難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

民放の字幕放送の普及

2006年07月02日 20時34分13秒 | 生活
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2005.12.21 YAMADA電気-1.JPG7月2日の東京新聞によると、総務省は在京の民放キー五局の総放送時間に占める2005年度の字幕放送の割合が25%を越え27.5%に達したという。2004年度の22.3%より5.2%増加した。

テレビ朝日が30.8%と一番高く、日本テレビ28.9%が続いている。在阪の朝日放送25.6%、読売テレビ放送25.3%も健闘している。

字幕放送の普及に取り組んできたものとしては大変嬉しいことだ。
総務省の字幕放送普及の指針では2007年までに字幕付与率100%を目標にしているが、これは字幕放送可能な番組に対する割合だ。
字幕放送可能なというのは、音楽番組やスポーツ等の生放送番組を除くという意味だったが、今はどの局も生放送のニュースに字幕放送が付くし、大相撲、夏季・冬季五輪、ワールドカップのサッカーにも字幕放送が実施されている。
字幕放送可能なという意味がなくなってしまったということだ。

これからの字幕放送の拡大には、二つの課題が考えられる。
一つは、字幕は番組制作の一部なので、国の助成金に頼ることなく付けることだ。放送事業者みずから字幕放送を国民から電波を預かった事業者の責務と考えて欲しい。
補助金は今後削減される。放送界で地方局やケーブルテレビなど経営基盤の弱い局を支援する基金を設けたりする必要があるだろう。
二つ目はわが国のテレビ放送は生放送が多いので、生放送の字幕をさらに拡大するには新しい考え方の字幕放送が必要だ。
全て文字にすることが正しい情報の伝達にならないこと、生だからそのまま文字にしなくはならないというわけではないことの理解やバラエティの声の重なりはタイムラグ放送(映像と音声を数秒遅らせる)を採用するとかなど新しい発想と技術を使う必要がある

ラビット 記