語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【正月】白少し透きし三日の鏡餅

2012年01月03日 | 詩歌
  餅焼くやちちははの闇そこにあり   『花眼』
  きのふ見し雪嶺を年移りたる  『浮鴎』
  山中の鯉に麩をやる三ヶ日  『浮鴎』
  蓬莱や湖の空より鳶のこゑ  『鯉素』
  よきこゑにささやきゐたる古女かな  『游方』
  屠蘇雑煮今年もつとも畏みぬ  『四遠』
  白少し透きし三日の鏡餅  『四遠』
  元日をかるくをり雲浮くごとく  『四遠』
  正月の耳福といへばゆりかもめ  『空艪』
  元日の富士のつてをり櫟原  『所生』
  雪嶺に鷹の流るる初御空  『餘日』
  年酒して見惚るるものに藪柑子  『花間』
  黒子にも雪の降るなり初芝居  『花間』
  光年の星にも年の改まる  『深泉』
  初凪の海を見にゆく由比ヶ浜  『深泉』

 以上、『季題別 森澄雄全句集』(角川学芸出版、2011)の「新年」の部から抜き、句集刊行順に配列した。
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