ウクライナの東部や南部でのロシア・ウクライナ両軍の戦闘は膠着状態になる中、年初ポーランドやフィンランドなどから同国が保有しているドイル製レオパルド戦車の供与が提案されるようになりました。しかし供与にはドイツの了解が必要だそうです。
レオパルド2(ネットより)
月中のNATOの国防相会議でも、尚ドイツシュルツ首相はロシア戦の為、強力な武器の輸出は長年の「対ロシア融和策と合わない」と否定的でした。しかしNATO加盟国の突き上げを受け「米国も(エイブラハムの供与)応じるなら」とし米国と協議を続けてきたようです。
この記事は25日(現地時間)ドイツのショルツ首相がレオパルド2戦車14両をドイツから供与する事」を発表しました。このNHKの記事はドイツについてだかですが同じ頃米国のバイデン大統領が「エイブラムス戦車」31両をウクライナに供与すると報じています。
エイブラムス戦車(ネットより)
これについてロシアは猛反対をしています。政府の戦車戦プロパガンダでは「両軍の戦車が向かい合い砲撃戦になれば2キロに接近するまでにウクライナ軍は全滅」との映像を流したそうです。
それはともかく、ウクライナへの民間人に対する無差別ミサイル攻撃が続きそうです。加えてロシアによる「戦術核発射のボタンに手がかかる」のでないかと気になります。少し楽観すれば「米軍のハイマース供与」と同様にはじめは限定的に戦局に応じて供与の度合いを調整すれば良いのかも知れません。
素人の見立てですが「米軍の直接運用したイラク戦と違いウクライナ軍が使うのですから、高燃費、高ハイテクだとレパード2の方が現地での使い勝手が良いのでないか」と思っています。はてどうなるでしょう?
プーチン政権がもたないか? ウクライナに和平の考えが出ないか? そこら辺りが局面変化のカギになりそうです。
写真:レオパルト2(ネットから)
NHK:
ドイツ政府はウクライナに対してドイツ製の戦車「レオパルト2」を供与すると発表するとともに、戦車を保有している国がウクライナへ供与することを認める方針も示しました。ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは強く反発しています。
ドイツ政府は25日、ウクライナに対してドイツ製の戦車「レオパルト2」を供与すると発表しました。
2個大隊を速やかに編成することを目標に、第1段階としてドイツ軍から14両をウクライナに供与する方針で、ピストリウス国防相は25日、最初の戦車を3か月後に届けられるという考えを示しました。
またドイツのメディアは国防省の報道官の話として来月にもウクライナ軍の兵士向けの訓練が始まると伝えています。
さらに発表ではポーランドなどヨーロッパ各国が保有する「レオパルト2」についても、ウクライナに供与することを認める方針をあわせて示しました。
攻撃能力が高いことで知られる「レオパルト2」のウクライナへの供与についてドイツは慎重姿勢から転じた形で、ショルツ首相は議会の演説で「われわれは国際社会と連携し、戦車の供与がドイツにとってリスクにはならないよう行動している」と国民に理解を求めました。
ドイツ政府の発表についてウクライナのイエルマク大統領府長官は25日「最初の一歩が踏み出された」とSNSに投稿して歓迎した上で、各国から多くの戦車が供与されることに期待を示しました。
これに対してウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは強く反発していて、ドイツに駐在するネチャエフ大使は25日、声明を出し「極めて危険な決定は紛争を新たな対立のレベルにまで引き上げるものだ」と主張しました。
2個大隊を速やかに編成することを目標に、第1段階としてドイツ軍から14両をウクライナに供与する方針で、ピストリウス国防相は25日、最初の戦車を3か月後に届けられるという考えを示しました。
またドイツのメディアは国防省の報道官の話として来月にもウクライナ軍の兵士向けの訓練が始まると伝えています。
さらに発表ではポーランドなどヨーロッパ各国が保有する「レオパルト2」についても、ウクライナに供与することを認める方針をあわせて示しました。
攻撃能力が高いことで知られる「レオパルト2」のウクライナへの供与についてドイツは慎重姿勢から転じた形で、ショルツ首相は議会の演説で「われわれは国際社会と連携し、戦車の供与がドイツにとってリスクにはならないよう行動している」と国民に理解を求めました。
ドイツ政府の発表についてウクライナのイエルマク大統領府長官は25日「最初の一歩が踏み出された」とSNSに投稿して歓迎した上で、各国から多くの戦車が供与されることに期待を示しました。
これに対してウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは強く反発していて、ドイツに駐在するネチャエフ大使は25日、声明を出し「極めて危険な決定は紛争を新たな対立のレベルにまで引き上げるものだ」と主張しました。
ロシア専門家「ロシアにとって極めて深刻」
「レオパルト2」をはじめとする欧米からの戦車の供与について、安全保障に詳しいロシアの専門家、ドミトリー・ソロンニコフ氏は25日、NHKのオンライン取材に応じ「ロシアにとって極めて深刻で、かなり真剣に対応する必要がある。ロシア軍にとっては困難な挑戦で、最大限集中して対応すべき課題となる」と述べ、これまで同じ旧ソビエト製の戦車を相手にしてきたロシア軍は厳しい戦いを強いられるという見方を示しました。
その上で戦車の供与が戦況に与える影響については「ウクライナ軍は明らかに、春の終わりから初夏にかけて攻撃に打って出ようとしている。南部の都市メリトポリやクリミアの方面に向かうことが目標だ」として、ウクライナ軍が戦車を活用し、ロシア軍が掌握している南部の都市の奪還などに向け、反転攻勢を強めようとすると分析しました。
また今後のロシア側の対応については「ウクライナへの兵器の供与を止めるため、作戦を変える必要がある。ロシアはこれまでのところウクライナの輸送インフラを破壊できていない」として、欧米からの戦車の供与を妨害するため、ロシア軍がウクライナ国内の鉄道など戦車の輸送ルートへの攻撃を強めていく可能性があると指摘しました。
(引用終わり)