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製造業派遣解禁「止められず申し訳ない」広島労働局長

2009-01-07 21:30:48 | その他社会・時事
製造業派遣解禁「止められず申し訳ない」広島労働局長(朝日新聞)

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 厚生労働省広島労働局の落合淳一局長は6日、広島市で開かれた連合広島の旗開きで、製造業への労働者派遣が解禁されることになった03年の労働者派遣法改正をめぐって「申し訳なかった」と発言した。

 落合局長は来賓あいさつで「制度を作ったのはだれか、といわれると、内心忸怩(じくじ)たる思いがある。(厚生労働)大臣が見直しに言及しているので、私がここで言ってもクビにならないと思う」と前置きし、「私はもともと問題がある制度だと思っている。しかし、市場原理主義が全面的に出たあの時期に、労働行政のだれか一人でも、職を辞して止めることができなかったか、ということには、私は小輩、軽輩であるが、謝りたいと思っている」と述べた。

 さらに「派遣労働者は同じ職場の仲間と認識すべきだ。(雇用を)中途解除してはいけない。中途解除と期間満了とは異なる、と声を大にして指導したい」と語り、解雇された派遣労働者の住居確保などについて連合広島にも協力を求めた。

 落合局長は朝日新聞記者の取材に対し、法改正当時は(厚労省の)賃金時間課長で改正には関与していないと話した。発言の意図について「大臣に代わって大言壮語しようとは思わないが、今日の(派遣労働者の解雇や住宅問題の)一因が役所にあると、役所の誰かが認めなければいけないと思った」と説明した。
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政府方針に縛られている公務員にしては「勇気ある発言」とは思うが、局長自身が述べているように、情勢が変わったことも大きな原因だろう。

だが、「国の政策を職を辞して止めさせる」というあり方には、私は率直に言って疑問だ。イラク戦争が始まったときも、駐レバノン大使だった天木直人氏が、大使の職を辞したが結局何も変わらなかった。言い方は悪いが、首切りにあった派遣労働者と同様「お前の代わりはいくらでもいる」のだ。

むしろ、間違った政策が進んでいると思うなら、国の中にあって政策を変えさせる努力をすべきではないか。「国会が決めた法律に公務員が逆らうのか」という声も聞こえてきそうだが、今の衆議院が民意を反映した議席構成かと聞かれてイエスと答える人は少ないだろう。「天の声にもたまには変な声がある」と言った首相もいるが、国会の議席構成はすべてではないと心得るべきだ。その上で、どんどん思っていることを発信していけばよいと考える。もちろん、自分の所属する組織の中で発言の場が与えられるなら、それに越したことはないが…。

今回の広島労働局長の発言は、誠実な一公務員が率直な心境を吐露したものであり、好感を持って受け止める。先の田母神発言のような放言とは次元が違うのである。

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