
(承前)
隣室で開かれていた「アジアの大地」展も見た。
すべて戦後、1979~98年の、中国やチベットなどに材を得た作品である。
「桂林で」などの絵については、戦争中に長沙、衡陽まで足を伸ばしていながら、そのすこし上流側にある桂林には訪れていなかったことから、ずっと気になっていたという趣旨の画家の談話が紹介されていた。
なるほど。隣室の「戦時のスケッチ」ともリンクする展示内容なのだ。
「壺売り」「九官鳥の風景」といった、晩年特有の薄塗りによる滋味深い作品の中で、「樹」という横長変形の絵が気になった。初見である。
緑の大木(太い幹も緑)の内外で鳥が飛び、木の下には、頭上に物を載せた女たちが歩いているのだ。
インドの夏のような情景は、一瞬でありながら、永遠の時間をとらえているように思われ、目を離すことがなかなかできず、ずーっと絵の前に立っていた。
受付では多数の絵はがきを売っていた。1枚50円と格安だ。
見ていると、羊蹄山を題材にした絵が意外と多い。
筆者は晩年の小川原脩さんと札幌時計台ギャラリーでの個展で会った際、羊蹄山は身近だけに描きにくい、というような話をされていたような記憶があるのだが、記憶違いかもしれない。
12ないし13枚セットになっているのは「美術館友の会」で、ばら売りのは美術館の会計という。
計26枚買ってきた。
美術館の北側を通る道をまっすぐ、国道5号まで進んでいった。
道内屈指の豪雪地帯として知られる倶知安だが、今年は残雪が少ない。
2023年3月4日(土)~7月2日(日)午前9時~午後5時(入館は4時半)
小川原脩記念美術館(後志管内倶知安町北6東7)
・JR倶知安駅から約2.3キロ、徒歩30分
・ニセコバス「金毘羅寺前」から約1.5キロ、徒歩19分
※小樽ー倶知安ーニセコが1日4往復、札幌―小樽―倶知安―ニセコを結ぶ「高速ニセコ号」が1日3往復
隣室で開かれていた「アジアの大地」展も見た。
すべて戦後、1979~98年の、中国やチベットなどに材を得た作品である。
「桂林で」などの絵については、戦争中に長沙、衡陽まで足を伸ばしていながら、そのすこし上流側にある桂林には訪れていなかったことから、ずっと気になっていたという趣旨の画家の談話が紹介されていた。
なるほど。隣室の「戦時のスケッチ」ともリンクする展示内容なのだ。
「壺売り」「九官鳥の風景」といった、晩年特有の薄塗りによる滋味深い作品の中で、「樹」という横長変形の絵が気になった。初見である。
緑の大木(太い幹も緑)の内外で鳥が飛び、木の下には、頭上に物を載せた女たちが歩いているのだ。
インドの夏のような情景は、一瞬でありながら、永遠の時間をとらえているように思われ、目を離すことがなかなかできず、ずーっと絵の前に立っていた。
受付では多数の絵はがきを売っていた。1枚50円と格安だ。
見ていると、羊蹄山を題材にした絵が意外と多い。
筆者は晩年の小川原脩さんと札幌時計台ギャラリーでの個展で会った際、羊蹄山は身近だけに描きにくい、というような話をされていたような記憶があるのだが、記憶違いかもしれない。
12ないし13枚セットになっているのは「美術館友の会」で、ばら売りのは美術館の会計という。
計26枚買ってきた。
美術館の北側を通る道をまっすぐ、国道5号まで進んでいった。
道内屈指の豪雪地帯として知られる倶知安だが、今年は残雪が少ない。
2023年3月4日(土)~7月2日(日)午前9時~午後5時(入館は4時半)
小川原脩記念美術館(後志管内倶知安町北6東7)
・JR倶知安駅から約2.3キロ、徒歩30分
・ニセコバス「金毘羅寺前」から約1.5キロ、徒歩19分
※小樽ー倶知安ーニセコが1日4往復、札幌―小樽―倶知安―ニセコを結ぶ「高速ニセコ号」が1日3往復
(この項続く)