウンドにすごい量の松葉が散乱です。


台風が過ぎても、これくらいの風はふいていましたけどね...

来園されるお客様からは、学園がきれいだと感想をいただきます。。
通常は管理してくれる職員がいるのですが、さすがに一人では大変。
で、ホームルームの時間を使って生徒全員でお掃除することにしました。


たまたま、この日の駐車場は研究所職員が使うことになっていたので、クルマがいっぱい。
それでも、できる限り松葉を集めました。
 



学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

 園長のつぶやき
船で仕事をするからには、天候を理解し、対処する能力が必要です。
それができない人が海難事故を起こします。
今回のような台風で天候の変化を実感します。
職員側もこの機会を活かして、生徒に勉強してもらいます。
特に航海専攻の生徒には天気図と実際の天候の関係を実感を持って理解するチャンスです。
そして漁業の場合は、どこまでは安全で、どこからが危険かを見極(みきわ)めることが大事です。
安全率を高く取り過ぎれば、ほとんど操業できないし、
安全率を低くすれば命が危険にさらされます。
こんなことも「一人前の漁師になるのに10年かかる」と言われるゆえんです。

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台風一過1

2017年10月23日 13時42分16秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

超大型の台風21号が昨夜から今朝にかけて焼津近くを通過。
ブログをご覧の皆さん、事故などはなかったですか?

学園は通常どおりスタートしましたが、航海専攻の生徒は、生徒は台風に備えて固定してあった「わかたか」のロープを外す作業をしました。
片付けをしながら、実用的な実習も行います。

ところで、今朝の満潮は朝の7:25。
大潮に近い満潮ということから、早朝に高潮(たかしお)がおきたようです。
岸壁にも、ゴミがたまっていました。

わかたかの固定しているロープを外し、巻き取ります。


使ったロープは学園に持ち帰り水道水で洗いました。
ロープは洗うときに水道水がしっかり当たるように、また乾きやすいように環(わ)をずらしながら巻きます。


よれた(ねじれた)ロープの戻し方も教えてもらいます。


ついでに、細いロープは端がほつれていたので、端末処理(たんまつしょり)もしました。


台風のおかげで、いろいろ実地研修となりました!


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 【高潮】
高潮は、台風や発達した低気圧が海岸部を通過する際に生じる海面の高まりのことです。
気圧が1hPa(ヘクトパスカル)下がると海面は約1cm上昇すると言われています。
今回の台風は中心気圧が960hPaでしたから、気圧変化により50cmくらいの上昇があったと思われます。
で今回は大潮に近い状況だったで、満潮時には岸壁より上に海面が上昇することになったのでしょう。
台風でも、干満の海面変動とのタイミングがあったときだけ高潮になります。
漁師は、こんなことも頭に入れておく必要があります。


 園長のつぶやき
台風の通過が生徒の帰園時間とずれて良かったです。
オートバイ通勤の私も、家を出るときには雨も止み、風もほとんどありませんでした。
生徒を預かる身としては、生徒に事故が起きなかったことがなによりです。
沿岸漁業では台風でなくても、天候が悪ければ出漁を見送ります。
ですから、年間の出漁日は100日を切ることも珍しくないのです。
以前、知り合いの漁師が
「昔の漁師は、天候が悪くなるギリギリまで漁をしていた。
 天気予報で時化(しけ)がくるのがわかるようになった。
 だから、今の漁師は時化を待って海をボーと見ている」
と言ってました。
将来の天気がわかるようになって、海難事故が減ったことは事実だと思います。
そのかわり、出漁も減ってしまった。
これを聞いたときは複雑な気持ちでした。

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クラブ活動

2017年10月20日 13時33分45秒 | 学園紹介

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

学園では月曜日と木曜日に体育の時間があります。
外部から体育の先生を呼んで球技などを行っています。

そして火曜日と水曜日の8時限目にクラブ活動となります。
これも、球技を中心に運動を行います。
体育の授業との違いは、クラブ活動は生徒の自主的活動です。
ですから活動内容は生徒が決めて、学園のスタッフは見守る程度で行います。

なにせ小さな学校なので、全員で同じことをします。
中学や高校のように「野球部」「サッカー部」などがあるわけではありません。
体力アップと生徒間の親睦(しんぼく)が目的です。


ソフトボールとサッカーが中心ですが、雨の日は航海実習棟で球技をすることもあります。


クラブ活動の時間だけ、メチャクチャはりきる生徒もいますが、それはどうなんでしょうね?

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
学園では15才から30才近い生徒まで、さまざまな年齢の人がいます。
これだけ年齢が違うので、全員が同じ関係と言うことはありません。
でも、生徒全体の雰囲気(ふんいき)は年によっていろいろです。
今年はなぜか和気あいあいという感じ。
これが入学前から。
オリエンテーションのときに、初めて話すとは思えない雰囲気で驚きました。
昨年は年齢の高い人は、ちょっと別格的な感じがありましたよ。
毎年、なぜかカラーができるんですね。

一方、学園を卒業して漁師になれば16才だろうが、30才だろうが新人です。
ほとんどの場合、年下の先輩に使われることになるし、それが当たり前。
ですから、学園の授業や実習では年齢が上だからと言って、年下の生徒を使うことは禁止です。
1年後には全員が新人になるからです。
とは言っても、年齢が高い人や、勉強が先に進んでいる人が、他の人の世話をするように指導します。
世話をする人も有益だし、船では自分ができることを積極的にやることが必要だからです。

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一本釣りのハネ作り

2017年10月19日 08時46分39秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

10月の見学会は今週末の21,22日です。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-420/
必ず、事前のお申し込みをお願いします。
皆さんのご来園をお待ちしています。

2学期の実習ではカツオの一本釣りに使う釣竿を作っています。
この釣竿を漁師用語でハネと呼んでいます。
そのハネ作りも最終段階に入りました。
自分で作ったバケ(⇒羽のついた釣針)を竿につける作業です。

例によって先生が作業手順の説明していきます。


その後、生徒が自分のハネにヤマを仕込んでいきます。
いよいよ、実習は釣り込み練習に入ります。


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Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
今日の実習に至るまで、だいぶ生徒間で差がついてしまいました。
このため、遅れている生徒には昼休みなどに作業をしてもらいました。
実習の先生も、昼食後に休む時間もなく指導をしてくれました。
おかげで、全員でヤマを作る作業ができました。
学園の実習は、他人と競うことはしません。
着実に技術を身につけることが大事だからです。
とは言っても、覚えてもらうことはたくさんあるので、覚えるのが遅い人はがんばってもらうことになります。
昼休み、あるいは授業終了後に取り組んでもらうわけです。
たった1年の間に海技士の勉強をして、多くの現場で使う技術を身につけるのですから大変です。
でも、学園で苦労する分、就職後の苦労が減るのは確実です。
だから学園にいる間に、たくさん苦労して欲しいと思います。

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機関専攻の講義

2017年10月18日 15時10分56秒 | 学園紹介

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

10月の見学会は今週末の21,22日です。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-420/
必ず、事前のお申し込みをお願いします。
皆さんのご来園をお待ちしています。

機関専攻の生徒たちも、海技士試験を終えて学園に帰ってきました。
なかには結果に自信がない生徒もいるようですが、果たしてどうなるでしょう。
受験のチャンスはあと2回あります。
今回の結果に関わらず、これからもがんばって欲しいと思います。

さて、昨日は航海専攻の授業をご紹介しました。
今日は機関専攻の授業を紹介です。

機関専攻には内燃(ないねん)機関、舶用(はくよう)電気、執務(しつむ)一般などの授業。
内燃機関はエンジン。舶用電気は直流、交流などの電気やバッテリーを対象にします。
執務一般というと分かりにくいですが、機関員が船で行う仕事のことです。
科目を見れば、機関員の仕事も分かりますね。

今日の授業では、機関専攻の全員が海技士5級を受験したばかりなので、試験の解説をしてくれました。


教室での授業でしたが、機関実習棟で現物を使った授業も多いんですよ。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
海技士不足の中でも、機関員の不足は深刻です。
機械を扱う技術者なので、高校の物理、化学を理解していると有利です。
しかし、機関の海技士をめざす人で、そんな人はごくわずかしかいません。
ですから、中学、高校で理科が苦手だった人も心配しなくても大丈夫。
なんとかなります。
しいて言えば「オートバイなどの乗り物が好き」と言うことであれば感覚的に分かることも多くなります。
結局は学園の授業をしっかり聞いて、復習していけば筆記試験に合格できます。
そして就職後に機関員として経験を積むことで、機関長にもなれます。
機関員はめだたない仕事ですが、船を守る大事な役割を担っています。
加えて、仕事以外でもクルマを始めとした機械類に詳しくなります。
いろいろな面で頼りにされますよ。

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