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JR西日本が弁護士のミスで敗訴

2008-04-19 23:31:34 | 鉄道・公共交通/交通政策
明日、朝早くから所用が入っているので、本日はブログを書く気はなかった。が、日付が変わる直前になって、知人からメール経由であまりに面白すぎるニュースが入ってきた。面白い…というよりあまりにおマヌケすぎて、もう書かずにいられないから、書く。

JR西日本、弁護士のミスで敗訴 高裁への控訴期限間違える(毎日新聞)

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<労使訴訟>控訴遅れ1審確定 JR西の弁護士がミス

 JR西日本金沢支社(金沢市)の運転士2人が、上司から組合脱退の働きかけを受けたのが不当労働行為にあたるかどうか争われた訴訟で、東京地裁に訴えを棄却されたJR西日本側が期限を1日過ぎて控訴しようとして却下され、判決が確定していたことが分かった。JR側の担当弁護士がミスを認めた。JRの労使間で争われている同種訴訟で、1審で判決が確定するのは異例。

 判決などによると、金沢支社の金沢運転所で94年、JR西日本労働組合(西労)の組合員の運転士2人が、ストライキを危惧(きぐ)した上司の運転科長らから、転勤を示唆するなどして組合脱退を働きかけられた。中央労働委員会は06年5月、「会社側による組合運営への支配介入」として不当労働行為と認定し、救済命令を出した。

 JR西日本は同年7月、命令取り消しを求めた行政訴訟を東京地裁に起こしたが、地裁は今年2月6日、訴えを棄却。この際、JR側の弁護士が控訴期限(判決送達から2週間)を間違え、1日遅れて21日に控訴を申し立て、地裁が却下して判決が確定した。

 西労中央本部の安田昌史書記長は「お粗末な話だが、14年間の争いで勝利は確信していた」。一方、JR西日本は山崎正夫社長名で「今後このような行為を繰り返さないようにいたします」との誓約書を今月9日付で組合側に提出した。同社は「当社の認識と異なる判断が確定するのは遺憾だが、真摯(しんし)に受け止める」と話している。【野上哲】
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組合書記長のコメントがなかなか笑える。
もうすぐ尼崎事故から3年の日を迎えるが、ATS-Pをせっかく導入したのに速度データを入力していなかったために肝心の速度照査機能が働かなかったりするおマヌケな実態を被害者の方から聞いて愕然としたことがあった。どうやら一事が万事、お仕事がずさんなのはこの会社の体質らしい。

人の命を預かる会社だけに、安全に関わる部分はきちんとしてほしいと誰もが願うところだが、その願いとは裏腹に、いまだにこんな化石のようなことをしているのがこの会社の実態でもある。エネルギーを使うところが間違っている。

労働委員会から救済命令を出されたら、普通の企業ならお上と争ってもいいことはないからと、その時だけでも従うもの。しかしJRという会社は、労働委員会から救済命令を出されてもまず従うことはなく、裁判に訴え、負けても負けてもさらに上の裁判所をめざしていく。自分が法律に違反をしておきながら徹底抗戦、これがJRの姿である。

こんな姿を見せられれば、誰だって「法律は破るためにあるんだ」と思うだろう。
だから、今の日本の企業経営者が、社員を倒れるまでコキ使って、残業代を払いもしないで平気でいられるようになったのは、JRに責任があると当ブログは考える。
いま、「名ばかり管理職」が次々と裁判で勝訴して残業代を取り戻しているが、マクドナルドのように、自分が法律を破ってタダ働きさせ、裁判で敗訴しながら白昼堂々と控訴する企業も出ている。もしマクドナルドの経営者に「だってJRだって法律破ってる側から控訴してるじゃないか」と言われたら、過労死した人たちに対し、JRは責任取ってくれるのか?

今回、弁護士のおマヌケなミスで、奇しくも組合に対し、法律を守ったことになったのだから、JRにはこれを機に「コンプライアンス企業」になってもらいたいと思う。あ、念のために言っておくけど、「社員はコンプライアンス、経営陣は自由」なんてこと、間違ってもしないでね。

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