難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

JDF、被災障害者への支援を要望

2011年05月28日 10時22分39秒 | 東北地方太平洋沖地震
JDFが政府に被災障害者への支援を要望した。

ラビット 記
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2011年5月23日

内閣総理大臣 菅  直人 様
厚生労働大臣 細川 律夫 様
総務大臣   片山 善博 様
国土交通大臣 大畠 章宏 様

日本障害フォーラム(JDF)
代表 小川 榮一


被災障害者等の今後の支援についての要望

 平素より障害者施策の推進に格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。
このたびの東日本大震災における未曾有の被害について、各方面で様々なご尽力とご配慮をいただいていることに、心より敬意を表します。
現在、震災より2か月が経過していますが、引き続き緊急の援助が求められるとともに、今後の復興・再生に向けた新たな課題も見えてきています。
今後とも障害者の支援が効果的に行われるよう、下記の項目につき要望します。



1.インクルーシブな社会の構築を基本としてください。
今回の大震災では、多くの障害者が被災したほか、障害のない人々も、住まいや働く場などを奪われ、社会生活上の何らかの障害を有したとも言えます。今後の仮設住宅の整備とバリアフリー化等を含め、被災地域の中期的長期的な復興・再生にあたっては、排除や分け隔てのない「インクルーシブな社会」の構築を旨として行ってください。これは、現在改正の作業が進められている障害者基本法や、障害者権利条約の精神とも一致するものです。

2.「復興構想会議」に障害当事者を参加させてください。
この観点から、閣議決定に基づいて開催された「東日本大震災復興構想会議」の委員に、障害当事者やその関係者が含まれていないことに懸念を抱かざるをえません。
同会議は、「復興基本法案」における提言機関にも位置付けられると報じられていますが、このことからも、インクルーシブな地域社会の構築のため、会議やその検討部会、関連機関等に障害当事者を参加させてください。
また、現在進められている障がい者制度改革推進本部/会議との連携も行ってください。

3.復興と社会保障を両立させてください。
今後の復興の過程において、復興費用の確保などの名目で社会保障費の削減はしないでください。
インクルーシブな地域社会を構築する目的と、社会保障は相反するものでは決してなく、むしろ補完しあうものです。

4.個人情報保護に関する便宜をお願いします。
震災から2か月が経過した現在も、被災した障害者の安否確認が続けられています。
過去の震災の経験から、地域の防災関係者が「災害時要援護者」の情報共有を一定程度できる指針は示されていますが、現在被災地では、支援者が必要な情報を入手できず、在宅障害者などを確認することができない状況にあります。
一定の条件の下に、障害者団体や支援団体等にも情報を開示し共有できるよう、より具体的な指針を示してください。

5.放送や情報伝達における情報保障を徹底してください。
今回の震災では、相次ぐ余震や原発事故の情報など、生命や財産に関わる情報が今も日常的に流されていますが、多くの障害者がその内容を知ることができない状況が続いています。テレビ放送(生放送・緊急放送を含む)や、地域における災害情報等の伝達においては、手話、字幕、解説音声、分かりやすい内容等による情報保障を徹底してください。
また、政府広報や各省庁・自治体等から発信されるニュース等については、テキストデータ、点字、ルビ付き資料など障害当事者がアクセスできるものを準備し、また関係機関の連絡先を掲載する場合は、電話番号のみでなく、ファックス番号やEメールアドレスも記載してください。

6.障害者自立支援法等の柔軟な運用と、国の費用負担を願います。
被災の実情を踏まえ、障害者にかかる手続きや、障害者自立支援法等の制度利用について、下記の事項を含む特段の配慮をお願いします。
また、被災したすべての障害者や事業所等が、支援の対象から漏れ出ることがないよう、下記の事項を含め、広く国が費用を負担する仕組みとしてください。

(1)特定疾患等の証明書の再発行にかかる手続きを簡略化してください。

(2)震災に伴い交通手段がなお限られていることから、通院等にかかる交通手段やその費用を確保し、本人に追加の負担がかからないようにしてください。

(3)居住市町村以外での生活を余儀なくされている障害者へのサービス給付を含めて、障害者自立支援法等の柔軟な運用を行ってください。「被災県」以外に避難している被災障害者に対しても、十分な支援を行ってください。

(4)2011年度末は自立支援給付事業体系への移行期限となっていることから、被災の実情を考慮しこの期限の延長を講じてください。

(5)社会福祉施設等への介護職員の派遣に当たっては、被災地の受け入れ事業所が自立支援給付等公費給付により負担する仕組みには無理があるので、国の負担での派遣が可能となるようにしてください。

(6)社会福祉施設等災害復旧費の国庫補助に当たっては、居宅介護事業所など特定の事業所を除外することなく、被災のあったすべての事業所が支援を受けられるようにしてください。

JDF事務局
 東京都新宿区戸山1-22-1(日本障害者リハビリテーション協会内)
 TEL: 03-5292-7628 FAX: 03-5272-1523 E-mail: jdf_info@dinf.ne.jp

JDFの障害者基本法改正への要望

2011年05月28日 10時21分54秒 | 障がい者制度改革
JDFが民主党に障害者基本法改正への要望を提出した。
ラビット 記
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2011年5月24日
民主党代表  菅 直人  様
民主党幹事長 岡田 克也 様

障害者基本法改正への要望
日本障害フォーラム
代表 小川 榮一

日本障害フォーラム(JDF)は本年4月22日付で内閣府から国会に提出された障害者基本法の改正案について、障害者権利条約および障害者制度改革推進会議で取りまとめられた「障害者制度改革の推進のための第二次意見」(第二次意見)の内容等を踏まえ、以下の点を要望いたします。



1.前文を挿入すること
   障害者基本法の今回の改正は、今までの基本法の制定及び改正に培われた成果を土台とし、21世紀最初の国連人権条約である障害者権利条約を国内で実施するための法整備の第一歩となる改正である点を示すべきです。この趣旨にのっとった前文を入れてください。

2.法律の目的は権利の保護・尊重であること
   改正案第一条「目的」に関連して、障害者権利条約の理念に基づいて、新しい障害者基本法の目的は障害者の権利の促進や保護であることが明確にわかる書きぶりにしてください。

3.障害者の定義はいわゆる谷間の障害者を作らない書きぶりであること
改正案第二条の障害者の定義について、障害の社会モデルの考え方に則して、いわゆる谷間の障害者を生まない包括的な規定にしてください。発達障害、高次脳機能障害、難病等(慢性疾患に伴う症状)を含むすべての障害者を網羅している書きぶりにしてください。

4.改正案第三条の「可能な限り」という文言を削除すること
  改正案の基本原則(第三条)の二,三の「可能な限り」という文言について、障害者基本法は、障害者施策全般の理念を示す法律です。障害者だけがなんらかの制約が加えられる印象を与える「可能な限り」という文言をすべて削除し、「他のものと平等に」という条約の規定を踏まえた書きぶりにしてください。

5.合理的配慮を明記すること
   改正案第四条の二に関連して、「合理的な配慮」という文言を「合理的配慮」に変えてください。障害者権利条約第2条等で規定する合理的配慮と同一の概念であることがわかる書きぶりにしてください。

6.教育条項においては、インクルーシブ教育の原則を明確にすること
   改正案第十六条の教育条項に関連して、第1項で、障害のある子どもと無い子供が「共に学ぶ」インクルーシブ教育の原則が明確になるようにしてください。「可能な限り」は削除してください。

7.労働条項(職業相談等)においては、労働政策と福祉政策の一体的推進を明確にすること
  改正案第十八条、第十九条の労働関連条項について、国際的な動向や第二次意見を踏まえ、労働施策と福祉施策を一体的に展開して、働くことを希望する障害者が合理的配慮を受けながら、できるだけ障害者が障害のない人と平等に一般労働法規の適用が受けられるようにするということを明確にする書きぶりにしてください。

8.附則
  障害者権利条約の批准や東日本大震災等における緊急時の障害者についての規定が必要であり、三年後の見直し規定を入れてください。さらに、障害者基本法を権利条約を基本とし、障害者に関わる全ての法律が障害者基本法の目的に沿うものとなるよう、定期的に見直す趣旨の条項を入れて下さい。

以上

日本障害フォーラム(JDF)
日本身体障害者団体連合会
日本盲人会連合
全日本ろうあ連盟
日本障害者協議会
DPI日本会議
全日本手をつなぐ育成会
全国脊髄損傷者連合会
全国精神保健福祉会連合会
全国社会福祉協議会
日本障害者リハビリテーション協会
全国「精神病」者集団
全国盲ろう者協会
全日本難聴者・中途失聴者団体連合会

JDF事務局
 東京都新宿区戸山1-22-1(日本障害者リハビリテーション協会内)
 TEL: 03-5292-7628 FAX: 03-5272-1523 E-mail: jdf_info@dinf.ne.jp

要約筆記者養成講習会で講義 2011.5/27

2011年05月28日 10時04分56秒 | 要約筆記事業
朝からトラブル続きだった。
乗り換えたJRが何かを緊急関知したと言って停車してしまったり、駅から降りたらタクシーもない側で歩いて汗をかいたり、持っていったパワーポイントのファイルが開けなかったり、着いてすぐ講義を始めた。

難聴と中途失聴に対する理解が学習目標だったので、自己紹介をわざと長めにして、コミュニケーション方法を説明するところから始めて、自分を難聴者の一人として観察して欲しいことを説明した。

最初に難聴者、聞こえの不自由な人が身の回りにいるかどうか質問したところ、80歳前後のご両親が電話していても話していることが通じていないので難聴ぎみみたいという受講生がいたが、その後の身の回りに聞こえの不自由な人がいますかという問いに手を挙げなかった。
難聴者というと何か全く聞こえない人とか別にいる人というイメージがあるのだろうか。

テキストで聴覚障害は現在は身体障害者福祉法では聴力レベルで判定していること、これでは難聴者の聞こえの困難は計れないことを環境や心身の影響を受けやすいことから「障害」を計れないことが記されていると説明した。

聴覚障害の障害とはどういうものか説明した。これまでは難聴であることの生活上の不便、心理的な問題、社会の情報アクセス問題などを話してきたが、今回はコミュニケーションの障害、関係性の障害、理解しにくい障害というふうに絞って話してみた。

週刊誌の補聴器メーカーの広告の内容も引用しながら、難聴というのは引っ込み思案になりやすい、人と会うのを避けるとあることから、これは難聴者の「関係性」の障害を表していることを示した。


ラビット 記