湯めぐり四方山話 & 和の音

湯めぐりは 人・風物との出会い

松の湯(日奈久温泉) 熊本県

2013-03-20 | 温泉街の風景

日奈久温泉は、私には、思い出深い地。

思い浮かぶのは
「チクワ・種田山頭火・漁港がある温泉地・晩白柚(ばんぺいゆ)・古い街並み」

5年前に、父親の「米寿の祝い」にと 九州の指宿まで旅行をしたことがある。
その帰りに立ち寄り、一泊したのが「日奈久温泉・寿(ことぶき)旅館」だった。
その時から数えて 今回で3回目の「日奈久温泉」訪問になる。

1回目は、古い街中の「寿旅館」に泊まり、
2回目は「ばんぺい湯(温泉センター)」に立ち寄り湯し、
そして今回3回目は「松の湯」に立ち寄り湯する。

1回目に来た時から
私には、不思議な懐かしさを感じさせる温泉地「日奈久」。
それは、なぜ??

私の好きな温泉地要素が たくさんあるからかな?
★海が近い温泉地    (魚や海産物が美味しい、街に潮の香がする)
★昔からの古い町並みの温泉街 (明治・大正・昭和の街並みが残る)
★気取らない下町の人情風情 (街の人が気さくで親しみやすい)

日奈久の温泉街・・この細く曲がった道と古い建物が懐かしい

この建物は特に印象深い。
島根県の温泉津温泉街にも似た雰囲気。

街中を行くと「手作り おはぎ100円」の看板もある。

街中のスーパーの前には、無造作に?「晩白柚(ばんぺいゆ)」が転がっている。
このバレーボールくらいの大きさのみかんで、冬には日奈久名物の
「晩白柚湯(ばんぺい湯)」が楽しめるという。
「晩白柚湯」とは この大きなみかんが香りよく ぷかぷかと浮く湯のこと。


「寿(ことぶき)旅館」や「松の湯」の近くには「温泉公園」がある。


今回入った「松の湯」は、「寿旅館」の隣にある。





この「松の湯」は、正確にいうと今回は2回目の入湯になる。
一回目は、隣の「寿旅館」に父母たちと一泊した時
翌朝、早くから起きて 寿旅館の周囲を街歩きをしたら、
「寿旅館」の横に「松の湯」なるものを発見した。
その時「ここは何??」と思った覚えがある。
外見はみすぼらしく とても古いのだが、共同湯風で
「湯治宿なのか?共同湯なのか?」どちらともわからなかった。
しかし、150円と入浴料金が安い。思い切って入ってみた。
すると、中の脱衣所・浴室・浴槽の風景は一つの空間にあり 素朴で とてもいい~
そして、湯に入ってみたら、何よりも お湯の鮮度がいい!!
こんな素朴な名湯が、寿旅館のすぐ横にあるなんて・・。
「日奈久温泉の隠れた名湯!!を発見した!!」様ですごく喜んだ日。

今回5年ぶりに「松の湯」に入る機会ができ 大変うれしい。
5年の月日の間に、「松の湯」は外装が すっかり リニューアルされていた。
それと同時に ここは もはや湯治宿ではなくなり「外来湯専門の施設」になっていた。
5年前に細々と?湯治宿をしていた老夫婦はすでに亡くなっておられ、
今は 娘さんが後をついで「外来湯専門」に変えて経営されているという。
(5年の月日の流れは恐ろしいもので、隣の「寿旅館」もご主人が亡くなられて
今は、奥さんが一人で旅館を切り盛りされているという)

「松の湯」の外観は新しくなったので、湯は??と心配したが大丈夫だった。
脱衣所の床は、張り替えられて新しくなっていたが、
浴室は、嬉しいことに ほとんど5年前のままで・・・・
昔ながらの造りを残したレトロな脱衣所とお風呂が一体となった構造。
風呂から脱衣所が丸見えの この空間がいい~
天井には大きな湯気(ほけ)抜きがある(これは創業当時(昭和6年)そのままの造り)
浴室のタイルは新しく張り替えられたかな??と思ったが、
浴槽の形は、以前のまま2つの四角い浴槽が隣り合わせの湯船で
熱め と ぬるめが並んだ2つの浴槽は、昔と全く同じだった。
もちろんシャワーもなく、
源泉かけ流しの温泉が流れ続ける湯口の周りがみんなの洗い場。
あたたかいお湯と、昔ながらの造りが、
懐かしい気持ちにさせてくれて、何よりの癒し。

今回、この湯では、たくさん日奈久温泉街の人と交流できた。
その中には「手作りおはぎ100円」の看板の女将さんもいた。
ワイワイ、にぎやかに お湯に入っている。
今も昔も変わらない「名湯、松の湯」で集い、憩う人達・・
いいなあ~ 
私はこの「日奈久温泉」「松の湯」の気取らない湯が好きだなあ~!!
風呂や湯はシンプルで本物だし!!最高~!!

★「松の湯」データー★
(住所)    熊本県八代市日奈久中西町380
(電話) & FAX   0965-38-0573
(泉質)    単純温泉 [弱アルカリ性 低張性 高温泉」  
(料金)     大人 200円    子ども100円
(営業時間)   朝8時半~夜8時半
(定休日)    毎月第2・第4火曜日

今回と5年目に私が入った「昔ながらの大浴場」のほかに、
リニューアルされた「松の湯」には
貸切湯や、カラオケ室 休憩室などの設備ができていいて、
それらは入浴料・休憩料金も別料金だが、
      様々な形態の利用ができ、とても人気だという・・

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後藤温泉(菊池温泉)  熊本県

2013-03-20 | 熊本の温泉
九州の湯旅も後半になると
車中泊ばかりでは、やや疲れてくる。
復路に突入した今、一気に帰るためには、ここでエネルギーが要る。
どこかで、ゆっくりとエネルギーを貯めたい。
そうだ、畳のあるところで、ゆっくりと体を伸ばして一泊したい~。

そんなこともあるだろうと
出発前から簡単に調べていた「後藤温泉」(菊池温泉)に電話してみた。
「車旅で疲れているので、少しでも早く入りたい」と言うと
4時からチェックインさせてもらえることになった。
「やれやれ~」でも、4時からでもチェックインとしては遅い~






温泉の出入り口は、正面からで・・

中庭の右側に、温泉受け付けが見える。

施設前にも駐車場はあるが「大駐車場あり」との表示を発見したので

車で表示に従って移動してみると・・
建物の横に道があり 後ろの広い駐車場に出た。
宿泊棟には、裏口からも入れるようだ。

この駐車場の後ろにはビニールハウスが連なる農村風景がある。
そうだ、菊池温泉一帯は広い畑が続く、熊本県の一大農村地帯なのだ。


裏口から、先ほどの入浴受け付けに行き、宿泊受付を済ませた。
ここで初めてわかったのだが、
後藤温泉は 宿泊する場合★5時からが本来のチェックイン時間だということ
今回4時から~にしてもらったが、ここではそれでも早い時間ということ!!
他の温泉施設では、我々はこれまでに・・、
2時~チェックインとか 3時~チェックインを経験していたので・・
えっ~!!5時~が本来のチェックイン時間??と驚いてしまった。

テレビがない部屋は一泊(素泊まり)2000円だが・・
テレビ付きだと2500円になるという。
車旅ばかりで、長らく世間の情報から遠ざかっているので
世の中のニュースを知らなくては?とテレビ付きの部屋にした。

我々が泊まった部屋
中は・・新しくて清潔な部屋(テレビ付き)

窓から真下に、先ほどの中庭が見えた。
「菊池渓谷の広河原」をモデルにした石庭だ。


部屋から出て長い廊下を行くと

共同の洗面台と

共同のトイレが突き当りにある。


お風呂は、別棟で・・外来湯の客と一緒。

ここの湯は非常に泉質がよくて
申し分ない源泉かけ流しの本物温泉だが・・・
一つ難点がある・・
入浴時間が 朝9;00~夜9:00と決まっていて・・
宿泊者だろうが、一般外来湯客だろうが、これは一律で
夜9:00以降は、男女湯とも掃除になり、宿泊者といえども一切入浴できない。
それに 朝9:00~の入浴は、宿泊料金に入っていなくて 別に入湯料金を取られる。
要するに
宿泊しても、夜9:00~朝9:00までは一切お風呂を利用できないのだ。
なんてこと!!


コメント (2)
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