札幌のクスミエリカさんは、フォトコラージュの制作をつづけながら、ストレートフォトも撮影している。とくに近年活躍しているのは、舞台写真の分野で、北海道新聞夕刊の芸能面の演劇評に添えられた写真に彼女の名が記されているのを見た人も多いだろう。
今回、後者の分野では、イレブンナインの男優陣など道内のさまざまな役者たちが16日から公演し、入場券が完売するほどの話題となった舞台「12人の怒れる男」の、出演者のポートレートを展示。背景を白く飛ばし、黒っぽいスーツに身を包んだ男たちを、個性豊かに撮りわけている。
また、演劇ではなく音楽のようだが、「under ground session with five raven」は、地下の廃墟で演奏するスリーピースバンドに5羽のカラスを織り込んで、モノトーンの渋い世界をつくっている。
ただし、個人的な好みでいえば、彼女らしいと思うのは、フォトコラージュのほうかなあ。
デジタルカメラとフォトレタッチソフトを手に入れて、あれこれ加工して楽しむ人は少なくないが、ほとんどの人は一通り遊び終わると飽きてしまって、普通の写真に戻ってくる。フォトコラージュにじっくりと取り組みつづけているのは、それだけでも大したものだと思う。
もう一つ言えば、コラージュというのは自由に多様な表現が可能なように感じられて、実は油断していると、エルンストなどの先行表現に似通ってしまうのである。
クスミさんは、鳥やカメレオン、植物、人間、器械などの写真を、固有の大きさを無視してつなぎ合わせて、独自の世界を展開している。かつては都市の風景や森林などを組み合わせてパノラマ的な世界をつくっていたが、最近は、背景を省略して、色調もごくおさえて、静けさの漂う絵画的空間を形成する作品が多いように感じる。
コラージュの出品作はほかに次の通り。
蛸女の肖像
birthday
の巨像、常世の樹海
Planter - cyber fauna
Planter : mother
虚構の輪列
空虚な淑女
2014年4月7日(月)~5月30日(金)午前9時~午後5時、土日祝休み
北海道文化財団アートスペース(中央区大通西5 大五ビル3階)
□route byクスミエリカ
@erikakusumi
■HAKONIWA PHOTO EXHIBITION 2011
■写真グループ「HAKONIWA(ハコニワ)」の巨大写真が地下鉄琴似駅メトロギャラリーに登場(2010年)
■さっぽろフォトステージPart2 (2009年12月)
■HAKONIWA 2008
■2003年 (画像なし)
■2002年(画像なし)
今回、後者の分野では、イレブンナインの男優陣など道内のさまざまな役者たちが16日から公演し、入場券が完売するほどの話題となった舞台「12人の怒れる男」の、出演者のポートレートを展示。背景を白く飛ばし、黒っぽいスーツに身を包んだ男たちを、個性豊かに撮りわけている。
また、演劇ではなく音楽のようだが、「under ground session with five raven」は、地下の廃墟で演奏するスリーピースバンドに5羽のカラスを織り込んで、モノトーンの渋い世界をつくっている。
ただし、個人的な好みでいえば、彼女らしいと思うのは、フォトコラージュのほうかなあ。
デジタルカメラとフォトレタッチソフトを手に入れて、あれこれ加工して楽しむ人は少なくないが、ほとんどの人は一通り遊び終わると飽きてしまって、普通の写真に戻ってくる。フォトコラージュにじっくりと取り組みつづけているのは、それだけでも大したものだと思う。
もう一つ言えば、コラージュというのは自由に多様な表現が可能なように感じられて、実は油断していると、エルンストなどの先行表現に似通ってしまうのである。
クスミさんは、鳥やカメレオン、植物、人間、器械などの写真を、固有の大きさを無視してつなぎ合わせて、独自の世界を展開している。かつては都市の風景や森林などを組み合わせてパノラマ的な世界をつくっていたが、最近は、背景を省略して、色調もごくおさえて、静けさの漂う絵画的空間を形成する作品が多いように感じる。
コラージュの出品作はほかに次の通り。
蛸女の肖像
birthday
の巨像、常世の樹海
Planter - cyber fauna
Planter : mother
虚構の輪列
空虚な淑女
2014年4月7日(月)~5月30日(金)午前9時~午後5時、土日祝休み
北海道文化財団アートスペース(中央区大通西5 大五ビル3階)
□route byクスミエリカ
@erikakusumi
■HAKONIWA PHOTO EXHIBITION 2011
■写真グループ「HAKONIWA(ハコニワ)」の巨大写真が地下鉄琴似駅メトロギャラリーに登場(2010年)
■さっぽろフォトステージPart2 (2009年12月)
■HAKONIWA 2008
■2003年 (画像なし)
■2002年(画像なし)