連想―――頭を元気にするキーワード
「活発な連想こそ、頭の元気の源」
●連想の功罪
何かしようとすると、それを邪魔するかのように、あれこれと思いが浮かんできてしまう。できれば、一つのことに集中したい。これが連想です。
くだらない連想は浮かんできてほしくないのですが、頭の元気という点では、頭がとにもかくにも活動しているわけですから、こうしたしょうもないようにみえる連想でも良しとしなければなりません。どういう良いことがあるかをあげておきます。
目の前になんの変哲もない花があったとします。花の名前からその種類、その名前の由来、さらには、食べられるかどうかまで、すらすらとさまざまな言葉が出てくるはずです。それこそ豊富な関連知識(語彙)から発する連想のたまものです。
このように、豊富な知識を使って現実世界の認識を豊かなものにするのが連想の大事な役割の一つなのです。
さらに、連想は、頭の中でのあれこれの思いの展開でも貴重な役割を果たしています。
今ここで、連想についての話を書いています。こうして書き上げられた文章は、いかにも理路整然としていますが、ここに至るまでには、連想につぐ連想の連続です。連想が働かなければ、発想(内容)はひどく陳腐なものにとどまってしまいます。
③連想は、心を解放してくれる
連想には制約がありません。この自由が、普段はあれこれ制約のある心を解き放ってくれます。普通ならとても連想できないことも大丈夫。連想のリラックス効果です。
●頭を元気にする連想のコツ
①頭の中の知識を増やすこと
知識なきところに連想はありません。仕込んだ知識は、連想の種になります。したがって、知識を仕込むことが、豊かな連想を生み出す源になります。
ただ、連想は、頭の中で起こる現象ですが、連想のきっかけは外にもあります。
仲間や先生とのちょっとした一言が連想を触発するかもしれません。あるいは、ちょっとした光景、本屋の店先のポップ広告、ありふれた街角の光景などなど、あなたの外にも、豊富かつ多彩な連想触発物があります。これを活用することも大事です。
②問題意識、情報のアンテナを張り巡らしておくこと
もっともそれらが連想を触発するためには、その素材となる知識がいつでも使えるような状態になっている(活性化した状態になっている)必要があります
問題意識、情報のアンテナを頭の中に抱えていれば、それに関係する知識が絶えず活性化していて、ほんのちょっとしたきっかけで連想が起こることになります。そして、それが新しい発想にもつながります。
③連想を外に出すこと
連想は頭の中で起こります。どんどん自律的に展開されます。
頭の元気づけという点では、それはそれで成り行きに任せておくことも、あってよいのですが、思考の素材として使いたいときには、せっかくの連想内容がどんどん忘れられてしまいます。もったいないですね。そこで、連想したことを書き出しておくのです。
メモでも結構です。できれば、ポストイット(付箋紙)を持ち歩いて、書き留めておくと後々整理が楽です。連想は時と場所を選びませんから。