若者「若者は頭の元気の触発剤」
- 若者の見方、付き合い方が年とともに変わる
若者、ここでは、20歳前後の男女を想定します。彼らと自分との年齢差によって、次のように、若者の見方、付き合い方が変わってきました。
自分が子どもの頃は、お兄さん、お姉さん。ひたすら尊敬し、そのすべてを真似させてもらった存在。
自分が同じ若者になると、よき友人であり、厳しいライバルでもあり、喧嘩相手でもあった存在。家族に代わって自分を支えてくれたかけがいのない存在。生涯の友がごろごろ。
自分が30代くらいなると、自分の未熟な偉さを誇示してやりこめる存在。
自分が40代になると、若さゆえの傍若無人ぶりに腹を立て、なにかと口うるさく指導したくなる存在。
自分が50代になると、なんとか若者にもがんばってほしいと暖かくも不安なまなざしを向ける存在。そしてときどきみせる若さゆえのタレント発揮にうれしい戸惑いを感じさせられる存在。
自分が60代になると、そろそろ自分の現在までの資産をわけあたえてあげたくなる存在。しかし、老後、さらには日本の今後を托せるかどうか不安を感じる存在。
今現在でも、大学教員ということで、若者との付き合いが続いています。おかげで、心の元気を保てていると思っています。感謝すべき存在でもあります。というわけで、元気の触発剤としての若者を取り上げてみました。
- 若者のメンタリティ
発達心理学の1分野に青年心理学があります。そこでは、青年の心理がかなり詳細に研究され知識として蓄積されてきています。不思議なことに、そのほとんどが、青年のネガティブな側面に焦点を当てたものばかりです。たとえば、
引きこもり、不登校、青年期精神病、不登校、非行犯罪。
青年ってこんなに暗いのかと首をかしげてしまいます。
もっと、青年の明るい面を取り上げたものはないものでしょうか。あるのです。それが、今、次第に盛んになりつつあるポジティブ心理学です。
この一連のシリーズも、そこでの成果を横目でにらみながら、書いています。そこでは、青年の持っている元気志向、未来志向に焦点が当たられています。
●心元気になる若者との付き合い方
①ともかく、真摯に付き合う
異議申し立て者としての若者、ハイリスク・テイカーとしての若者。
親的な立場からみれば、あれこれ不安ばかりの存在である若者ですが、それだからそこ、そこには大人が気がつかない、そして当の若者も意識はできていない(かもしれない)、しかし、天空からみればよく見える社会の矛盾や将来を、彼らが体現してくれているところがあります。
彼らの訴え、振る舞いに好奇の目を向け、そして、真摯に考えてみることは頭を刺激してくれます。たいていは、そんな馬鹿な、そんなわけのわからないことを、となりがちですが、それでも、次々と繰り出される若者のパンチは、真摯に付き合えば、頭の元気剤になります。ノックアウトされるほど痛烈なパンチも、時にはありますが。
②若者文化に浸ってみる
「外国人が驚く若者文化」という記事をみつけました(CRACKED.COMより)。
- デコトラ(デコレーションを施したドラック)
- ガングロギャル
- ロリータファッション
- ホスト
- ヤンキー(不良っぽいファッションや振舞い)
- ヴィジュアル系
いかがでしょうか。カッコで説明したのは、自分もよく知らないものです。
外国人ならずとも驚き桃の木,山椒の木ですが、やはり、こうした若者文化にまさに肌で触れる努力をすることが頭の元気には必須です。まさに、「努力すること」が大事なのです。
マンガ、ゲーム、映画、音楽などなど。日本の若者文化は、実に豊かです。爛熟しているといっていいかもしれません。一見すると、軽薄短小、文化の名前に値しないように思えますが、どっこい、そこには、確実に時代をとられ、将来へとつながるものが潜在しています。
高校生ガールがマーケティングの主役に躍り出ている業界さえあります。
若者文化に迎合する必要はありませんが、一体なんなんだろう、の疑問、そしてちょっと触ってみる、味わってみるのです。
いつかやってみたいと思っていて果たせないままですが、時には、渋谷あたりをそんな気持ちで散策してみたいものです。
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