静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

航海専攻の講義

2017年10月17日 13時19分18秒 | 学園紹介

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

10月の見学会は今週末の21,22日です。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-420/
必ず、事前のお申し込みをお願いします。
皆さんのご来園をお待ちしています。

海技士試験中は一部の生徒が出かけるので、行事を組めません。
なにかと行事の多い学園ですが、二週間も行事がないのは海技士試験中だけかな。
長期間、行事がないというのは、ブログ的には大ピンチ。夏休みと並ぶピンチです。

そこで、いつもご紹介していない授業の様子を取り上げます。
まず航海術の授業。
今日は灯火(とうか)、灯台などが発する光の信号ですが、その光の種類の説明です。



そして運用術の授業。
船の構造を写真で説明です。
実物を三保造船所で見学をしていますが、造船所ではすべての船の構造を見ることはできません。
いろいろな構造を写真で理解します。

船の上で働くために、こんなことを勉強しています。
漁師に必要なのは、魚を捕ることだけではないんですよ!
そして午後は現場で必要な作業を実習して覚えます。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
今月の6日まで来ていた農林水産省の研修生が、
「学園では、船で作業を学ぶことがメインと思っていた」
と感想を述べていました。
これは、良くある勘違いなんですよ。

学園の新入生でも「漁師を作業を現場研修する学校」と思っている人がいます。
全然違います。もっと高度なことを1年かけて学びます。
学園は、単なる漁船の労働力を養成する場所ではありません。

大型漁船で働くためには高度な技術が必要です。
そして、危険から身を守るすべも身につけることも大事です。
加えて、海技士の勉強をして大型漁船の幹部を育てるのです。
そのための、高度なことを教えるスタッフがいるのです。

漁師.jpを見ると各地で漁業学校が開催されています。
でも海技士の勉強までするのは、ほとんどないと思います。
それは、高度なことを教えるスタッフを簡単に揃えることが難しいからです。

単なる漁師になる以上のことをめざすので、勉強することはたくさんあります。
資格にしても、19トン以下の小型船舶操縦士なら数日の講習で取得できます。
対して大型漁船に必要な海技士は講習を受けるにしても2ヶ月以上かかるし、3年以上の乗船経験も必要です。
高いところをめざすのなら、それだけの努力も必要です。

でも!
中学や高校で活躍できなかった人も、学園でがんばれば大型漁船の幹部として活躍できるチャンスがあります。
すべては、あなた次第。1年間、自分の将来のために学園で本気を出してみませんか?
待っていますよ!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日は航海専攻の生徒だけです...

2017年10月16日 15時53分44秒 | 学園紹介

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

10月の見学会は今週末の21,22日です。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-420/
必ず、事前のお申し込みをお願いします。
皆さんのご来園をお待ちしています。

急に寒くなりました。加えて焼津は強い風が吹いています。

今週は機関専攻が海技士試験を受験です。
学園に残っているのは航海専攻の生徒だけ。
ちょっと静かな学園の様子をご紹介します。

8人しかいませんが、通常授業をやっています。
講義は専攻別に分かれているので、いつもと同じです。


体育の時間は雨だったこともあって、バレーボール。
少ない人数でも、なんとかできました。

食事はちょっと寂しい感じ....

やはり、通常の生徒数が学園らしいですね。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
今週末も見学会があります。
見学会に来ると言うことは、漁師を希望していて、学園の入学を考えている人です。
見学者数が増えれば、学園の受験者も増えると予想されます。
実は...最近の見学者数はそんなに変動していません。
今年も、昨年と同じようなペースです。
でも、不思議なことに学園の受験者は、毎年大きく変動するのです。
ですから入学試験の倍率を聞かれてもお答えするのが難しいのが実状です。
...じゃあ、なんで受験者数が大きく変動するか?
思い当たる理由はあります。
まず、見学者の総数は同じでも、内訳は大きく変動します。
年齢組成です。何才の人が、何人来るかです。
今年度で卒業でない中学生、高校生は来年の受験者にはなりません。
今年はどういう訳か中学・高校の1,2年生の見学者が多くなりました。
そして、3年生でも高校生より中学生の方が見学後に受験する割合が減ります。
漁師になりたい気持ちが変わるんだと思います。
年齢が若い人の方が、気持ちが変わるのは仕方ないことでしょう。
他にも私の説明が良かったかどうかも影響していると思います。
結局、来年の受験者数はフタを開けてみないと分かりません。
受験生はライバルが多いことを心配すると思いますが、私は全然逆。
一人でも多くの入学希望者が来てくれるのを祈る日々です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カツオ釣りのハネ(竿)はヤマづくりへ

2017年10月13日 10時06分17秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

10月の見学会は21,22日です。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-420/
必ず、事前のお申し込みをお願いします。
皆さんのご来園をお待ちしています。

昨日は航海科の4人が海技士試験を終わって帰園しました。
来週は機関科の7人が受験です。

そして、実習はヤマの政策に入りました。
ヤマとは、これです。恒例の図解です。



竿の先端から針までの部分です。
自分で作ったバケを竿(さお)に取り付ける作業です。



まだバケ作りが終わっていない生徒は急ピッチで追いかけなくてはなりません。
がんばって。


これが終わると、クロスロープ加工とカツオの釣り込み練習になります。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
昨日は、県庁で打合せがありました。
内容は海技士不足問題です。
これは本県に限った問題ではありません。
業界全体の切実な問題です。
ですから、1年かけて海技士資格の勉強をする学園の生徒はとても貴重な存在なのです。
中学、高校であまり勉強してこなかった人たちが、学園では勉強します。
特に今の時期は、決められた勉強時間以外にも自主的に取り組む生徒も多いです。
なぜこんなに変わるのか。
その理由は少人数教育と寮生活だと思います。
少人数教育はお金がかかります。
授業料で運営する学校だったら、とてもやっていけません。
20人の定員に対して、非常勤も含めると約10人のスタッフがいますからね。
そして寮生活。
生徒どうしでも、職員にとっても授業だけでは見えないところがわかります。
とは言っても、最後は生徒一人一人が「漁師になる」というゴールまで走ることができるか、です。
1年間がんばることができれば、必ず良い漁師になれます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

研修生に特別実習「サバとカツオを下ろしました」

2017年10月12日 09時00分00秒 | 実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

10月の見学会は21,22日です。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-420/
必ず、事前のお申し込みをお願いします。
皆さんのご来園をお待ちしています。

昨日と同様、ブログでご紹介していない先週の様子です。
久しぶりにサバを下ろしました。
前回やったのが6月27日。
思い出してもらうために、いつものようにお手本を見せます。

そして各自が2匹づつ下ろしていきます。
冷凍してあったサバを使いました。
まだ完全に解凍されていないサバにあたると、比較的きれいに下ろせますが、
完全に解凍されたサバは身がぐちゃぐちゃに...
まだまだ、先生のようにはできません。

ほぼ初めてという二人の研修生も体験です。
包丁が骨に当たらず、身と同じ厚みに切れていました。

さらに、研修生にはカツオも下ろしていもらいました。


これも大苦戦。
ぜひ、農林水産省に帰ってからも生の魚を買って自分で下ろしてくださいね。
それが漁業の振興につながります!

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
学園初の女性研修でしたが、2週間の日程を終了しました。
生徒にお別れのあいさつをしてもらいました。
生徒の方から積極的に話しかけてくれて、うれしかったそうです。
このあと、用宗のシラス漁、ニジマス養殖、沼津の海面養殖の研修に移ります。
基本的に生徒と同じことをしてもらいました。
さすがに、体力差を感じることが多かったそうです。
食事も同じスピードで食べるのは大変だったみたい。
ともかく、ご苦労様でした。

さて、いきなり若い女性が二人も来たので、生徒も浮き足立っていた面もあったようです。
私も中学高校と男子校でしたので、気持ちは分からないでもありません。
私たち職員も貴重な体験をさせてもらいました。
これで女子生徒が入学してきても大丈夫かな?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

研修生にカツオ釣り込みの特別実習 

2017年10月11日 10時55分50秒 | 28乗船実習

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

10月の見学会は21,22日です。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-420/
必ず、事前のお申し込みをお願いします。
皆さんのご来園をお待ちしています。

今週は海技試験が始まっています。
昨日は航海専攻の4人が受験会場の名古屋に出発しました。

学園に残っている生徒もいますが、今週は行事もないのでブログのネタが欠乏。
なので、お知らせしていない先週の様子です。
生徒が海技士の模擬テストを受けている時間に、研修生は特別メニューを用意しました。
まずはカツオの釣り込み練習。


一番軽い3キロ以下の疑似(ぎじ)カツオは二人ともクリア。
お見事!

さらに大きな疑似カツオは揚がらず、ギブアップ!
10キロの特大版も二人がかりでチャレンジ。
まずお手本を見せます。


もしかして?と言う期待もありましたが、残念...

カツオ一本釣りが簡単にできないことは理解してくれたかな?

されにマグロはえ縄で使う枝縄の巻き取り、ブラン手繰(たぐ)りもやってもらいました。
こちらは実習の先生からお褒めの言葉が出るほど上手にやっていました。



学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 【遠洋漁業の機械化】
世の中、だんだん力仕事が減っています。
カツオの一本釣りも機械化が検討された時期がありました。
結果的には人間ほど釣ることができなかったらしく、現在は開発がストップされています。
でも人材難はますます厳しくなっていますから、近い将来、カツオ釣りロボットが登場するかもしれません。
ブラン手繰りも、巻き取る機械があります。
ただし、糸がよれてしまうこともあるので、完全に機械任せにできません。
マグロはえ縄漁は力と言うより、長時間のスタミナが勝負です。
とは言え、投縄(とうなわ)を含めると1日20時間の労働が必要になります。
投縄とブラン手繰りが完全機械化されれば漁船生活も全く違うモノになるかもしれません。

 園長のつぶやき
カツオの釣り込みは、学園横を流れる川の土手で行います。
研修生がやった状況より、高低差(こうていさ)がずっと大きくなるのでパワーもさらに必要です。
海技士試験が終わったら、11月から乗船実習に向けて練習が始まります。
学園職員で水産高校の出身者に聞いたら、当時の水産高校では釣り込みの練習はなく、ぶっつけ本番だったそうです。
それも厳しいですね。
海技士試験だろうが、カツオ釣りだろうが、しっかり準備をして本番に臨んだ方が良いに決まっています。
特に学園生にとって乗船実習は1回だけしかありません。
生徒のすべてがカツオの一本釣り漁船に就職するわけではありませんが、自分だけ釣れないのも悔しいですからね。
それと、カツオをばんばん釣って、漁師の楽しさを味わって欲しいと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする