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乳業各社5月からバター大幅増産

2008-04-30 21:29:24 | その他社会・時事
乳業各社、バター大幅増産へ(読売新聞)

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 店頭での品薄が続く家庭用バターを、乳業各社が5月から大量に増産することになった。5月の増産分は230トンで、全国の月間消費量の約2割に相当するという。これにより5月中旬から順次、昨年と同量のバターが市場に出回ると、農林水産省はみている。

 原料となる生乳の減産などにより、バターは昨年末から業務用を中心に品薄になり始め、家庭用も一部のスーパーでは品切れ状態。農水省から増産を検討するよう要請されたことを受け、乳業各社はチーズ加工用の生乳をバター用に回すなどして融通する。

 若林農相は30日の閣議後の記者会見で、「バターの品薄は改善されると期待している」と述べた。

 乳業各社は一方で、生乳価格の値上げなどを受け、バターの値上げを決めており、森永乳業が今月21日から約11%値上げしたほか、雪印乳業と明治乳業も5月1日からそれぞれ8%前後上げる。増産で品薄が解消されても、値上げの方針は変わらないという。
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バター不足が深刻になり始めたのは、記事にもあるように昨年末。クリスマスケーキで需要が増える時期に不足が表面化、お菓子の需要が高い冬の間、品薄が続いた。スーパーではすでに数ヶ月も入荷しない店、購入数量を1人1個に制限する店が現れている。

街のケーキ屋さんなど、これまで業者から直接買い付けできていた店が、買い付け不可能になった結果、家庭用のバターを求めてスーパーに走り、それがさらに家庭用バターの不足を招いている。今のところまだ混乱という状況ではないが、混乱の予兆と言うべき事態だ。

バター不足の原因はいくつかあり、主なものを挙げれば、

(1)生乳需要が減り、価格が暴落したことにより2006年から生乳を廃棄する生産調整を実施
(2)生産調整と時期を同じくして、生乳の一大産地であるオーストラリアが「100年に1度」の大干ばつ
(3)数年前から続く「スイーツブーム」

…などがある。
いわば不幸な複合的要因が重なったわけだが、スイーツブームと生産調整が同時進行するという事態が日本農業の現状を象徴している。需要が増えてもそれが国内生産の増加に結びつかず、輸入で数量調整をしている。その需給調整機能としての輸入が、オーストラリアの大干ばつで止まってしまったというわけだ。

原料は安いに越したことはないが、一方で行政も業者も消費者も安さだけを追求した結果、こういう事態が起こったのだ。

結局、この問題も「安全な食料を国内でどう調達するか」という食料安全保障に行き着く。20世紀の早い段階から「21世紀は飢餓の世紀になる」と予言していた米国ワールドウォッチ研究所とレスター・ブラウン氏。その予測が現実味を帯びつつある今、安さだけを追い求める姿勢でいいのかどうか、もう一度考え直すときに来ている。

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