善然寺よもやまばなし

横浜の浄土真宗本願寺派(お西)のお寺です。
電話 045-741-2351
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湿し灰づくりの巻

2013-08-14 | Weblog

おはようございます今日の更新は娘が担当します

 

昨日、私は同じ神奈川組の長延寺さんに

湿し灰(しめしばい)づくりの手伝いに行ってきました

湿し灰とは、茶道で炉の炭点前のときに用いる湿り気のある灰のことだそうです

 

灰なのに、湿っている一体どうやって作るんだろう…と不思議ですよね。

 

では、昨日私が手伝った作業の一部をご紹介

①灰に番茶丁子の煮汁をかけて、もみほぐす
②日に当てて乾燥させた灰をホロホロにする

という、①と②の作業を4~5回繰り返し、最後にざるで篩う!というものでした。

少しだけ写真を撮ったので、ご紹介します~

これは、日にあてて乾燥させているところです↓
もみほぐした灰を伸ばして乾燥させます。

熱中症対策に注意しながら行いました

灰にかける番茶丁子の煮汁はこれ↓

なぜ、番茶丁子の煮汁をかけるのか…というと
灰の着色と防腐剤のために使われるそうです

この煮汁、とても不思議な香りがしましたが飲むとスッキリした味わいでした
丁子(クローヴ)は胃腸に良いらいしいです



これは、乾燥させた灰をホロホロにしているところ↓

完全に乾燥させるわけではなく、ちょっと湿っているくらいが良いそうです。
だから湿し灰と言うのでしょうね~



ざるで篩っています↓

ざるの中に残っているダマダマになった灰は、ホロホロにしてからまたざるで篩います
何度も繰り返して、灰の粒をそろえるのでしょうね~

こうして完成した灰がこちら ↓ 右側の濃い色のものです!!

大きな密閉容器に入れ、乾燥しないように大切に保管します


とても手間のかかる灰づくり。予想以上の作業でした。

良い灰を作るには、なんと30年もかかるそうです

昔、茶人が火事に遭ったとき灰を持って避難した…

という逸話があるくらい大切にされてきた灰。

今まで「物を燃やした後に残るもの」「炭を熾す時に必要なもの」

というイメージしかなかった灰ですが、茶道ではこんなにも大切にされているんだなぁと驚きました。

新たな発見が沢山ある嬉しい一日でした

早く炉の季節にならないかな~と今から楽しみです

先生、長延寺さん、ありがとうございました


では、娘の更新はここまで続いて坊守からのお知らせです

明日15日は終戦記念日です。

毎年恒例のTBSラジオにおきまして朝10時過ぎから 秋山ちえこさんの「かわいそうなぞう」の朗読が生放送されます。秋山さんは96歳です。

小さな子供さんから大きな大人まで是非とも耳を傾けてラジオ放送を聞いていただきたいです。

TBSラジオ 954kHzです。

 

コメント
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