あおしろみどりくろ

楽園ニュージーランドで見た空の青、雪の白、森の緑、闇の黒の話である。

8月24日 Awakino

2014-08-28 | 最新雪情報
ニュージーランドにクラブスキー場はいくつかあるが、よく名の知れた物もあれば「どこですか?それは?」というようなマイナーなものもある。
ブロークンリバー、オリンパス、クレーギーバーンなどは名の売れた代表格でニュージーランドでスキーマニアなら誰でも知っている。
又、マイナーなクラブフィールドで、やってるのかどうかよく分からないようなハンマースプリングス(昔のアムリ)やフォックスピークなどもある。
アワキノの存在は以前ブロークンリバーのメンバーから聞いた。
その人達が滑りに行こうとして連絡をしたら、鍵を貸してくれてロープトーの動かし方を教えてくれてあとは勝手にやってくれ、という具合だったそうな。
そんなマイナーなクラブフィールドに行くチャンスができた。
週末だけ開くという情報を頼りに、小さな看板を見失わないように牧場の中を走った。
山道は険しく道はラフ、南島のどのスキー場よりも道はきつい。ワゴンでない四駆が必要。
ここも雪不足で滑れる斜面は限られているがハイクアップをすれば奥は広い。
「いつもはもうちょっと雪があるんだけど・・・」とクラブのメンバーが苦しそうに言った。どこも同じだ。



街外れで古い看板を見つけた。雲は厚く時おり霧雨。


『黄泉の国への道』のような濃い霧の中を走っていくと突然視界が開けた。


山道はまだ続くが、スキー場は見えない。


下界とは別世界だな。天上界とはこういうものかも。


なんとか駐車場にたどり着いた。スキー場の全施設。売店もチケットオフィスもない。


ロープトーの約半分がオープン。ロープトーがまだ続くが雪が無い。行けるところまで行ってその上はハイクアップ。


スキーロッカー。博物館のようだ。この懐かしい板をまだ使っている人がいるのか・・・。


下界はすっぽり雲の下。


右のじいさんがチケットオフィス。料金は今回は滑る所が少ないので一人30ドル。当然ながらエフトポスもクレジットカードも使えないし、リフト券もいらない。


古い機械を直しながら使う開拓者の精神が根底にある。


奥へハイクアップすればこういう場所もある。


手前の斜面を登る人がいた。


自分も登った。


麓を覆っていた雲が消え、丘陵と平地が見えた。右のずっと奥は太平洋だ。


スキー博物館のようなロッカーにおいてあった懐かしいスキーの持ち主がいた。しかもこのブーツ。


写真を撮らせてくれと頼むと、友達の背中に板を「どっこらしょ」と立てかけ。


「さあ、これで撮れ」と本人は隠れてしまった。
道具が道具として機能する限り使い続ける開拓者精神の塊りのような人だ。
この板で滑るのはしんどいのだが、そこは人間が努力すればよい、という考え。
僕にはこのスキー板で滑る根性はない。
ちなみにこの人は今日3本滑って、今年のスキーはもうおしまい。


帰りがけにアオラキマウントクックが夕日を浴びていた。


国道沿いの駐車場には誰もいない


こんな景色を見ながら赤ワインをチビリ。
旅の醍醐味じゃあ、あ~りませんか。

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8月22日 Ohau

2014-08-27 | 最新雪情報
今年はどこのスキー場も雪が少ないが、オハウはその中でも雪がある方だ。
マッケンジー・カントリー近辺では一番雪が多い。
多いと言っても例年に比べれば物の比ではなく、オフピステは岩をかわしながら滑る。
雪質は春の雪、全体的に固めで緩んだ所を狙う。
コマーシャルスキー場なのでチェアリフト、人工降雪、圧雪バーンと一通り揃っているが、雰囲気はニュージーランドの田舎のスキー場だ。
このスキー場はリフト終点からハイクアップで稜線に出ると、より一層面白みが増す。
山頂から雲を貫いたアオラキ・マウントクックが見えた。


スキー場のどこからもこのレイク・オハウが見える。


人工降雪機もありゲレンデ内は雪も豊富。


リフト終点からハイクアップで稜線へ。


この角度でレイク・プカキが見えた。


そして彼方にアオラキ・マウント・クック。


稜線を歩いた先にこういう場所があった。本日の1本。


ここのデイロッジも味がある。


地元の小学校のスキー授業。


長いハイクをして長い1本を滑った。
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8月17日 Mt.Olympus

2014-08-19 | 最新雪情報
神様の遊び場、マウントオリンパスも先週の降雪でオープン。
あまり期待しないで山に上がったが、なかなかどうして踏み残しパウダーがあちこちにあった。
ちょっとハイクアップをすれば夢はさらに広がる。
稜線までハイクアップをするとブロークンリバーとクレーギーバーンの間のハミルトンピークが見えた。
今回の雪でベースはできたようなので、今後の降雪に期待である。

山頂にて一人。物を思う。
自分が何故ここにいるのか、という答の出ない事を考えるのが好きだ。
この空間に自分の身を置くため、というのも自分の存在価値の一つであろう。
山は黙って僕を包む。

今年のオリンパスのマネージャーはTod。
5年ほど前にテンプルベイスンで会って、3年前はポーターズにも居た。
知った顔とこういう場所で出会うと話が早い、仕事もスムーズにいく。
人の縁のありがたさよ。


期待をしていなかったが新雪が残っていた。本日の1本目をありがたくいただいた。


ロッジから上はまずまずの雪の質と量である。下半分は雪が薄くうかつに滑ると石に当たる。


通称リトルアラスカ。まだまだ新雪は残っているぞ。


どれ、天気も良いしちょっとあの辺りまで登ってみようかな。


その裏側はこんなです。


稜線にチーズマン、ブロークンリバー、クレーギーバーンが並ぶ。


メインフェイスではパトロールが立てた臨時境界線で即席スラローム大会が始まった。


ここまで登るとロッジがはるか下に見える。


奥の稜線を歩く人がいた。


木曜日には強風が吹き荒れたマウントハットも今日は穏やかだろう。


こちらは雪が不安定のため、ハイクアップは禁止。

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8月15日 Temple Basin

2014-08-16 | 最新雪情報
僕がニュージーランドで二番目に好きなスキー場がテンプルベイスンだ。
ちなみに一番は自分のホーム、ブロークンリバー。これは不動である。
テンプルは他のどのスキー場とも雰囲気が違う。
南アルプスのど真ん中ということもあり、山は険しい。
駐車場から歩いて1時間強という場所がら、よく分からない人が紛れ込んでくる事もない。
NZで一番、山岳っぽいスキー場とも言える。
数年前には雪不足でシーズン丸々オープンできなかった事もあったが、今年は当たりのようだ。
積雪135cmはカンタベリーの、どのスキー場よりも多い。
この日は日中の温度も上がり、日当たりの良い場所は春スキーのような状態で、Tシャツで滑る人もいた。
ここも2014シーズンが始まった。


駐車場からは眺めの良い中、1時間強のトレッキング。


今回の降雪で峠の国道も雪景色。


急な登りを上がって行くとスキー場が見えてくる。


違う角度から。


ロープトーの調整は人力。みんなで綱引きだ。


ランチタイム。


お昼過ぎ、日向ぼっこをする人達がいた。


自己責任。コントロールできなかったら痛い目に会うのは自分だ。


これが全部コース。日本だったら立ち入り禁止だろうな。


初級中級ゲレンデもあります。
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8月14日 Mt.Hutt

2014-08-15 | 最新雪情報
やっと雪が降った。
待ちに待った雪である。
気温が数度上がるだけで、雪は雨になりスキー場の運営も脅かされる。
人工的に雪を造る仕事もしたが、雪という物は天からの授かり物と考えたい。
マウントハットもずっとオープンをしていたが、やはり雪不足でオフピステは滑れる状態ではなかったそうだ。
今回の雪で名物コース、タワーズもオープン。
風で叩かれてはいたものの、気温が冷えているので雪質は良い。
初滑りの1本目にノートラックのラインをいただいたのは相も変わらずだ。

山の天気は変わりやすい。
帰る頃になり強風が吹き荒れ、道がクローズ。
数百人が足止めとなった。
このまま一晩をカフェの床で過ごすのか、と噂が流れた。
実際にこの山はそういう事がよくある。
数時間待って暗くなった頃、なんとか下山。
多少遅くなったものの、無事に帰ってこれたという当たり前の事に感謝なのである。



タワーズが開いた。けれど岩の隙間を滑るトップタワーズはクローズ。


朝の1本目、こんなのが残っていた。狙いは右のラインかな。


そして下から見上げるとこんな感じ。


山頂からの景色。晴れたのもつかの間。このあとは吹雪いて山頂へのリフトは終日クローズだった。
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近況

2014-08-07 | 日記
テレビの仕事をしてから早一週間。
せっせと撮影の話を書いているが、発表はしばらく先になりそうだ。
普段ブログを書く時間をそれにあてているので、ブログの更新もおろそかになった。
あおしろみどりくろファンの皆様、気長に待っていてください。
僕の日常は相変わらず、畑の手入れをしながらニワトリの世話をして、炊事洗濯などの家事仕事、その合間に
犬と自転車で走る。
最近はドライバーの仕事もちらほら入ってきて、なんだかんだで忙しい。
肝心のお山はと言うと雪は多少降ったが、オープンにはもう一降り欲しいというところか。
僕の経験でもこんな事は今までになかった。
だが地球規模で見ても今までになかったことが毎日のようにあちらこちらで起きている。
そういう世界になっている、と考えればこの大きな波に身をゆだね、毎日を暮らすしかない。
不安はない。
シュタイナーの言葉だが、「私が不安を抱いても何の役にも立たない。私は自分が何をすべきかという事だけを考える」
その瞬間ごとに自分がやるべきことをやるのである。
そしてその瞬間を深く生きるのだ。
洗濯をしようとして洗濯機に衣服を入れる。
その時に洗濯機にありがとう、洗濯機を発明してくれた人にありがとう、洗濯機を作ってくれた人にありがとうと手を合わせる。
洗濯が終わり庭に洗濯物を干す時も、太陽にありがとう、物干しにありがとう、そして元気に働ける自分にありがとう。
普段何気なく行っている行動の中にもいろいろな答はある。
どれだけ深くそこに意識を向けられるか。
そしてそれは強制されることなく、自分の心の中から湧き出る感情だ。
そこに従っていれば何も怖れることはない。
それどころか楽しい事が次から次へとやってくる。

あるがままに全てを受け入れる。
不平不満は自分の心から生まれるもの。
そして楽しさも自分の心から生まれる。
全てはそこにあり。
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