ひげ爺の独り言

髪が薄くなり髭はごま塩の「ひげ爺」、旅行会社を定年退職して16年。 高齢となって転居した大宮での隠居ぐらしを投稿します。

痛ましい日本航空の現状

2010-01-26 09:45:08 | 社会・経済・国際 
1月19日(火)、日本航空は政府及びメガバンクの合意のもと、会社企業再
生支援機構の支援決定を受けて、裁判所に会社更生法の申請を行った。
私には永年の勤務上、お付き合いと利用をしてきた親しみのある会社た。
それだけに複雑な思いで見守っていたが、極めて厳しい結果が決定された。
飛行機を飛ばす会社が経営面では墜落状態で、そこからのテークオフだ。

戦後、ナショナルフラッグとして日本の航空業界をリードし、経済の発展や
グローバル化の下で業務を拡大し、旅行大衆化の時代背景の中では安全
で良質なサービスを提供する企業として世界的に信用の高い企業だった。
その後、環境の変化と企業間競争が激化するの中で、スケールメリットと
シェアー拡大を求めて02年に日本エアーシステムと統合したが、そのこと
が余剰と無駄を発生させることにもなっていた。
そして近年の景気低迷や需要の落ち込みに適切な対応が出来ず、経営は
極端に悪化し、09年度決算は、売上額1兆9千5百億円に対し、経常利益
が▲821億円、当期利益が▲631億円と言う結果になっていた。
さらに今年度当初から資金繰りが懸念されるに到り経営危機が表面化した。
9月に発足した新政権によるJAL再生専門家チームの検討を経たが、結局、
組織の見直しや政府融資を含めての会社更生法適用による再建となった。

再建の担い手には、稲盛和男京セラ名誉会長が指名され、これから機能や
路線・子会社等の見直し、組織や人員の縮小、労働意欲の改善、など経営
改善にむけ取り組む事になる。しかしその道のりは厳しい状況が続くだろう。
従業員総数の3割りにあたる1万5千人の社員をリストラするという。
「操縦よろしく、見事なタッチアンドゴーを見せて欲しい」と、ひげ爺の独り言。
経営状態が心配された一年前の株価が210円、昨日の終値は2円だった。
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