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JR伯備線作業員死傷:事故3年、労使で再発防止誓う

2009-01-28 22:51:43 | 鉄道・公共交通/安全問題
JR伯備線作業員死傷:事故3年、労使で再発防止誓う 安全碑に献花、追悼 /鳥取(毎日新聞鳥取版)

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 江府町のJR伯備線で06年1月24日、保線区員が特急にはねられ5人が死傷した事故から3年経った24日、JR西日本米子支社の川上優支社長ら幹部約30人が日野町根雨の根雨駅構内に事故後建立された「安全碑」に献花、犠牲者3人の冥福を祈った。労働組合も独自に追悼と安全の集会を開いた。

 JR西本社(大阪市)から国広敏彦・施設部長も参列し、全員で黙とう。川上支社長は献花した後、「改めて事故の重大性と安全の重要性を感じた。安全対策に終わりはなく、もう事故は起こさない」と語った。

 一方、JR西労組米子地本(土岡勉委員長、1428人)は倉橋源太郎・中央執行委員長を含む約160人が「安全碑」前で献花し、安全運行を誓った。さらに米子市の米子コンベンションセンターで集会を開き、福知山線と伯備線の両事故以降に行われた会社側の安全対策について検証、意見交換した。

 JR西労米子地本(生田幸広委員長、30人)と各地の地本関係者ら約60人が事故発生時間の午後1時18分、江府町武庫の事故現場で献花。日野町内で開いた集会では、同事故以降も保線作業の危険なケースが多いことなどが報告された。【小松原弘人】

1月25日朝刊
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この事故が起きて以降、JR西日本現役社員の話を聞く機会に恵まれたが、それによると、JR西日本は保線作業の際、単線区間の片側にしか見張り要員を配置していなかったそうで、事故は起こるべくして起きたということができる。見張りは両側に配置するのが当然ではないか。

事故の背景には保線作業の人減らしという要因も絡んでいるが、JR西日本は減員によって保線作業時の安全性が低下することは織り込み済みだったようだ。その証拠に、JR西日本は人減らしによる安全性低下を防ぐため「作業区間防護用ATS地上子」なる持ち運び式のATS地上子を導入したが、重すぎて運搬に2人必要であるため、使われずに放置されているという。このように、JR西日本の安全対策は、どこかちぐはぐなままだ。

労働組合が安全問題に取り組むのは良いことである。保線作業に実際に携わるのは社員なのだから、社員が率先して労働災害根絶に取り組むのが一番だし、社員にとって安全性の高い鉄道が乗客にも安全性の高い鉄道であることは間違いないからである。JRの各労組は精力的に安全対策に取り組み、会社をリードするくらいであってほしいと思う。

それにしても、JR西労組(JR連合系)・JR西労(JR総連系)が安全対策に取り組んでいる中で、国労西日本は何をしているのだろうか。この事故で死亡した保線作業員の中には、国労組合員もいたというのに…。

自分たちの組合員を失っておきながら、安全対策にも取り組めないような労働組合に価値があるとは、私にはとても思えない。

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