あおしろみどりくろ

楽園ニュージーランドで見た空の青、雪の白、森の緑、闇の黒の話である。

近況報告

2009-11-28 | 日記
久しぶりの更新である。
ブログも連続ブログ小説で毎日更新してたかと思えば、数週間もほったらかしにする。
僕はそういう人だ。しゃあないやん、そういう人なんだから。しゃあない、しゃあない。
で、この間何をしていたかと言うと、クィーンズタウンへ行っていた。
冬の仕事を終えて、夏の仕事が始まったのである。
夏は妻子を置き去りにして、クィーンズタウンへ単身赴任、出稼ぎに行く。
この数週間では、ルートバーンを歩いてお客さんが感動のあまり泣き出してしまったり、南島一週自転車旅行中の山小屋さんが来て一緒にあちこち山歩きしたり、フリスビーゴルフをしてビールを飲んだり、七輪焼き肉パーティーをやったり、長いツアーの合間に色々な人と出会ったりとブログのネタに事欠かないようなことはたくさんあった。
ネタはあるが、手元にパソコンが無いので日記も書かず。
世の中にはブログネタを人から買う人がいるようだが、僕には考えられない事である。
昨日クィーンズタウンからクライストチャーチへ飛行機で帰って来て、やっと日記を更新している次第である。



先週まで女房が仕事の関係で日本に行って、深雪も一緒に初日本。
8歳にしてやっと日本に行ったわけだ。
2週間ぐらいの滞在だが、楽しかったらしい。
そりゃそうだろう。ディズニーランド、ディズニーシー、富士サファリパークに伊豆三津シーパラダイス、東京バレー団の公演などなど。
僕の行ったことの無い所を毎日日替わりで行ったのだから、それもお金の心配をすることなく。運転手、ガイド(身内だが)付きのVIP待遇である。
日本滞在中は僕の実家へも行き、従姉妹達とも会えて、母の墓参りもした。
もう毎日がイベント。これで楽しくないなんて言ったら、ぶっ飛ばすぐらいのいきおいである。
8歳(日本滞在中に8歳の誕生日を迎えた)の深雪が日本という国をどう見たかは知らん。
それはヤツの経験であり、親が「こうでしょ?」と言うものではない。
ただ短期間でも自分のルーツを見た、ということは大きな財産になっているはずだ。



家族との楽しい団らんも束の間。
今日のお昼から南アルプスを巡る長いツアーが始まる。
再び家族ともしばしのお別れである。
まあ船乗りが海に出るようなものだ。
クィーンズタウンの僕の部屋には妻子が送ってくれた手紙が貼ってある。

はなれていてもみいちゃんの心はいつもお父さんといっしょだからなかないで
おしごとがんばってね

文の下には可愛い女の子が笑っており、その周りにはハートが飛び散る。
女の子からの吹き出しには一言。
「お父さん、大好き」
僕は幸せ者だ。
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EM教

2009-11-01 | 
最近、新興宗教にはまっている。
その名はEM教。
EMとはEffective Micro-organismsの略でEM。
微生物群の有効利用のことだ。
何故これが新興宗教かと言うと、このシステムが世界を救うと固く信じていること。
それから使ってみてあまりに良いので、誰彼かまわず勧めたくなること。
ハマリ具合も宗教そっくりだ。

世の中にはいろいろな微生物があって、大きくわけると3種類に分けられる。
一つは善玉菌。イースト菌、納豆菌、糀菌、乳酸菌など人間の生活にも有効利用されている。
一つは悪玉菌。腐敗菌、病原菌、カビ菌など。
まあカビと一口に言ってもいろいろあってチーズなどにも使われているが、この場合は食べるとお腹を壊すようなカビのことだ。
もう一つは人畜無害のどっちつかずの菌。これが一番多い。
この3つに分けられる。
魚が腐って腐敗臭を出すのは、このどっち付かずの菌が腐敗菌となるからだ。
EMとは善玉菌を少量使うことにより、どっち付かずの菌を善玉菌にして悪玉菌をなくす(もしくは極端に減らす)その結果、人間の環境にも良くする方法である。

ボクが初めてEMという言葉を聞いたのは数年前に親父がNZに来たときのことだ。
その前の年から友人に勧められてボカシなる物を始めていた。
ボカシとはコンポストを作る時に入れるおが屑のような物で、これを入れるとコンポストが簡単にでき、土に還るのも早い。
これを始めるとゴミの量が半分になった。
それから出た液は肥料にもなる。
実際にうちの野菜はどれも元気が良く、ウマイ。
これを家に来た親父に見せると即座に
「これはEMだ」と言った。
EM?何のこっちゃ、と思ったが、その時すでにボクはこのEM教に片足をつっこんでいたのだ。

ある日クライストチャーチの図書館の日本語コーナーでこんな本を見つけた。
比嘉照夫著 『地球を救う大変革』
本との出会いもタイミングである。人と同じで出会うべく時に出会うものだ。
この本を僕はむさぼり読んだ。そして確信した。
これだ!
去年、石けんを作り始めて得た充実感、満足感。
自分は環境の為にも、健康の為にも良いことをやっているんだという自信があった。
石けん作りもまあまあ軌道に乗り、次は自分は何をやるんだろう、と思っていた矢先、その道が見えた。
次はEMだ。
直感でひらめいてしまったのだから仕方がない。
この本によると、環境、医療、食といったことは競争してはいけない。共存共栄であるべきだ。
家庭でEMを使えばその排水からも環境が浄化される。
家庭菜園や農業にも最適。
健康にも良い。
別の文献だが、糖尿病やリウマチや末期ガンがEMで治ってしまった、という例もあがっている。
まさに良いことづくめ、ウマイ話ばかりというのも新興宗教そっくりだ。

先ずはネットで情報収集。ちょっと調べれば簡単に出てくる。文明の利器とは便利な物だ。
クライストチャーチでもEMを作っている場所があり、取りあえずEM1という物を買ってみる。行動は力なり。
1リットル入りのボトルが$20なり。毎度あり~、チーン。
臭いはちょっと酸っぱく、柑橘系のジュースが発酵したような臭い。臭くはない。
これを100倍ぐらいに薄めて、そこら中にスプレーをする。
するとあら不思議、食品庫に置いてある野菜があまり痛まない。窓枠などのカビが生えにくいなどなど、良い結果が目に見えて現れる。
それから僕は自分で納豆を作っているのだが、納豆の出来が良くなった。
健康面でも効果は現れる。
毎年、家では冬になると誰かしらが風邪をひくのだが、今年は誰も風邪をひかなかった。
病気になってから体を治すのではなく、病気にならない努力、これを予防医療という。東洋の医食同源に通ずる。

さらに一歩進め、米のとぎ汁と少量のシロップ、少量のEMで発酵液を作る。
作り方は簡単。これらを混ぜ、ペットボトルに入れ日当たりの良い場所に置いておくだけ。2週間ぐらいで出来上がる。
これは量産できるので、ジャカジャカ使える。
風呂に入るときにこれを入れると、肌がつやつやし、体も暖まる。この水は洗濯にも使える。
それからトイレ掃除や水場周りの掃除にも良い。排水溝などのヌルヌルがなくなる。
トイレ掃除などの塩素系の洗剤は毒だ。あんなのを飲んだらとんでもないことになる。
しかしEMは飲んでも大丈夫、それより体にも良い影響を及ぼす。ただし特にウマイわけではない。
この発酵液を薄めて家庭菜園にもまく。野菜は益々元気になり、実のなりも良い。
なんといっても野菜がウマイ。
このやり方だと元のEMの液はなかなか減らず、20ドルで買った1リットルのボトルが半年たってもなくならない。
お金があまりかからない、というのが素晴らしい。
これはEMを作った比嘉教授の、料金は誰もが無理なく買える程度に抑えるべき、という素晴らしい信念なのだ。

こうやって僕はすっかりハマッテしまい。今ではEM教の熱心な信者である。
オーガニックに興味がある人には勧めるし、こうやってブログで布教活動もしている。
このシステムで僕が気に入っているのは、目に見えない菌というものを一緒くたに悪者扱いしないところだ。
世の中には様々な菌がある。人間の体の中にも菌は居る。部屋にもトイレにも風呂にも庭にもいたる所に菌は居る。
世間の風潮ではそれらを悪者のようにあつかい、洗剤の名前には除菌、殺菌、抗菌などが付く。
確かに人間に害を及ぼすような悪玉菌もいるが、菌の大多数はそのままでは人畜無害のどっち付かずの菌なのだ。
それらを排除しようとするのが今の時代の流れではないか。
それよりも少量のEMでその中途半端な雑菌を善玉菌に変えてしまうこのシステムが僕はえらく気に入っている。

山のガイドという立場の僕は常々環境問題に憂いを持っていた。
エコなんてエラソーに言っていても、合成洗剤を使い続け、それを川に流し続ける人々。農薬、化学肥料まみれの野菜達。
この先どうなってしまうんだろう、という想いは常にあった。
今は違う。
明るい光が見える。
これが普及して、誰もが美味しい野菜を食べられ、化学物質に毒されていない環境で、健康的な生活ができる世界が、僕には見える。
だが課題はまだ山ほどある。
EMが普及すれば化学肥料を全く使わない農業になる。
今現在、化学肥料で食べている人には困ることになる。
そういったようなことが足かせで、先進国ではEMの生産はあまり進んでいない。
それよりもアジア、アフリカ、南米などの発展途上国では、EMがどんどん生産されているという。うなずける話だ。

どんなに良いシステムがあろうと、使う人が「よし、やってみよう」と思わなければ何も始まらない
僕の周りでは、自分でEMボカシを作っている友人もいるし、試しに使ってみたら肌の弱い子供にも良かった、などという嬉しい話も聞く。
一度使ってみればその良さは分かる。
未来を変えていくのは僕達だ。
競争社会ではなく、共存共栄の世の中へと。
難しいことをするのではない。
自分に出来ることをやるのだ。

だ~か~ら~
一度使ってごらん。
騙されたと思ってさ。
コメント (13)
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