まほろば自然博物館

つれづれに、瀬戸のまほろばから自然の様子や民俗・歴史や見聞きしたおはなしをしたいと思います。

夏が来た 空一杯の 伸びやかさ

2015年05月19日 | たまには真剣な研究なども

 さぬき市地方は前線の影響で雲が広がっていたが、昼過ぎからは高気圧に覆われて晴れてきた。気温は19度から28度、湿度は96%から56%、風は1mから4mの北北東の風が吹いたらしいが気が付かなかった。明日の20日は、高気圧に覆われて概ね晴れるらしい。

 

 朝方は激しい雨が降ってきたので、今朝の迷犬ごんの散歩はやめにした。犬だって犬小屋で丸くなって寝ている。

 

 今日から、また、新しいお仕事ができた。できた・・・と言ってもボランティアだからお金にはならない。午前9時に、さぬき市前山にある「おへんろ交流サロン」に集合して、ここでのお仕事になる。

 

 四国の名家には、このようなものがある。これは「俵札」と呼ばれるもので、お遍路さんにお接待した代わりに「納め札」を頂いて、このようなミニ俵に詰めて天井裏に吊してあった。こうしておけば火事などの災難に遭わなかったとか言う。「とか言う」のであって、決して火事に遭わないという保証はどこにもない。

 

 こうして、屋根裏の梁や棟木に結んであったのだという。中央の俵がこれ。さぬき市長行の「飯田家」の調査は、ほぼ終わった。現在はさぬき市志度の「田淵家」のものを調査中・・。

 

 ハッキリ言って、ゴミの山・・・。でも、必要な人にとっては、これは「宝の山」。小さな紙くずが貴重な発見になるやも知れないのだ。

 

 例えばこれ。わらくずのようなもので、何気なく捨ててしまいそうになるが・・・。

 

 おそる、おそる・・開いてみると・・・。文久三年三月の「納め札」であることが判明した。文化文政あたりから明治あたりのものが多い・・。

 

 何も書かれていない和紙でも捨ててはいけない。カタツムリや虫の死骸以外は、最後の最後まで捨てられない。

 

 領収書、借用書、完納書、伊勢ごよみ、日記、水利表・・・実にさまざまな書類も入っている。こどもの手習いまで入っている。その中から、丹念に、「納め札」「護符」を探し出していく。

 

 こちらでは、その完全な「納め札」をファイルにして、どこの誰が、いつ、納めたものかを整理票に記入していく。

 

 こちらの先生は、それをデジタル画像に落としていく。これが電子データーに格納される。

 

 こうした、納め札が5万枚・・・。今年の秋までには、一応の目途をつけて、来春からの展示会につなげたいと、一同は張り切っている。

 

 最後に、会長から、そういう方針が話されて、毎週、火曜日には、こういう作業を連続して続けていくことになる。

 

 今日の掲示板はこれ。「一人では何も出来ないが 一人から始めなければ何も出来ない」というもの。ボランティアや支援も、すべて一人から始まることが多い。一人の力が集まって、大きな力になって行くもの。その一人が始めなければ確かに何も出来ない。私一人くらいが協力しなくても・・・と、これまではそっぽを向いていたけれど、私が誰かの役に立ちたいと思うことからはじめたいな・・・と思いながら、今日からの参加になった。今日は、78枚の江戸時代の納め札を探し当てた・・・と、ブログには記しておこう。

 

じゃぁ、また、明日、会えるといいね。


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