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07年度平成筑豊鉄道 開業後初の赤字決算

2008-06-02 21:57:42 | 鉄道・公共交通/交通政策
07年度平成筑豊鉄道 開業後初の赤字決算 単年度では4期連続 内部留保金加えても(西日本新聞) - goo ニュース

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 筑豊と京築の両地区を結ぶ第3セクター「平成筑豊鉄道」(本社・福智町)は30日、田川市内で取締役会を開き、2007年度決算を明らかにした。旅客数の減少などで、単年度収支は約5080万円の赤字となり、04年度から4期連続の赤字を記録。県や沿線市町村からの補助金などと内部留保金を加えても、約1380万円分の穴埋めができず、1989年の開業後初の赤字決算となった。6月27日に同市内である定時株主総会で報告される。

 同鉄道によると、07年度の旅客数は前年度比2.1%減の約202万5000人。旅客運賃収入も同2.3%減の約3億2900万円。広告収入などを含めた構内営業等収入も約1200万円にとどまった。

 その一方で、コストである営業費用は同3.6%増の約4億3700万円。営業収入から営業費用を差し引いた営業収支は約9500万円の赤字となった。

 同社は「3月に導入したレトロ調車両『へいちく浪漫(ろまん)号』を活用した企画など観光戦略に沿線地域と連携し、経営改善を図りたい」としている。

=2008/05/31付 西日本新聞朝刊=
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旧国鉄線を転換した第三セクターの中で、早い段階から黒字決算となり、三セク鉄道の優等生といわれた平成筑豊鉄道でさえこの状況である。他の三セクがどれほど苦境かはいうまでもない。

平成筑豊鉄道が好決算を続けて来られたのは、沿線人口がそれなりに多いことに加え、セメント貨物輸送という安定した収入源もあったからだろう。それが、セメント貨物列車が廃止になってからは、安定した収入が途絶えてしまった。
記事には、単年度決算が赤字になったのは「04年度」とあるが、平成筑豊鉄道の貨物列車がなくなったのは03年度末である。やはり、貨物収入の消滅がモロに響いた結果の赤字転落と言えそうである。

過去のエントリでも取り上げた門司港レトロ観光列車の運行主体として、平成筑豊鉄道がいち早く名乗りを上げたのも、ひょっとするとこの貨物輸送問題とつながっているのかもしれないという気がする。なにしろ平成筑豊鉄道の貨物列車は金田駅から平成筑豊鉄道経由で直方まで行き、そこから筑豊線~鹿児島線~田野浦公共臨港線経由で門司港までがルートだったからだ。

平成筑豊鉄道としては、可能性は薄いかもしれないが、自社に安定収入をもたらしてくれた貨物列車の復活の目が絶たれることがないよう、田野浦公共臨港線を維持しておく必要があると考えたのかもしれない。

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