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■「冬の華」澁谷俊彦展(2024年12月24~29日、札幌)

2024年12月28日 15時02分00秒 | 展覧会の紹介-現代美術
 気象変動への危機意識が高い欧洲などからも注目されている札幌の澁谷俊彦さん。
 毎冬「スノーパレット」シリーズを、ギャラリーではない場所で展示しており、今年の「Snow Pallet 18-winter again-」は、昨年と同じ北翔大円山キャンパス前と、初設置の「日本茶にちげつ」のバルコニーの、ダブル展開としています。
 そして日本茶にちげつの茶室スペース創星庵では、年末の6日間、個展を並行して開いています。
 いわば、他のシリーズのダイジェスト版といった趣もあります。
 
 白く着彩した枯れ木に白いプッシュピンを刺したものを赤い毛氈もうせんの中央に置き、タンポポの綿毛45個が周囲にちりばめられています。
 澁谷さんは今年、茶室での展示はこれが3度目。11月に奈良県で開かれた「学園前アートフェスタ2024」では、茶室いっぱいに赤い毛氈を敷き詰めたそうです。
 
 
 部屋の反対側のテーブル上にも「GENERATION」シリーズの作品が置かれています。

 このスタイリッシュさが澁谷さんらしいと思います。
 
 
 窓際にも配置されています。

 手前の二つのシャーレには、深緑色のコケが敷かれ、白いプッシュピンが刺されています。

 このコケは、にちげつのバルコニーの片隅から採集されたものだそうです。
 素材の地産地消ですね。
 
 
 コケのとなりには「WHITE COLLECTION」シリーズのミニ作品が並んでいます。

 近くの山で拾ってきたさまざまな植物の種や綿毛などを、透明な立方体のケースに収めたもの。
 天板の裏側にピンクや緑などの色が塗られていて、その色がうっすらと、中の綿毛などにうつっています。

 画像の反対側の壁側には、少し大きめのケースが展示されています。


 澁谷さんは中央区の集合住宅に住んでいるのですが、徒歩圏内に山があって、これらの素材を採取できるのは、さすが札幌だという気がします。
 大都市でありながら、自然がすぐ近くにあるのですから(近年はクマが出没するなど、良いことばかりでもないのですが…)。 

 それにしても、今年も澁谷さんの制作・発表ペースは精力的でした。
 お疲れさまでした。
 snow pallet については別項で、紹介します。


2024年12月24日(火)~29日(日)正午~午後8時
日本茶にちげつ(中央区南2東1フラーテ札幌3階)


□TOSHIHIKO SHIBUYA Official Web site : www.toshihikoshibuya2.com

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