10年03月09日更新
職場の人間関係の悩み
相談者:システムコンサルタント/27歳/男性
上司とケンカし、退職を決意。その後、先輩・同僚から熱心に慰留されています。
悩み:
IT系の企業でシステムコンサルタントをしています。
入社して5年になりますが、それまでのいろいろな不満が爆発して、先月、上司と大ゲンカをしてしまいました。
自分としては前から半分覚悟していたので、ケンカの後で「退職しよう」とハッキリ決めていました。
それから約1カ月、毎日のように先輩、別の上司から慰留を受けるようになり、困っています。
内容はどれも「お前は悪くない」といったもので、元々評判の悪かったケンカ相手の上司が批判されています。
もちろんその上司が辞めるわけはないので、自分は残りたくないのですが、先輩たちの言葉を聞くと、自分が必要とされているのもわかり、少し心が傾いてきました。
仕事を辞めようと思うときには、よくある悩みかもしれませんが、アドバイスをお願いします。
●おちょくってやりたくなるほどうらやましいやめ方
宮使えしているものにとって、一度は夢見るやめ方ですね。
あれこれ思慮したり、あれこれ相談してからなどは無用。私物をダンボールに入れて即刻、意気揚々と同僚のうらやましげな?視線を満身に受けて会社を出ることです。
これなら、自尊心を保った前向きな転職になります。
「でもでもちょっとお待ちください」というのが、今日の本題です(ごめんなさい!)
●ケンカは損
一般的にいって、ケンカは買っても負けても損です。
にもかかわらず、ケンカは、さまざまな形で日常的にやられています。たぶん、それは、人間の中にある攻撃本能と自己保身本能がそうさせるのだと思います。
しかし、これまた日常的なのですが、ケンカが破局的な結果、たとえば、相手を抹殺するところまでいく前になんとか収まる仕掛けを人間も組織(社会)は持っています。そうしないと、人間も組織も生き残れなくなるからです。あなたの場合でも、ケンカ相手の上司との即刻の別れの逡巡、そして、あなたの周囲がなだめるという仕掛けが働いているわけです。
それはありがたいことです。活用しない手はありません。上司との関係が直接回復できなくとも、周りからの支援が強力ですから、そのまま今の会社にとどまっても大丈夫です。
●「いろいろの不満」を解消できないか
会社にとどまるにしても、毎日四六時中、ケンカした上司と一緒はストレスになります。一つでも2つでも、不満を解消する努力をしてみることもあってよいかと思います。
不満の内容が不明ですのでなんとも言えないのですが、まずは、自分が変わってみることをおすすめします。これまでのことは、ケンカしたことで済み(水に流す)、これからは、新しい関係を築き上げていくつもりで、できれば、まずはケンカしたことの謝罪(無理?)、そして、軽いあいさつ、頻繁なほうれんそう(報告、連絡、相談)あたりから心がけてみたらいかがでしょうか。
それがだめ、そして、状況が許されるなら、あくまで冷静に、部署の移動を「その」上司――別の上司だとまたこじれる可能性があるのでーーに願い出ることもありですね。最後の最後は、社長への直訴もありかも。