NHK BSで再放送されている1980年代の英国テレビドラマ、「シャーロックホームズの冒険」を楽しみにしている一人だが(ただ、ホームズの吹き替えをやっている露口茂の声がいささか高圧的で気になる)、アーサー・コナン・ドイル卿がホームズのモデルとして影響を受けたのが当時活躍していた元刑事の私立探偵、ジェローム・カミナダJerome Caminadaだという新しい説がでてきた。
今度、アンジェラ・バックリー著で発刊される「シャーロック・ホームズの真実(The Real Sherlock Holmes)」によると、カミナダとホームズとの間には驚くほどの相似性がみられるとう。事実、コナン・ドイルのホームズが活躍した1880年代はほぼカミナダが実際に私立探偵として幾多の難事件を解決した時期と重なっているし、ホームズの事件解決もカミナダの実際の案件にヒントを得ている。たとえば、ささいな事実から真相に迫るという捜査手法や、地元の浮浪者などの利用しての情報収集、さらにはホームズと同様、カミナダも変装が得意であり、捜査中の警察官さえ見破れなかったというほどだ。
コナン・ドイルはこれまでホームズには、実在した医師のジョセフ・ベル博士あるいは警察医ヘンリー・リトルジョン卿からインスピレーションを受けたとしており、イタリア人を父に、アイルランド人を母に持ったこのマンチェスター市警で活躍した刑事そしてのちに私立探偵となって1225人の犯罪人を監獄に送ったカミナダのことは何も語っていない。しかしながら、アンジェラ・バックリーによれば捜査手法や事件の共通性などからカミナダが一番近いのではないかという。
どちらが正しいのか、カミナダあるいはホームズなら簡単に解決してくれそうだが・・・
下はテレグラフ紙からのカミナダの写真。
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