静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

授業の様子

2019年10月08日 09時05分33秒 | 授業・講演

定期試験が迫っていますが、授業は通常どうり行われています。
授業の様子は地味なので、なかなかご紹介ができなくてすいません。
動画での紹介も考えなくちゃ。

さて、航海専攻は運用術の授業。
この日は、船の喫水について。
喫水は船が水に浮かんでいる時の、船の最下面から水面までの距離です。
船の先端に表示がありますよ。

まだ混乱している生徒が多かったようです。


機関専攻は執務一般の授業。
ヤスリのかけ方、焼入れなどでした。



Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
ホームページ www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940
学園の見学は随時(ずいじ)、受け付けています。
詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.ryoushi.jp/regional/22/post_192.html
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/r1-opencampus.html

 園長のつぶやき
高校や中学の「定期試験」と言えば、学期末試験や中間試験ですね。
学園ではちょっと違って、10月の2月に行われる海技士試験のことを指します。

制度として、海技士試験は年4回の定期試験に加え、臨時試験があります。
臨時試験は講習会の参加者が受けたり、水産高校生が卒業時に受けるもので、受験者は限定です。
学園では3月に臨時試験があるので、海技士試験は全部で3回の受験チャンスがあります。

10月の定期試験の受験者は10名。
それ以外の生徒は、五級の受験レベルに達していません。
受験しない生徒こそ、今からがんばる必要があります。

大型漁船では、役職につくのに必須(ひっす)の海技士免許。
沿岸漁業に就職なら関係ない?・・・そんなことはありません。

海技士試験は、学園では3回の受験チャンスがあるため
「2月に受かればいい」
と安易に思っている生徒が毎年います。

本来は10月に五級、2、3月に四級を合格するのが良い感じのペースです。
なのに「10月の段階で、五級はとても受からない」とどうなるでしょう?

2月まで「まだ4ヶ月ある」と思ったら大まちがい。
11月からは一ヶ月の遠洋航海実習もあるし、年明けは小型船舶操縦士講習で一週間がつぶれます。
加えて、こんな生徒は年末年始の休みも学習しません。
自分では卒業までに「四級まで軽く合格!」と思っていても、「実際には五級も合格できない」で卒業となります。

海技士試験に合格しなくても、卒業できるし、就職もできます。
ただし、周りからは「学園でがんばらなかったんだな」とバレバレです。

がんばって学習しても合格できない生徒もいます。
しかし、そんな生徒は前向きな姿勢が自然と評価されます。

サボって、海技士試験に受からない人は就職後もがんばることが難しくなります。
例え沿岸漁業に就職する生徒も海技士の勉強をするのは意味があるんです。

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学園の昼食です

2019年10月07日 09時27分37秒 | 学園紹介

寮での食事はたまにご紹介するんですが、それだと
「都合の良いやつだけみせているんじゃないの?」
って言われそうなので、今週の昼食を紹介します。
直近の10日分です。
私の分なので、ご飯の盛りが少なくなっていますが、生徒のはもっと多いです。
みなさんが「しょぼい」と思うか、「まあまあ」と思うのか?
・・・は、ちょっと気になるところです。


朝食と夕食は私が生徒と食べてないので、写真がありません。
生徒に頼んで写真を撮ってもらうことを考えてます。


料理は余裕もって作っているので、余った分は
「好きな人、どうぞ」
ってなります。
唐揚げとか、デザートなんかは取り合い。
まあ、「くんずほぐれつ」ではなくジャンケンで決まります。
年上の生徒は遠慮して、人気の物には手を出しません。

丼飯を山盛りでお替わりする生徒もいます。
それは良いんですが、午後の授業で寝ないように・・・

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 園長のつぶやき
私が学園に赴任した4年前は、職員が
「飯は早く食べろ」
とよく言ってたんですが、最近はあまり言わなくなりました。
それでも、おしゃべりが多ければ注意がありますし、基本は早く食べてもらいます。

前年度の食事を作る業者さんは、昼に必ず「酢の物」がありました。
他にも野菜が多いメニューで、咀嚼(そしゃく)に時間がかかっていました。
別に悪いことじゃないんですけどね。
健康志向でした。

今年度の業者さんは、どちらかというと若者受けするメニューのようです。
麺類が多かったり。

毎年、業者さんが変わるのもどうかと思うんですが、県の予算の都合で1年の契約しかできません。
もしかしたら、業者さんが変わるかもしれません。
来年はどんな食事になるんでしょうね?

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バケづくりの実習

2019年10月04日 08時55分47秒 | 実習

カツオの一本釣りの竿づくり、実習は竿の本体からバケと変わります。

バケは釣り用語で「疑似餌(ぎじえ)のついた釣り針」のことです。
だから漁師でなくてもバケと言う言葉は使います。

まずは実習の先生から、バケづくりを説明です。

分かりました?
理解できていない生徒もいたようですが、実技スタート。
バケは5つ作るので、針やハネなどを5セットずつ配布しました。


一番小さい針から作っていきます。
ちなみに小さい針の方が難しくなります。

このバケは遠洋航海実習に持っていき、カツオを釣るのに使います。
へたなバケだとカツオが釣れないよ!

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AO入試の希望者は期日までに願書を提出してください!
今日が締切、消印有効です。
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 園長のつぶやき
光回線が開通したおかげで、動画が紹介しやすくなりました。
YouTubeの学園チャンネルに登録する画像も、最近のモノは高解像です。
写真や言葉で紹介するより、動画の方が分かることは多いですよね。
これからもドンドン動画をアップする予定です。

今回のように、学園で教えていることを具体的に外に出すことには学園内で反対の声もありました。
それは学園での授業や実習のノウハウは学園の財産だからです。
校舎はお金を出せば整備できます。
でも、学園と同じ授業、実習を他でもできるか?
と言えば、簡単ではないはずです。

バケにしても、作ることができる人はたくさんいます。
カツオ漁をする多くの漁師が持っている技術です。
ただし「それを教える」となれば、誰でもできる訳ではありません。
教わる人たちのことを良く理解し、分かりやすい説明が必要です。
それができる職員がいることも知って欲しい。
そんな思いで、これからも動画を紹介していきます。

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ミクロネシアの二名が研修終了

2019年10月03日 09時27分36秒 | 学園紹介

ミクロネシアの方たちが乗る船が入港しました。
次の出航で乗船するため、学園での研修が終了となりました。
短い期間でしたが、生徒ともすっかり仲良くなりました。

就職した船で、学園生との再開もあるかもしれません。


二人の活躍を期待します!


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受験希望者は期日までに願書を提出してください!
今週末が〆切(消印有効)ですよ。
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 園長のつぶやき
ミクロネシア研修生がいる間、講師や通訳、日本かつおまぐろ漁協の担当者などを含め5人ほど学園に滞在。
学園の生徒、職員とあわせると40人ほどになり、食堂も満席に近い状況でした。
もう、いっぱいいっぱい!

さて、先週ですが石川県金沢市から中学二年生の見学がありました。
後で知ったのですが、お兄さんが近海カツオ漁業で働いているようです。

ふつうは中学1年、2年のお子さんが「漁師になりたい」と言えば、親は驚きますよね!?
でも、心配しなくても大丈夫です。
ほとんどの場合、中学3年になるまでに気が変わります。
ですから見学希望の方にも「中学3年になってからでも十分ですよ」とお話しします。

例えば小学校卒業作文で「将来は○○になりたい」と書いて、そうなる人は少ないはずです。
ただし、今回の見学者は身内に漁師なので、ちょっと違うことになるかもしれません。

ところで、見学で学園生活の説明をするときに
「スマホの利用は時間制限します」
とお話しすると
「どうやって?」
と保護者の方から質問されました。

そこで
「職員が8時半に回収して、翌日の放課後まで金庫に保管します」
とご説明すると、安心されていました。
そう!
手元にスマホがあったら、隠れて使っちゃうんですよ。
今までスマホ漬けの人が、自分からスマホをガマンして勉強するなんてできないです。
悲しいかな、これが現実。
特別な人ではなく、多くの中学生、高校生の実態です

スマホは便利ですが、便利すぎて簡単に依存症になってしまいます。
ちなみに昨日のブログで紹介した清水くん。
学園在学中はスマホを持っていませんでした。
それも遠洋マグロはえ縄漁船にも適応できた理由の一つかもしれません。

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第三福積丸の出航見送り

2019年10月02日 08時39分23秒 | 卒業生の活躍

遠洋マグロはえ縄漁船、第三福積丸の出航見送りに行きました。
この船には48期生の清水くんが乗船しています。


いつもながら、華やかなマグロ船の出航です。
乗組員の家族に加え、関連会社の人も多数見送りです。

安全祈願のお神酒で乾杯して、出航していきました。


外国人船員が見えませんが、途中のバリで乗るそうです。
前日に行った清水くんへのインタビューをご紹介します。
仕事にも慣れ、少し余裕も出てきたようです。
元気に帰ってきてください!

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受験希望者は期日までに願書を提出してください!
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http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/r1-opencampus.html]

 


 園長のつぶやき
遠洋漁船と言うと、みんな1年以上も帰ってこないと思っている方も少なくありません。
カツオを捕る一本釣り船は一航海の平均が50日くらいです。
海外まき網だと、もう少し短いかも。
しかしマグロ船の場合は1年以上の場合もあり、今回の第三福積丸も長期航海の予定です。

とは言っても、最近はマグロ船でも半年で帰る場合が増えています。
長期航海のほうが効率がよく、船員の収入もアップします。
しかし、働く環境も大事にしなくては人材が確保できません。

ところで、長期間帰ることができない仕事は遠洋漁船の漁師だけではありません。
海外駐在の商社マン、工事現場のエンジニア・・・
ほどでなくても、全国規模の会社なら転勤でどこで仕事になるかわかりません。
私も下田への単身赴任を経験しています。
県の職員でも単身赴任があるんですよ。

ですから、遠洋漁船だけが特別ではないはずです。
そして、目まぐるしいほどの情報にあふれる陸上での生活とは、別の船上生活になります。
それが魅力に思う人もいるでしょう。
何より、清水くんが言うに大きなマグロを捕るのはロマンです。

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