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エラーを防ぐためのチェック態勢

2008-02-29 | ヒューマンエラー
チェック体制

 チェック体制には、「系列的チェック体制」と「並列的チェック体制」とがある。

系列的チェック体制とは、一連の過程の随所で、同じ/異なったチェックを組み込む体制である。また、並列的チェック体制とは、同じチェックを独立に行う体制である。

 一般的な指針としては、次のようなことが挙げられる。

 ○チェック項目を決めておく。

 ○複数チェックをする場合には、独立に行う。

 ○観点、人を変えてチェックを行う。

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情報デザイン上の問題発見に際して配慮すべきユーザの認知特性と問題発見上の指針

2008-02-29 | Weblog
情報デザイン上の問題発見に際して配慮すべきユーザの認知特性と問題発見上の指針

 デザイナーがデザイン上の問題を見つける上で配慮すべきユーザの認知特性の最も基盤的なものは、認知的節約の原理である。ユーザにいかに頭を使わせないで(認知的コストをかけさせないで)コンピュータと交流できるかを考えることである。以下、この基盤から派生する認知特性7つとそれを踏まえたデザイン上の問題点の発見のための指針をあげてみる。


a)ユーザはパターン認識が得意---知覚特性

 人は、一瞬のうちに、全体、全体と部分、および部分間の関係をつかむパターン認識能力が際立って優れている。

 この能力が発揮できる情報環境をデザインするためには、情報のパターン化がポイントになる。ともすると断片化されがちな情報環境を、全体が何であるか、今見えている情報は全体や別の情報とどのような関係にあるかを表示することが求められることになる。

指針1 全体の構造(関係)が常にわかるようにしているか

指針2 ナビゲーションの履歴を見せているか


b)ユーザはまとめるのが得意---知覚特性

 人は、視覚的、意味的にまとめることのできる情報は一つにまとめて処理するチャンキング(chunking)能力に秀でている。

 この能力を支援する情報環境をデザインするには、見た目のまとまりと意味的まとまりとが一致するようにすることである。

指針3 意味的なまとまりが見てわかるようにレイアウトしているか

指針4 多彩な情報を一度に表示するときは、区別化と階層化をして    いるか、


c)ユーザは注意資源の効率的な配分が得意---注意特性

 人は、必要なら注意を自分でコントロールできるが、多くの場合は、情報環境にある目立つ物に注意が引きつけられることで、注意配分のコストの節約をはかっている。

 注意のこの特性は、大事なものは目立たせることで、ユーザの注意を自然に(強制的に)引きつけることに活用できる。その上で、必要に応じてユーザみずからが能動的に注意資源を配分することで、より精緻な情報処理をさせることになる。

指針5 注意を引きつけたいところは、ブリンキング、色、大きさ、    対比などによって目立たせているか

指針6 注意を誘導したあとは、正確かつ十分な情報を提供して深い    処理を支援しているか



d)ユーザは再認が得意---記憶特性

 人は、思い出すべきものを見せられればそれが思い出すべきものであることに容易に気がつく。これを再認という。これに対して、思い出すべきものを思い出すことを再生という。一般に再生より再認のほうが認知的コストは低くて済む。

 再認能力の発揮を支援するためには、ユーザが持っている既有知識を思い出せる手がかりを情報環境の中に呈示することになる。

指針7 コマンドよりもメニューにしてあるか

指針8 アイコンも思い出す手がかりを豊富に提供しているか


e)ユーザはヒューリスティック思考が得意---思考特性

 人は、日常生活や機械・道具の使用に際して、論理的・計算的に思考をすることはまれである。むしろ、論理の飛躍による発見的思考や連想による創発的思考のほうを展開する。このほうが認知的節約原理にかなっているからである。

 こうしたヒューリスティック思考能力は、解決目標を意識させた上での知識世界の自由探索を保証する情報環境を提供することで、より妥当な(適応的な)ものになる。

指針9 解決したい課題を絶えず見えるようにしてあるか

指針10 思考の履歴を見せているか


f)ユーザはわかったつもりになるのが得意---思考特性

 人は、何が何やらわけがわからない(認知不安の)状態を嫌う。それは感情的な反応であるが、認知的節約という点からも、その状態を引き起こした原因分析に資源を費やし続けなければならないので、好ましくない。そこで、その状態から抜け出るために、状況を自分なりに解釈して納得しようとする。その解釈のために構築されるモデルをメンタルモデルとよぶ。

 メンタルモデル駆動による妥当な(適応的な)解釈を支援するためには、論理や計算に訴える表現よりも、視覚表示やなじみの知識で判断できる情報環境を提供することになる。

指針11 たとえを有効に活用しているか

指針12 what,why,howに関する情報を必要に応じて見    ることができるようにしているか


g)ユーザは感性にしたがった情報処理が得意---感性特性

 人は、情報を処理する際に、感性を同時に働かせる。そして、感性にあう情報はスムーズかつ十分に深く処理される。

 感性に従った情報処理を支援するには、快感情を伴う情報処理の仕掛けを組み込む必要がある。

指針13 美しさを感じさせるか

指針14 自己効力感をもたせるために、過度の自動化の抑止、フィ    ードバック情報の提供をしているか


迷う

2008-02-29 | 心の体験的日記
地図をみても、その場所にいけそうもない
電話をした
今、マックの前、その「脇」の道を行けばいいのですね
と聞いたら、そうです、という
いけでもいけども目印の消防署がない
それで気がついた
マックは、コーナーにあったので、「脇」はもう一つあった

写真 春がどんどんやってくる
桜氏提供

2年ぶりの新宿歌舞伎町

2008-02-29 | 心の体験的日記
木曜日の2時
歌舞伎町を通った
人の多いこと
週末なんか、どれほどの人が集まるのだろう
それにしても何者なんだろう
それにしても、遊歩道のようなものも
できて、きれいになった
それにしても、この活気はすごい
都会の魅力が満載

shasin 新宿歌舞伎町

ミスの自己診断チェックリスト

2008-02-28 | ヒューマンエラー
表1 ミスの自己診断チェックリスト  

各項目について、「自分にあてはまる時に3」「あてはまらない時は2」「その中間の時1」のいずれかを入れて、4つのリストごとに数値を合計する。判断は直感的でよい。*10点以上なら、それぞれの傾向が強いほうと言える。

●目標の取り違え傾向度チェックリスト(得点; 点)
1)人に喜んでもらうのが好き( ) 2)決まりや手順より、その場にふさわしいやり方でやる( ) 3)人に自慢をすることが多い( ) 4)競争では負けるのが嫌い(  ) 5)何よりも時間厳守が大事(  )

●思い込み傾向度チェックリスト(得点;  点)
1)直感的判断に頼ることが多い( ) 2)理詰めで考えるのは嫌い( ) 3)判断に迷うことはあまりない( ) 4)人と相談することはあまりない( ) 5)何ごとも自分なりに納得しないと我慢ならない( )

●うっかり傾向度チェックリスト(得点; 点)
1)一日一回くらはうっかりミスをする( ) 2)見落としや聞き間違いが多い( ) 3)計算ミスをよくする( ) 4)注意が散漫で持続しない( ) 5)感情的になることが多い( )

●確認ミス傾向度チェックリスト(得点;  点)
1)寝る前に火の消し忘れや施錠忘れがないかを気にすることはほとんどない( ) 2)確認よりもやれべき事をしっかりやるようにしている( ) 3)メモや貼紙はあまりしない( ) 4)複数の手段で複数の人から確認をとるようなことはあまりない( ) 5)人に、確認したかと言問うことはあまりない( )

情動知

2008-02-28 | 心理学辞典
● 情動知
 情動知という用語は、野田(1987)が小松との対談の中で、図のような知の階層構造とともに、次のように述べたものに端を発してしている。
「意識を狭窄させて情動を興奮させたなかで、自然と社会と自己とが溶け合った状態で何かを認識するというような、シャーマン的な知」
 情動知は、心理学の用語としては存在しない。巷間よく知られているEQ(情動的知能3-2-6参照)とも意味内容はかなり異なる。あえて、この用語を取り上げたのは、知の世界の中で、情動と思考と現実とが融接した知として重要な一部をなしていると思うからである。さらに、関連用語を取りまとめる用語としても有効と思われたからである。

缶のふたが開かない

2008-02-28 | 心の体験的日記
外国製のびんずめピクルス
ふたがあけられない
・ガスで温める
・すべりどめのゴムひもをつける
悪戦苦闘したがだめ

高齢者家庭では、こういう苦労が結構多い
道具の助けをかりたいところ
でもこの大きなビンのふたを開ける道具となると
大きいものになるだろうなー

失敗の心理学

2008-02-28 | 安全、安心、
   

はじめに---人生は綱渡り


●フグは食いたし命は惜しい

 誰もが「失敗はしたくない」と思っていながら、性懲りもなく失敗してしまう。そのたびに、だめな自分を責めて落ち込んだり、周囲から哀れみの目や非難の嵐にさらされたりする。

 失敗は人間の常、されど、自分は失敗したくない。この袋小路から脱出するには、どうしたらよいのであろうか。

 唯一の解決策が実はある。何もしないことである。何もしなければ失敗もしない。失敗を恐れるなら、何もしなければよい。「そんな馬鹿な」と思われるかもしれないが、よくよくみると、そんな解決策を採用している人や組織がちまたには溢れている。

 しかし、これでは人も組織もだめになる。

 となると、失敗しながら生きていく綱渡り人生を考えるしかない。生きていく、それも生き生き生きていくには失敗はつきものと達観して、綱を渡っていくしかない。これが、袋小路からの脱出の現実的な解決策である。

 「失敗は無為にまさる」(大杉栄)のである。

 綱渡りであるから、時には地上に落ちることもある。しかし、だからこそ、綱を渡り切ったときの満足感、達成感を味わえる。

 とはいっても、落ちたら人も組織も消滅してしまう状況では、綱から落ちても大丈夫なように、安全ネットを張っておく必要はある。

 はじめから綱を渡らないと決めてしまっては、何もはじまらない。


●本書で訴えたいこと

 ということで、本書では、2つのことを訴えてみたい。

 一つは、失敗しながらも生き生き生きていくことの大切さである。 そのためには、きちんとした状況の認識と管理、さらに、適切な自己の認識と管理が鍵になる。

 つまり、失敗が許される状況なのか、失敗すると何が起るのかを知ること、さらに、失敗しないような状況を設計すること、そして、自分は今どんな状態なのか、何をすることが最適なのかを知ることが必要となる。そのための方策を考えてみたい。

 もう一つは、安全ネットの用意である。

 失敗があなたを破滅させてしまったり、社会や組織を破壊してしまったりする危険を最小限に抑える仕掛けを作っておかなければならない。それがあれば、失敗を恐れて委縮しなくとも済む。そのために自分でできる有効な仕掛けについて考えてみたい。


●「失敗の心理学」からのメッセージ

 本書全体は心理学をベースにして書かれている。

 失敗や誤りについて直接研究している心理学研究者もいるがその数は実はそれほど多くはない。ところが、失敗やエラーという観点から心理学の知見を眺めると、それはまさに人の失敗やエラーのオンパレードの感じさえある。それでも、というより、それだからこそ、人はこれまで生き延びることができたとも言える。「失敗しながら生きる」はもしかすると人類の生き残り戦略の一つ、しかも最も大切な戦略の一つかもしれない。

 こんなことを考えながら本書を書いてみた。

 失敗人間を元気づけ、日本の社会がもっともっと生き生きとしたものになってほしいという願いをこめて、本書を世におくる。


2001年5月

写真 日に日に春
桜氏提供

悪夢

2008-02-28 | 心の体験的日記
なんでこんな夢をみるのだろう
自分の博士論文の審査会
なんとレジメをつくるのを忘れる
恩師がしかたないね、次回まわしだね、と冷たく言う
その恩師の顔、なんと福田首相
福田首相の悪口を言うのをよせ、という夢のおつげかも

高齢者を元気づける療法の一つに、回想法というのがある
でも回想させて、思い出したくないものを思い出させてしまったら、
落ち込ませてしまう
自分は、どうしても、ネガティブ回想のほうが多いようだ


写真 桜氏推奨の健康水

精神論

2008-02-28 | ヒューマンエラー
やみくもな精神論(弛んでいるから、もっとしっかりやれ)にならないように注意してほしい。

 大事なことは、合理的な精神論の普及である。心理学の知見や考え方に裏づけられた「精神論」を話させていただいたつもりである。


参考書

1)海保博之・坂野雄二 1997 「ヒューマンエラー低減の  ための自己モニタリング技法」 原子力発電機構

2)海保博之・田辺文也 1996 「ワードマップ ヒューマ  ン・エラー---誤りからみる人と社会の深層」新曜社 1957円

3)海保博之 1999 「人はなぜ誤るのか---ヒューマンエラーの  光と影」 福村出版 1800円

4)海保博之 1988 「こうすればわかりやすい表現になる--認  知表現学への招待」 福村出版 1300円

状況論 行動型AI

2008-02-27 | 認知心理学
状況的認知論では、人間の認知を頭の外とのやりとりで捉え直す動きを作り出し、それは、必然的に、実験室的な認知から日常的な認知へと関心を向けさせることにもなった(たとえば、Neiser、 1982 )。

 人工知能も、こうした動きと呼応するかのごとく、ブルックス(B rooks、1986)が サブサンプション(包摂; subsumption)・アーキテクチャーと呼ばれる設計思想に基づいた行動型AIを開発した。センサーで駆動される複数のエージェント間の実行の優先順位に従って環境中を適応的に動き回る昆虫のようなロボットが開発されたのである。


わかりやすさの心理学

2008-02-27 | わかりやすい表現
1章 わかりやすさの心理学
 
「概要」わかりやすさの心理について認知心理学の枠組みの中で考えてみる。わかりやすさは、ごく日常的な体験である。まず、その体験を支えるのがメタ認知であることを紹介し、ついで、わかりやすさの心理的メカニズムに配慮したわかりやすさの設計原理を提案する。

シチュウがカレーに変身

2008-02-27 | 心の体験的日記
手羽先シチュウーを作るつもりだった
塩,こしょう、コンソメを入れた
さて、これだけでは具不足
たまねぎを入れた
にんじんを入れた
まだ、不足。ジャガイモを入れた
なんだ、これならカレーになると気がついた
カレー粉を入れた
いつもより一味違った(足りない)カレーが出来てしまった
これを3食はしんどいなー