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「封人の家」 (奥の細道・・・松尾芭蕉)

2012-06-07 | 歴史街・史料館・名所

上山温泉(山形県)を出て、鳴子温泉郷に行く途中
「松尾芭蕉の奥の細道紀行」で有名な「封人の家」に立ち寄った。
前回、来たときは休館日で、外側から建物を眺めただけだった。
今回は・・
よかった、開いていたので、施設の見学をさせてもらう。
★入館料は 一人250円★







中に入ると、薄暗がりの中に「馬」がいて、びっくりした。
もちろん、本物ではないのだが、
「松尾芭蕉」が、ここに泊まった時の状態に 建物内部も再現されている。

 「蚤シラミ 馬の尿(バリ)する 枕元」 が 読まれた場所だ。


うす暗い土間

囲炉裏

南部の鉄瓶もある

客室もある










(以下「封人の家」の資料より抜粋)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
320余年前、俳聖松尾芭蕉と弟子の曽良は、鳴子温泉の尿前の関で足止めを食らった。
尾花沢で待ち受けていた旧友の清風のところへと向かったが、
雨が降り最上町の封人の家で二泊することを余儀なくされた。

 「蚤虱 馬の尿(バリ)する 枕元」 は そのいらだちを表すものではないだろうか。

(また 別な資料によると・・)

松尾芭蕉は、封人の家には一宿の思いで宿を求めたものの、あいにくの雨で翌日の出立を見送り、都合3日間の逗留となった。その間、芭蕉は何をするでもなく時間を過ごし、時おり囲炉裏ばたに姿を見せたりしたのだろう。そうした中、芭蕉の心を強く捉えたのが馬屋(まや)の馬たちだったように察せられる。人馬が一つ家で寝食をともにする生活環境は、この道中で更に馬と因縁を深めた芭蕉にとって大変に興味深く、何度となく馬屋に足を運び、別れを辛くするほどに小馬や母馬と慣れ親しんだように思われる。

こうした中から「蚤虱」の句が生まれたものとして、「蚤や虱に悩まされる旅寝ではあるが、人と住まいを共にする習いの中、馬が枕もとで小便をするというのも心安く趣があるものだ」などと解釈すれば、芭蕉がこの句に何度か推敲の手を入れ、馬たちへの思い入れを漂わせているのも頷ける。

芭蕉が就寝した部屋は馬屋から10m近く離れた中座敷と見られているので、枕もとで馬が尿をするなどということは考えにくい。誇張または座興といった按配に理解することになろうが、牛や馬が小便する音はかなりなものであるから、夢うつつの中で、10mほど先の音源を枕もとと勘違いしてしまうことはあったかも知れない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ようやく雨が上がり、
芭蕉と曽良の二人は街道が立派に整備された背坂峠ではなく、
「屈強な青年」に付き添われ
険しくて人通りの少ない近道「山刀伐峠(なたぎりとうげ)」に臨んだと言われている。


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