犬を飼い始めて1週間。
ココアはうちに来た時より一回り大きくなり、首輪の長さも調整した。
ニュージーランドでは義務化されているマイクロチップもやったし、役場で犬の登録もした。
医者にも連れて行き注射もしたし、まあ色々と手間とお金がかかるものだとあらためて知った。
ココアはしばらくの間家の中に入っていたが、ある時家の中でウンコをして女房の逆鱗に触れ、それ以来そとで寝起きしている。
最近ではあきらめの境地に達したのか、中へ入りたいとせがむことも少なくなった。
犬小屋は未だ設計の段階で材料もそろえていない。
木造平屋建て切妻屋根の、いかにも犬小屋です、というような犬小屋を考えているのだが、あまり進んではいない。
段ボールで作った仮の小屋で気持ち良さそうにすやすや寝ているのを見ると、ついつい先伸ばしになってしまう。
早く作ってやらなくてはなあ、と思いつつ畑仕事をしてしまったり、家事仕事に追われたりする毎日である。
ココアが家の庭で興味を引いたのはニワトリである。
ニワトリエリアを仕切っているネットのところへ鼻をつっこみ、ニワトリにつつかれたりもした。
今のところ体長は犬が長いが体高は同じぐらい、ケンカをしたら人生経験の長さでニワトリが勝つだろう。
興味を持ってニワトリの所を犬がウロウロするのは一向に構わないが、その時にそこに植えているニンニクを踏むのはたまらない。
何回ここはダメだと言っても動くものがあればついついそっちへ走ってしまう。
それならばと柵をつくることにした。
ちょうど庭の隅の気を剪定したところで手ごろな枝がゴロゴロある。
そこにあるものを使うというのは僕の基本的なものの考え方である。
新しく物を買わずに、そこにあるものを工夫して新たな物ができるのは嬉しいものである。
定規で測ったように真っ直ぐにとはいかないが、適当に曲がっているのもそれはそれでよろしい。
柵ができると不思議なもので、菜園という趣きが強くなった。
出来上がりに満足して、そこに子犬がいる風景に満足して、眺めてしまう。
そうなると、まだ枝はあるから柵をのばそうかなどと考えてしまい、それなら芝生をはがして畝をもうひとつ増やそう、ということになり犬小屋作りがどんどん遅れていく。
すまん、ココアよ。もうしばらく段ボールの小屋でかんべんしておくれ。
この時期の犬とはとにかく可愛いものである。
最近はココアを連れて娘を迎えに行くが、隣のクラスの子供まで「見て、ミユキが子犬を連れてきたわ」と大騒ぎである。
子供達が集まりココアは頭をなぜてもらう。とてもよろしい。
ボクはココアに言う。
「オマエの人生で今が一番人に可愛いがってもらえる時だからな。こころして可愛がってもらえ」
この犬はラブラドールの血が強いが、ハスキーも入っているし、母犬はテリアが強く入っていた。
目の色が青っぽいのはハスキーの血を引いているからか。
要は雑種である。
ちなみに前川清も少し入っていて、首をかく時にそれが良く出る。
こっちの人も犬好きな人は必ず声をかけてくれる。
「あら~可愛いワンちゃんね。ラブラドール?」
「ええ、テリアとかハスキーとか混ざっていますがね」
こちらの人は前川清を知らないので、そのことは言わない。
「まあ、そうなの。でも可愛いわねえ」
見知らぬ人と犬を挟んで話をするのも悪くない。
土曜日の早朝、散歩に出た。
ココアはまだ引き綱になれていないので、綱をつけての散歩を嫌がる。
綱がなくても逃げるどころか、ある程度離れると不安になるのか追いかけてくる。
心配なのは車道に飛び出してしまうことと、他の犬に襲われることだ。
週末の早朝ということもあり車は1台も通らず、他の犬との遭遇もなく僕たちは散歩を楽しんだ。
近くのカンタベリーパークでは起きたばかりの羊達が心配そうにこっちを見ている。
朝もやが立ち込める中、ボクは手を合わせ瞑想し、犬は好きなようにその辺を走り回る。
犬のいる生活に人間も慣れてきた。
犬も我が家の暮らしに慣れつつある。
幸せのバイブレーションは犬にも伝わり、この世界を広げていく。
とてもよろしい。
ココアはうちに来た時より一回り大きくなり、首輪の長さも調整した。
ニュージーランドでは義務化されているマイクロチップもやったし、役場で犬の登録もした。
医者にも連れて行き注射もしたし、まあ色々と手間とお金がかかるものだとあらためて知った。
ココアはしばらくの間家の中に入っていたが、ある時家の中でウンコをして女房の逆鱗に触れ、それ以来そとで寝起きしている。
最近ではあきらめの境地に達したのか、中へ入りたいとせがむことも少なくなった。
犬小屋は未だ設計の段階で材料もそろえていない。
木造平屋建て切妻屋根の、いかにも犬小屋です、というような犬小屋を考えているのだが、あまり進んではいない。
段ボールで作った仮の小屋で気持ち良さそうにすやすや寝ているのを見ると、ついつい先伸ばしになってしまう。
早く作ってやらなくてはなあ、と思いつつ畑仕事をしてしまったり、家事仕事に追われたりする毎日である。
ココアが家の庭で興味を引いたのはニワトリである。
ニワトリエリアを仕切っているネットのところへ鼻をつっこみ、ニワトリにつつかれたりもした。
今のところ体長は犬が長いが体高は同じぐらい、ケンカをしたら人生経験の長さでニワトリが勝つだろう。
興味を持ってニワトリの所を犬がウロウロするのは一向に構わないが、その時にそこに植えているニンニクを踏むのはたまらない。
何回ここはダメだと言っても動くものがあればついついそっちへ走ってしまう。
それならばと柵をつくることにした。
ちょうど庭の隅の気を剪定したところで手ごろな枝がゴロゴロある。
そこにあるものを使うというのは僕の基本的なものの考え方である。
新しく物を買わずに、そこにあるものを工夫して新たな物ができるのは嬉しいものである。
定規で測ったように真っ直ぐにとはいかないが、適当に曲がっているのもそれはそれでよろしい。
柵ができると不思議なもので、菜園という趣きが強くなった。
出来上がりに満足して、そこに子犬がいる風景に満足して、眺めてしまう。
そうなると、まだ枝はあるから柵をのばそうかなどと考えてしまい、それなら芝生をはがして畝をもうひとつ増やそう、ということになり犬小屋作りがどんどん遅れていく。
すまん、ココアよ。もうしばらく段ボールの小屋でかんべんしておくれ。
この時期の犬とはとにかく可愛いものである。
最近はココアを連れて娘を迎えに行くが、隣のクラスの子供まで「見て、ミユキが子犬を連れてきたわ」と大騒ぎである。
子供達が集まりココアは頭をなぜてもらう。とてもよろしい。
ボクはココアに言う。
「オマエの人生で今が一番人に可愛いがってもらえる時だからな。こころして可愛がってもらえ」
この犬はラブラドールの血が強いが、ハスキーも入っているし、母犬はテリアが強く入っていた。
目の色が青っぽいのはハスキーの血を引いているからか。
要は雑種である。
ちなみに前川清も少し入っていて、首をかく時にそれが良く出る。
こっちの人も犬好きな人は必ず声をかけてくれる。
「あら~可愛いワンちゃんね。ラブラドール?」
「ええ、テリアとかハスキーとか混ざっていますがね」
こちらの人は前川清を知らないので、そのことは言わない。
「まあ、そうなの。でも可愛いわねえ」
見知らぬ人と犬を挟んで話をするのも悪くない。
土曜日の早朝、散歩に出た。
ココアはまだ引き綱になれていないので、綱をつけての散歩を嫌がる。
綱がなくても逃げるどころか、ある程度離れると不安になるのか追いかけてくる。
心配なのは車道に飛び出してしまうことと、他の犬に襲われることだ。
週末の早朝ということもあり車は1台も通らず、他の犬との遭遇もなく僕たちは散歩を楽しんだ。
近くのカンタベリーパークでは起きたばかりの羊達が心配そうにこっちを見ている。
朝もやが立ち込める中、ボクは手を合わせ瞑想し、犬は好きなようにその辺を走り回る。
犬のいる生活に人間も慣れてきた。
犬も我が家の暮らしに慣れつつある。
幸せのバイブレーションは犬にも伝わり、この世界を広げていく。
とてもよろしい。