浜田屋遼太

世の中のために何の役にも立たないブログ  お暇なお方は是非どうぞ(^^♪

続 バレンタインデー

2021-02-13 | 日々是好日

板状の硬いチョコレートを両手で持って折り曲げて折ると、ペキッと音がする。

本当にかわいい音が響く。

一方音がしないチョコレートもある。

こっちはサクッと静かに崩れる。

高級品のほうです。

静かに崩れる高級品のほうは、ぬかるみになるまでの時間が早い。

最初から観念している。

チョコレートの包みを開く。

まわりを包み込むような香り。

南国の香りの中に風が吹いている。

谷を越え、森を吹きわたってくるチョコレート色のそよ風。

恋の予感か、ああもう恋なのか。

何だかよくわからないが、チョコレートってなんかこう、どこかで恋とつながっているところがあるような気がする。

バレンタインデーにはやはりチョコレートか。

魅力に満ちた艶消しの光沢。

チョコレートは魔性のお菓子でもある。

口に入れたとき、人は一瞬とまどう。

いきなの噛む人はいない。

とりあえず、恐る恐る噛むと、そのものは少しずつ溶けていく。

溶けていくにしたがって、甘みがだんだん強くなっていく。

その甘みの果てに歓喜にあふれたとたん、そのものは溶けて消え失せる。

もうちょっと待って、というところでサッと姿を消す。

魔性の菓子といわれる由縁がここにある。

 

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バレンタインデー

2021-02-13 | 日々是好日

2月14日は女の人のほうから愛の告白をしてもいい、ということになってもう何年ぐらい経つのだろう。

今やもうすっかり定着して、この制度はゆるぎないものとなった。

おじさんは、この制度が気に入らない。

何が愛だ、何が告白だ、何がチョコレートだ。

愛の告白というものは、いってみれば人生の重大事だ。

そういう重大事にピンクのリボンのチョコレートなどをやりとりするのはけしからん。

もっと重々しいもの、例えばコメ30㎏とか大根30本、牛一頭とかそういうものにしろ。

とにかくバレンタインデーというものは、総体的ににやけてふざけていて軟弱でピンク色の日だ。

おじさんは気に入らん。

気に入らんのに年々隆盛になっていく。

こんなに国民全員がバレンタインで大騒ぎするなら、国民の祝日ということで休日にしろ。

これからどんどん高齢化社会になっていって、ジジとババばかりになるとチョコレートよりも煎餅のほうがいいのではないか。

そうなるとバレンタイン当日は、バリバリバリバリ日本中が騒がしくなるかもしれない。

などとくだらないことを書いたのは、誰からも愛の告白がないからである。

なのでおじさんはチョコレートをもらうんじゃなくて、自力で買うのである。

自力でね。

何だか腹立たしいが、悲しくもあるバレンタインデーなのであった。

コメント (2)
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