とだ*やすこの「いまここ@島本」

暮らしの豊かさ最優先!
ひとが主役のまちづくり!

大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

「都市マス」意見書を提出

2011年11月14日 | JR島本駅西まちづくり

午前中、我が家の近くの山崎保育園で、子どもたちの作品展をみせていただきました。秋の香りとクリスマスの華やぎでいっぱい、素敵な作品展でした。その後、今日締め切りの、都市計画マスタープラン(素案)へのパブリックコメント(公募意見)を完成。長岡京市・JR駅前の中央生涯学習センター・バンビオへ会場予約に行き、スマートかつ親切な窓口対応に衝撃を受けました。島本町のふれあいセンターが参考にできる「気づき」もあり、有意義な経験になりました。施設使用承認書などの書類には、指定管理者が「大阪ガスビジネスクリエイト(株)」であることが明記されていました。

その後役場で、議会だより編集のための資料を入手、校正作業後、庁内、ふれあいセンター、水無瀬方面で所要を済ませて阪急電車で帰宅。歩くと人に出会えます!立ち話ができます!週末、まちと交通を考えるNPO再生塾で「歩くと、そこにコミュニケーションが生まれる!」として「出会い」をテーマに、イベント(=社会実験!)について、あれこれ議論したことを体感しました。

さて、都市計画マスタープランのパブコメです。
ちょっとマニアックですが、敢えてそのまま掲載します。

記述に関すること
1)42ページ・基本方針の1)中心市街地ゾーンについて
43ページの「市街地整備方針図」によると、赤い点線で囲まれたところが「中心市街地ゾーン」と位置付けられている。
ところが、42ページの1)では「JR島本駅西地区では、地権者が作成するまちづくりの方針・・・・市街地区域への編入を図ります」となっている。
・「JR島本駅西地区」の市街化区域編入については、現在、市街化区域への編入を図ります」と明言できる段階でないことは明らかであり、この文書の削減を求める。
・「中心市街地ゾーン」は、阪急水無瀬駅からJR島本駅並びに、その西側を包括している地区であり、「地権者が作成するまちづくりの方針」とした場合、西側地区を対象にした既存の「まちづくり協議会」ではなく、別の、新たな組織(地域住民、商店街関係者を包括)でもって協議されるものである。そのことが、わかる表現にしなければならない。

2)土地利用の方針・公共公益系地区について
JR島本駅西地区に関する地権者対象のアンケート調査によると、できることなら営農を継続したいという地権者が少なくない。当該地が大阪府の指定する農空間保全地域であるにも関わらず、29ページに「なお、JR島本駅西地区においては、学術・研究・医療・健康など公共公益的機能の導入について検討します。」とあり、農地保全の方向性がまったく示されていないのは非常に問題。土地利用の選択肢のなかに、農地保全の方向性を加筆するよう要望する。

3)農産物を生産する機能の他にも多様な公益的機能がある。
【環境保全】豊かな自然環境が育まれる
【防災減災】灌水機能により洪水・土砂災害を抑制できる
【資源循環】有機農業により「ゴミ」を土に戻せる
【生物多様性】たくさんの虫、鳥、生き物が寄ってくる
【景観保全】豊かな緑の農空間が生きる
【地域社会】 地域のつながりが生まれ継承される
【伝統文化】 祭りが生まれ、育まれてきた
【生涯学習】 田植え、稲刈り体験がご飯の食べ方を変える!
よって、農地のもつ多様な機能を記載するよう要望する。

4)地震、洪水など自然災害とその被害に関連する情報(活断層の位置、過去に大きな被害をもたらした地震や洪水)を盛り込む必要がある。


策定(改訂)の進め方に関すること
1)土地利用の方針、基本方針、29ページ⑤公共公益系地区、桜井地区のあり方で、「なお、JR島本駅西地区においては、学術・研究・医療・健康など公共公益的機能の導入について検討します。」とされている。大学立地、あるいは中高一貫進学校立地、あるいは病院立地などを含む、島本駅西側の将来像の「未確定な部分」について、一歩踏み込んだ表現になっている。8月23日の町都市計画審議会で示された(素案)には、なかった記載である。

実際には具体的な計画がない時点で、「北部大阪都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に示している保留区域」申請を行ったという点に問題があったと、考えている。「今後の土地利用の方向性についての現在の動向を踏まえた具体的な記述がない」のは当然で、「具体的な計画がまったくない白紙」の段階(島本町の見解)、「あくまでも素案である」とした構想案で保留区域申請、設定が行われた。ここに問題があったのではないか。

今回、府の指摘により「具体的な取り組みの方向性」を加筆したが、島本町都市計画マスタープラン策定(改訂)の過程は、あらゆる面において順序が逆ではないか。そのことにより、社会動向、地権者の意向、町民の民意などが尊重、反映されることなく、開発を誘導するという結果にならないか、たいへん危惧している。

まず、土地利用は、島本町都市計画マスタープランの枠組みのなかで構築していくのが「筋」であって、大学か、進学校か、病院か・・・と打診のあったものを、接ぎ木のように計画に盛り込んでいく手法は間違っている。このことに不安と不信感がある。

2)島本駅は20年、30年と多額の借金を次世代にのこして誘致した。20年後、30年後の住民、納税者、有権者、つまり今の若者、あるいは子どもの世代の声をも活かして、農地として活用していくのがよいのか、商業スペースや住宅などが機能的に入っているほうがよいのか、など、住民参画で充分に議論した上で答えを出そうとする、その過程が大事とされる時代。他の自治体は行っている。まちづくりにおいて、住民が自ら責任を負うということが重要視されている。今回の都市計画マスタープラン策定(改訂)において、住民意向調査、地域懇話会、住民説明会など、住民参画による意思決定のプロセスがないことは、非常に問題である。

つづきは、明日にします。
パブリックコメントの重要性を認識していただき、身近に感じていただければと願っています。


画像は、山崎保育園の作品展で
「からあげ」というのが、なんだかとっても気に入って
撮らせていただきました


秋の週末

2011年11月13日 | とだ*やすこの活動日記
土曜日は終日、NPO再生塾のアドバンストコースでの勉強会。メンバー全員が準備不足でしたが、楽しいアイディアの発散や出口の見えない議論、LF(ラーニングファシリテータ)と呼ばれる助言、指導者の導きのなかから、理念、目的、手法などを整理していきます。なお、11月27日の「まなびとひろば」にお迎えする講師は、昨年、川西市をテーマに議論し、政策提案した際のラーニングファシリテータでした。脇で仲間の議論を粘り強く、寡黙に聴き、ときに的確に整理してくださいました。

日曜日は、朝から淀川河川敷に集合して、一小応援団「和」(なごみ)の「なごみ倶楽部」の野鳥観察会「におの子」の活動。といっても約30分で離脱、青少年健全育成大会の第1部「ふれあい劇場」、人形劇団クラルテによる「お~いペンギンさん」を鑑賞しました。素晴らしい劇でした!未就学児を連れた保護者で会場はいっぱい。完成度が高く大人も楽しめる内容でした。生涯学習課はこの時期、土日の休みがとれないほどに催しが続きます。

行った方がよい事業や住民サービスはたくさんありますが、新しく事業が増えれば、なにかをひとつ見直す、という考え方がないと、積み上げ方式で職員の仕事は増えていく一方。常に小さな改革を積み上げることが大事です。再生塾でも、始業時間から就業時間まで働いている職員に対して、新たな提案をするだけの価値があるか、実現性があるかを自問するようにと指導されます。なおかつ、既存の枠を超えた新鮮さを求められます。議員活動に活かせるように道場に通っている感じです。

日曜日午後は、水上隣保館「ゆりの礼拝堂」で、tomoko.Kさんのチャリティコンサート。住んでいる町で、自分ができることでお役に立ちたいと、自らステージに立っておられる同世代の女性の活躍に、素敵な希望をもらいました。スタッフのみなさん、ありがとうございました。忙中、希望を感じることができる週末となりました。今年も、あと、1か月半になっています。じっくりと自己の課題にむきあう時間、休養がとれない毎日が続きますが、確実に「あしあと」がのこっていると思いたい。やりたいこと、やるべきこともみえています。頑張ります。


画像は、秋の水無瀬川
まだ温かい頃に撮りました
そろそろ紅葉です

駅西に中高一貫進学校?

2011年11月11日 | JR島本駅西まちづくり

標題の件、島本駅西側農地区に、現在、奈良の学校法人・西大和学園が立地を希望されているのは大学ではなく、中高一貫進学校という情報があります。都市計画マスタープラン(素案)についてのパブリックコメントの募集締切が14日(月)に迫っていますので、今後の流れと、駅西側農地について、ざっと記します。

都市計画マスタープラン(素案)に寄せられた意見、提案は、可能な限り反映させて、年が明けて2012年(平成24年)の1月、または2月頃に、島本町都市計画審議会に諮問される予定です。「まちづくりの流れは動いている」ので「具体的に書ける部分は、随時、現実を反映していく」という考え方により、前回、審議会に提案された(素案)に加筆された新たな(素案)が、パブリックコメント用に提示されています。

う~ん、こんなことが許されていいのか?!「まちづくりの流れが動いている」ので「現実を反映していく」として具体に追記された箇所(一例)が、29ページの「なお、JR島本駅西地区においては、学術・研究・医療・健康など公共公益的機能の導入について検討します。」です。大学立地を含む島本駅西側の将来像の「未確定な部分」について、さらに一歩踏み込んだ表現になっていますが、8月23日の町都市計画審議会で示された(素案)には、なかった記載なのです。なぜ、こんなことが起こってしまうのか?!順序がすべて逆ではないのか!

大阪府との「協議」(つまり正式な文書によるものではない)のなかで、西側農地をめぐる現在の状況は、改訂中の「都市計画マスタープラン」に位置付けておくことが望ましいという判断があったというのです。なぜ、審議会を開く前に、このプロセスを踏んでいないの。なにより、まず、都市計画マスタープランがあって、それに従って駅周辺のあり方を、その枠組みのなかで構築していくのが「筋」であって、大学か、進学校か、病院か・・・と打診のあったものを計画に盛り込んでいく手法は間違っています。ここに不安と不信がある。

もっとさかのぼれば、実際には、具体的な計画がない時点で保留区域の設定申請を行い(平成21年12月)、あくまでも「素案」だから決まったわけではない!と煙に巻き、今回、島本町都市計画マスタープラン(素案)に寄せられた府の指摘(保留区域に設定されにもかかわず「具体的な計画が示されていない」)を受けて、「学術・研究・医療・健康など公共公益的機能の導入について検討」と追記したのです。本末転倒です。

保育所の民営化のときと同じだ・・・という声、呟きを複数耳にしました。民営化に反対かどうか、それ以前の問題として反対の立場に立ったと、当時をふりかえる声を聴きました。

実は、冒頭に述べたとおり、学校法人・西大和学園側のご意向で大学立地の件は流れました。複数の情報を得て、担当課に問合せ、確認しました。正確に言うと、法人側が中高一貫校の立地へと方針変更をされ、正式には決まっていないとしたうえで、町にその旨報告されたということです。

第1回目の「まちづくり協議会」(6月18日)において「大学立地」実現への合意に向かって検討するという方向性が示されていました。それにより、地権者のご意向を調査する個別ヒアリング(夏季)では、該当する地権者には大学立地を前提の調査がされていたと思われますが、今後はどうなるのでしょう。協議会はその後一度も開かれていません(理事会のみ)。予定されていたアンケートを中止してまで、個別のヒアリングを重視した意味は?地権者、個々のご意向、すなわち、売却か、営農か、資産活用かの土地活用の意志は、尊重されなければばりません。なのに、なぜアンケート中止を理事会で決定されたのか。その意図は?

それにしても、「街づくり」(街区)の計画から一歩進んで、町の政策に及ぶ「まちづくり」の判断を、逐一地権者に委ねていくとしたら・・・納得できません。大学立地の件は流れました。では、中高一貫進学校か、あるいは病院か、あるいは・・・毎回、地権者へのヒアリングを一からやり直すというのでしょうか。地権者の売却の意向の有無と、大学か進学校か、農空間保全かの判断は、実は本来、別の次元の話です。まちづくり・街づくりの基準は「総合計画マスタープラン」「都市計画マスタープラン」が上位に位置します。

住民の意向を広く反映させるプロセスをバッサリ切り捨て(意向調査アンケート・住民説明会など)、外部の意思を接ぎ木のように盛り込んでいく「島本町都市計画マスタープラン」。通常、その策定・改訂には、多くの自治体が2年~3年の年月をかけ、意向調査、住民説明会、別途ワークショップ、パブリックコメントなどで住民参画を実現。それをベースに審議会が開かれています。

先進的ではなく、今やそれが主流なのだそうです。島本町は、住民意識調査なし、地区懇談会なし、住民説明会もなし、です。大阪・京都間の私鉄沿線の自治体で、20年前から時間が止まったような計画策定手法を取り入れているところがあったなんて・・・とびっくりされてしまいました。明治の合併以来、村ののままの町といわれる所以です。辛いです。

高槻市  素案の4ページにある策定の流れ
京丹後市  都市計画マスタープランの進め方について
長岡京市 参考資料の86ページ 改訂の経過
京田辺市  まちづくりの推進方策


画像は、水無瀬川と北摂山系の山並み(11月8日朝に撮影)

「都市マス」へ、ご意見を

2011年11月10日 | とだ*やすこの活動日記
現在、島本町は、都市計画マスタープラン(素案)のパブリックコメント(意見公募)を募集しています。「広報しまもと」11月1日号にも概要が載っています。

「歩いて暮らせるまちづくり!」
もっとも身近な交通手段は、徒歩、そして自転車です。歩行者に優しい交通施策(公共交通・道路整備)の必要性、重要性がようやく認識されるようになりました。が、とき既に遅し。。。長年「クルマ目線」の公共工事を積み上げ、建物のない郊外へ、郊外へ、山や田を「開発」して伸びた道路。総合計画審議会の審議会委員を務めて感じたことですが、公共工事によって「発展」してきた都市計画の考え方が、いまなお関係者の間に根強く残っているのではないでしょうか。利害がからむとなおさらです。

頭ではわかっていても、自治体の財政縮小とあらゆる公共設備(道路・橋・鉄道など)の老朽化が一斉に襲ってきていて、希望をもって課題に向き合えない時代。保守・補修・改修の時なかで、たとえ少しずつでも、歩行者・自転車を中心にした街づくりをしていかなければならない。「住まい」「暮らし」を軸として発展した町、島本町の課題です。西国街道の一方通行化、電柱の地中化、歩道の拡幅、整備など、実はこれまでも、さまざまな提案、要望をいただいています。

こういったご提案、要望は、すべて「都市計画マスタープラン(案)」へのパブリックコメントして提出できるものです。

31・32ページの3-2 基盤施設の整備の方針には
1.交通施設
(1)基本方向
・安全・安心で体系的な幹線道路整備の推進
・快適な歩行者空間ネットワークの形成
・鉄道駅での交通結節点機能の強化
・公共交通機能の充実
などがあります

すべてが、都市計画マスタープランに反映されるわけではありませんが、寄せられた意見、提案は集約され、町のコメントとともに公表されます。意見を出した方の名前は公表されません。およその雰囲気は、こちら、第4次総合計画策定の際に寄せられたご意見へのコメントを参考になさってください。

計画のすべてに着手するのは無理なことですが、この計画に記載がないことは、基本、行えません。非常に重要なものです。アンケートも、住民説明会もしない島本町の都市計画マスタープランは、その策定(改訂)手法があまりにも時代遅れで、乱暴です。住民参画をめざす意思がない、充分な民意を反映したくない理由があるの?と疑ってしまいます。

20年先を見越した10年計画、ぜひ、ぜひ、みなさんのお知恵を活かしてください。
書式は問いません。難しい表現や専門知識もいりません。
町のホームページからも送れます

画像は、文化祭の日のふれあいセンターロビー
水無瀬神宮ゆかりの「洗心流」の生け花です



議会だよりと議会改革

2011年11月08日 | とだ*やすこの町政報告
朝、9時半より「個人情報保護運営審議会」を平野議員とともに傍聴。案件のひとつ「人権文化センターでの行政サービス開始(12月を予定)」に、個人情報保護の観点から、非常に厳しい意見が審議会委員から出されています。戸田が心配していた点を鋭く追及、質問される委員に頼もしさを感じる一方、担当課長の説明、対応姿勢を評価しています。慎重審議検討した内容を、厳しく強く否定されるのは、本来、気分のいいものではありません。人間ですから。ただ、その批判のポイントを粘り強く、注意深く聞き取り、整理し、ときに非を認めて、再検討する姿勢、これが管理職の度量というものです。人権推進課の担当する審議会を傍聴して、毎回、思うことです。

本日の報告、雑記は上記を含めて3点。

過日、7日の「議会だより編集委員会」は、第150号の編集作業でした。終了間際に伊集院委員から、現在「部会の情報提供のあり方について一定の確認事項を設けること」として実質の審議、議論を中断している「議会改革特別委員会」に関連する記事掲載について、提案がありました。提案された記事(案)掲載の是非については大きく意見が分かれ、採択(賛成は伊集院・東田:反対は戸田・高山)結果2:2となり、川嶋委員長判断で「掲載する」こととなりました。

記事案の文章表現については、検討の必要あり(受け入れがたい!)ということで合意、人びとの新しい歩み・共産党が会派にもちかえって検討することを求めました。対案があれば9日までに提出ということで、今日、急遽、審議会傍聴後、平野議員と議論、検討しました。この件に関して、継続して編集委員会が開かれます。

□次回「議会だより編集委員会」のお知らせ
11月15日(火)午前10時~ 役場3階委員会室にて
案件は「議会だより第150号・議会改革特別委員会の記事について」


それにしても、議会だより編集委員会は、過去2年、もっとも疲れが溜まる委員会でした。4月から委員長が変わった後、多少の変化はみられるものの、根本的には自公民と共産・市民派で意見が分かれ、多くのことが数の論理で決定していきます。一般質問の質問者の氏名掲載など、すぐに解決改善できそうなことが、さまざまな理由により延々と検討中のまま。自民・民主で委員長ならびに副委員長を務める「議会改革特別委員会」がからむ案件となれば、そのいずれもが「議会だより編集委員」ということもあり、さらに混乱しがち・・・

現在の定数では、結果として、ひとりの議員が複数の委員会に所属することになり、議論が平行したり、交差したりで問題が複雑化していると戸田は感じています。

各委員会の権限を重視(もちろん、とても大事!)、「議会改革特別委員会」「議会だより編集委員会」「会派代表者会議」間において、案件のキャッチボールが行われ、結果として物事が先に進まず、なにが改革なのか先行きが不透明になること、しばしまです。感情的な発言や進行のあり方は論外。ここで愚痴るのも恥ずかしいありさまです。しかしこれが、わたしをはじめ、多くの議員の無力感と怒り、疲れの主な原因になっています。

一期目の議員として認識不足、未熟さを認めつつ、平野議員はもとより、共産・民主会派のベテラン議員に教えを請うと、経験不足や認識不足はあっても、わたし自身の考え方、方向性は間違っていないことがわかります。みな同じ思いなのです。経験を積めば町政にさらに貢献できる!頑張るぞ!と気合を入れて、気分一転。その繰り返しです。住民のみなさんからのご支持とお声かけが、わたしにとっての最高の励み。直接お話しする機会と余裕がなく、補う意味で、ブログでの活動報告を続けています。

一方、よく耳にする「議員の報酬が多すぎ」「人数が多すぎ」というご批判は真摯に受け止めつつ、基礎となる報酬の削減、定数削減には反対の立場です(暫定的に必要な削減、職員報酬削減に合わせた削減は前向きに検討)。なぜそうなっているのか、どうすれば議会の重要性を理解していただけるのか、議会が自ら市民のもとへ出向き、常に(選挙対策ではなく)議会報告に努める姿勢こそが、全国的な潮流である「議会改革」の骨子!なのです。

それにより市民が、自ら、自分が住む市町村の将来に責任をもつこと!が大事なのです。「夕張の哀しみ」から学び取ったことです。

住民の代表機関として議会に求められていることは、ひとりでも多くの方を生活苦、いわれのない差別、孤独感から解放される社会を創ることが最重要課題であり、定数・報酬を削減すれば、むしろ、その実現から遠ざかりかねないと、戸田は危惧しています。行政、議会を取り巻く環境は以前と激変しています。財政難の長期化、行政の仕事の多様、細分化、あるいは地方分権により、議会の役割は増し、特に予算・決算審議の重要度は過去にもまして重要となっています。

行財政の健全化を重視するあまり、議会改革=定数の削減という考え方が市民権を得ましたが、これに警笛を鳴らす専門家は少なくありません。議員になった当初、自主参加した「自治体財政、予算の見方」をテーマとする地方議員対象の研修(宿泊・集中型)においても、「予算・決算特別委員会の重要性」「町費における議会費の比率を民主主義のコストと考える視点の重要性」などを学び取りました。今回、9月議会の平成22年度の決算審議で、その意味がさらによく理解できました。

午後は、大阪府北部地区議長会の研修会。箕面市の「風の杜」に行ってきました。「東北地方太平洋地震と関西・北摂の地震活動」をテーマに、京都大学防災研究所地震予知研究センターの准教授・片尾浩先生の講演を拝聴。第一線の高度な学問のわかりやすい解説で、現在パブリックコメント募集中の「都市計画マスタープランにも「地震」「活断層」の視点が必要であることに気づきました。

終了後は、懇親会として会席の場が設けられ(自費)参加しました。今年の幹事は、島本町の岡田議長、サポートを島本町議会事務局が担当しました。議員ならびに事務局職員が、事務処理、調査研究、提出書類作成などを抱え、「公務に準ずるもの」とみなされるのかどうか微妙な位置にある、こういった各種行事を継続していくことの意味を、常に考えることこそが「改革」。かつては「ボーリング大会」(?!?)であったと3期目の議員に聴き(つまり、ほんの10数年前!)時代に応じて改善する必要性を痛感しました。


画像は、箕面市の「みのお山荘・風の杜」ロビーからの景色
帰る頃には夜景
空気の冷たさに街の灯りが冴えていました






島本町伝統の文化祭

2011年11月03日 | もっと文化を!そして歴史を!
4日からはじまった3日間の文化祭が終わりました。4日と6日、二日間会場を訪ねました。それでもなお、すべての展示・舞台・催し・模擬店を観ることはできず、印象にすぎませんが、例年にもまして盛況だったと感じています。住民ホール使用中止による変化が懸念されましたが、さまざまな工夫がされており、著しく内容が縮小したという印象はありません。ただ、ケリヤホールの収容人数で、住民ホールの収容人数(およそ2倍)をカバーすることは不可能であり、舞台に関しては、多くの重要課題が残ったように思います。また、季節はずれの気温で、会場の熱気に気分を悪くする方もあったのではないかと、心配しました。

一般座敷での「お茶席」、視聴覚室での「映画上映」(第2次大戦中、餓死させられた動物園のカバの親子のおはなし)、「千羽鶴」を折るコーナー、島本音楽協会の「喫茶」などを楽しみ、フリーマーケットや女性交流室でのお買い物、書道、陶芸、生け花、俳句、フラワーアレンジの作品展めぐり、久しぶりに出会う方とのご挨拶で、あっという間の二日間でした。体育館の展示では、「石仏の拓本」というものにはじめて触れ、感動しました。また、「ふるさと島本案内ボランティアの会」のコーナーで、「淀川の水運」をテーマにしたスライド上映のナレーションを務め、参加する楽しさ(苦悩?)も味わいました。

できそうで、できないナレーションを引き受けてしまい(人がいないとなると、最終的に手をあげる「癖」がある)、当初は、後悔も緊張もしましたが、会のみなさんの温かいサポートで無事、終えることができました。練習に参加できなかったわたしのもとへ、資料を届けてくださったり、コツを伝授してくださったり、漢字の読みを指導してくださったり、大丈夫と励ましてくださったり、午前中のナレーションが素晴らしかったとプレッシャーをかけてくださったり(!?)で、今思えば、相当心配をおかけしていたのだと思います。4日のリハーサルが功をなし、合格点をいただきました。

東日本大震災のことを思うと、こうして地域で地域住民が集い、いつもと同じように過ごせることの意味をかみしめます。議員になる前から、島本町の行事の多さに驚き、ある意味、問題視してきました。いまもその気持ちは変わりません。反面、こういったことの積み重ねが、災害時の復興の原動力になることもまた、見抜いていました。庁内の枠組みを超えた、行事の見直し(発展的縮小・統合)が必要と考えています。すべての行事において、実行委員やボランティア団体の方々の大変さは、準備も含めて並大抵ではありません。関係者のみなさん、お疲れさまでした。そして、ありがとうございました!


画像は、「高槻市長賞」を受賞された陶芸作品
上下二つに分けてロクロを引いた大作です
右にあるのは桜井の土(鉄分を多く含む)で焼いた花瓶
作者の許可をいただいてご紹介するものです

「まなびとひろば」の歩み

2011年11月03日 | とだ*やすこのまなびとひろば
「まなびとひろば」は「学び」と「広場」を合わせた戸田の造語、「学びと」(学んで生きる人びと)のための「学びのライブ」です。今、もっとも会いたい人、輝いている方をお招きし、聴いてみたいお話をより多くの方と共有することで、「住民自治」実現への一歩をめざしています。講演依頼(勇気を頼りに突撃!)から日程調整(議会の合間、行事のない土日となれば、年間わずかな候補日のみ)、会場の確定(ふれあいセンターは超人気)、広報(来ていただけるかどうかが一番の山場)など、「熱意」だけを頼りに準備を進めています。

お蔭さまで、次回11月に開催する「ひとが主役のまちづくり」で第5回を迎えます。背伸びはしてもあんまり無理をしない、と決めています。今、改めて過去の「まなびとひろば」をふりかえり、我ながら、その充実度に驚いていますが、広く住民のみなさまに認知されていないのもまた現実です。今後ともよろしくお願いします!

第1回(2010年7月11日)
■「水源の里」誕生ものがたり ~ 地域の課題に光をあてて ~
おはなし:四方八洲男さん(前綾部市長)

「限界集落」は学術的な造語で、政治がそのまま使うにはぬくもりを欠いています。四方八洲男さんは、綾部市長時代に、限界集落を「水源の里」と名づけて光をあて、全国に先駆けて「水源の里条例」を制定されました。これからの地方分権時代、市民がどのように政治に関わっていけばよいのか、ぬくもりのある政治とはどのようなものなのか。「まちの元気」を創造された四方さんにお話を伺いました。

第2回(2010年12月19日)
■人と暮らしをつなぐ地域公共交通 
おはなし:土井勉先生 (京都大学大学院工学研究科・医学研究科 安寧の都市ユニット特定教授)

自治体職員・民間交通会社・神戸国際大学教授(経済学部・都市環境・観光学科)を経て、京都大学大学院工学研究科・医学研究科「安寧の都市ユニット」に研究の場を移されました。徒歩を基本にして暮らしが成り立つ幸福を地域交通がどう支えていくのか、誰もが必要なときに利用できる公共交通がもたらす社会的便益について、わかりやすくお話しいただきました。

第3回(2011年1月30日)
■市民の視点からの交通まちづくり
おはなし:中川大先生(京都大学大学院工学研究科教授、低炭素都市圏政策ユニット政策支援センター長)

採算がとれなくても「社会的公益性」が正しければ実行の価値があるという考え方により(「正便益不採算」)、全国の自治体で地域の事情にあった公共交通対策をサポートしておられます(富山市のLRT・醍醐コミュニティバス・綾部市「あやバス」など多数)。利用者の目線を活かした地域と地域住民のためのコミュニティバス、市民参画で実現する地域の公共交通とはどのようなものか、実践的な事例を紹介していただきました。


まず「政治・まちづくり・公共交通」をテーマとして3回の講演会を行いました。
第4回からは「就農と営農・都市政策・食と暮らし」をテーマに、JR西側農空間の保全について考えます。

第4回(2011年7月10日)
■小規模有機栽培農で大原に暮らす ~都市近郊農業の可能性~
おはなし:渡辺雄人さん (ヴィレッジトラスト・つくだ農園)

就農を希望する若者が増えています。渡辺雄人さんは、同志社大学大学院(総合政策科学研究科・ソーシャル・イノベーション研究コース)在学中から、実践的に農業を研究、若くして起業されました。有機栽培農家の若者と「オーハラーボ」を結成するなど、現在、京都・大原を拠点に活躍されています。自らの就農経験と今後の展望を語っていただき、都市近郊農業が担う役割と可能性について学びました。

第5回(2011年11月27日)
■ひとが主役のまちづくり ~少子高齢化と都市政策~
おはなし:橋本善之さん(京田辺市建設部長・NPO法人「持続可能なまちと交通をめざす再生塾」ラーニングファシリテータ)

都市政策(まちづくりの戦略)と都市計画(まちづくりの手法・戦術)に、市民の目線をいかに活かすかが、持続可能なまちづくりの課題。疲弊した経済、少子高齢化、行財政計画の実行など、行政を取り巻く状況が大きく変化している中で、共通した問題を抱え、それぞれの地域にある独特の課題に向き合わなければならない市町村。地域固有の課題に、いかに向き合い、誰が、どのように「まちづくり」を論じるのか・・・長年の経験をもとに、行政・市民が担う役割と協働の可能性について、今お考えのことをお話いただきます。

第6回(平成24年1月14日予定) 
■(案)ふだんのよろこび❤健やかな食と暮らし 
おはなし:森かおるさん(料理研究家・JR大山崎駅前・食と暮らしのうるおいサロン「レリッシュ」主宰)

大山崎の駅前のあり方を変えたのは「女性」。「レリッシュ」オープンからやがて10年。「大山崎駅前・十日市」の開催や、新たな「天王山ファーム&フードマーケット」のプロデュースなど大活躍の森さんです。「地域」でめざそうとしておられることは? 料理研究家として、ひとりの大人として「食」に対して思うことは? 料理本出版、フェリシモの商品企画など、多方面で活躍されても活動の軸足を「地域」に置かれているのはなぜ?これからの夢は?など、自由に語っていただきたいと講演を依頼。詳細はこれから決定します。


画像は、第2回「人と暮らしをつなぐ地域公共交通」(講師:土井勉さん)の様子
NPO再生塾の議員対象セミナーに参加して感動!NPO再生塾を通じて講演依頼しました
最近になって、高槻市の都市計画審議会の会長を務めておられることを知り、驚きました

伝統芸能「能楽を学ぶ」

2011年11月02日 | もっと文化を!そして歴史を!
お知らせ

古典芸能「能楽を学ぶ」
~名作「井筒」を題材に、能の基礎的知識の解説と実演~

日 時 11月19日(土)午後2時~3時30分
会 場 島本町立歴史文化資料館
講 師 吉浪壽晃氏(観世流能楽師・シテ方)
      東京藝術大学にて25世観世宗家 故観世左近師に師事
      京都観世会理事 朝日カルチャーセンター講師
内 容 謡曲「井筒」独吟 みどころとあらすじ
    謡ってみよう!(謡曲体験)
    面(おもて)の解説 鳴り物のあしらい
    仕舞など
入 場 無料

※「井筒」は、島本町ゆかりの人物、在原業平の伊勢物語の恋物語を題材にした謡曲
※座席77席。入場者多数の場合は制限されることがあります

主 催 島本町教育委員会
問合せ 島本町立歴史文化資料館 075(961)3411

the能.com「井筒」


明治時代、すべての学校にピアノが設置されるまでには、官民ともに多くの方のご尽力があったと聞いたことがあります。今では、ほぼすべての学校にピアノがありますが、日本古来の鼓や太鼓を備えている学校は、おそらくほとんどありません。今や義務教育に「和」の伝統文化芸能をとり入れることがひとつの挑戦となっています。いまさら古典が、いまこそ古典に。できれば自分の根っこの部分、自ら生まれ育った土壌で培われた文化・芸能に親しみたいと思う日本人が増えていると、わたしは感じています。

時代が「和」を求めています。子育て世代にとっても、小さな子どもたちにとっても能、狂言、歌舞伎、舞の世界は新鮮かつミステリーゾーンです。国際社会で活躍するとき、語学力以前に求められるものは、母国の歴史や伝統文化の知識やそれに由来する感性であることを、多くの成功者が語っておられます。クリスマスキャンドルの灯りよりも、和ロウソクのゆらぎが、結局、日本人にはしっくり胸に沁みる・・・そういうこともあると思います。

「和」の古典芸能に目を向けた、歴史文化資料館でのはじめての企画。作者の世阿弥が自ら最高傑作とした「井筒」を縦軸に、能の基礎知識を横軸に、実演を交えた講演になります。拍子盤を使った鳴り物のあしらい、解説をともなった仕舞の実演は、お能に縁がなかった方にも、鑑賞経験のある方にも魅力的な体験になるはず。みなさまのご参加をお願いします

そして、こんな話も・・・
宗教哲学者・梅原猛氏は著書『観阿弥と正成』で、「観阿弥・世阿弥は楠木氏と血縁関係にある」と明言しておられます。伊賀の旧家、上嶋家に伝わる「上嶋家文書」の中の「観世福田系図」に「観阿弥の母は橘正遠の娘」と記されているそうです。楠木氏は橘姓なので、正遠は正成の父ではないかと考えられていて、つまり系図によると、観阿弥は正成の甥になるのだそうです。梅原説に否定的な説もあり、本当のことはわかりかねますが、楠公父子別れの地と伝承される島本町の町民には、興味深い話です。

画像は、史跡・桜井の駅跡にある観世流「楠の露」の解説文
ほぼ「太平記」の写しで、楠木父子の別れを描いた曲(明治時代の新作)
題は、芭蕉の句からの引用とされています

なでし子にかかる涙や楠の露  芭蕉


「ひとが主役のまちづくり」

2011年11月01日 | とだ*やすこのまなびとひろば
第5回とだ*やすこの「まなびとひろば」のお知らせ

「ひとが主役のまちづくり」 ~ 少子高齢化社会と都市政策 ~

日時:11月27日(日)午後2時~4時
場所:ふれあいセンター 1階 健康教育指導室

講師:橋本善之さん(京田辺市建設部長・NPO再生塾ラーニングファシリテータ)
申込:不要  参加費:無料  定員:50名

都市政策(まちづくりの戦略)と都市計画(まちづくりの手法・戦術)に、市民の目線をいかに活かすかが、持続可能なまちづくりの課題。NPO再生塾(NPO法人・持続可能なまちと交通をめざす再生塾)ラーニングファシリテータとして、学びとネットワークの水先案内人を努めておられる橋本善之さんを講師にお迎えします。

これからのまちはどうあるべきか。今、現在のお考えを語っていただき、行政、住民、そして議会が、それぞれの立場でどうあるべきか、ともに考える機会にしたいと思います。貴重な機会です。みなさんのご参加をお待ちしています!


画像は、前回「まなびとひろば」の様子
講師は、ヴィレッジトラスト・つくだ農園の渡辺雄人さん
お話のタイトルは「たんぼの価値再発見『機会』化農業の提案」!
若者の就農と大都市近郊農業の可能性について・・・感動しました

「計画を止めてください!」の声に

2011年11月01日 | JR島本駅西まちづくり
JR島本駅の西側に広がる桜井の農空間を、多くの島本町民が愛しています。たくさんの思い出があるからです。わたしにとっては、子どもと歩いて保育所に通った道です。「駅前なのに農地保全?」町外の方には、おそらく理解しがたい感覚かもしれません。あそこだけは、なんとか残してほしい、農地を壊してしまったら絶対にいけない、という声をたくさんいただいています。今回は、当ブログ「いまここ@島本」に、「地元住民」さんから切実なコメントをいただきました。「(開発の)計画を止めてください!」と・・・

しかし、この件に関しては、計画を止めるという権限が、現在、議員のわたしにはありません。農地保全の必要性を訴えることは、同時に、開発事業に反対することになります。大学立地にも否定的となると、売却を望んでおられる当該地区の地権者のみなさんと敵対する関係のように思われがちですが、実は必ずしもそうではありません。また、農地を手放して売却を望んでおられる方こそ、今まで土地を耕し「農」を守ってこられた方であり、収入さえあれば、できれば遺したいと思っておられる方もいらっしゃると思います。

町の姿勢は一貫して「地権者のご意向を尊重して・・・」ですが、本来、地権者のみなさんのご意向を丁寧に把握、尊重するのは当たりまえのことです。有効的な土地の利活用(土地の売却、マンション経営や賃貸契約による運用)によって、今よりも豊かになろう希望とされることもまたごく自然のことです。誰もがより豊かであること、それはとても素晴らしいことです。そのことを否定したり、阻害したり、避難したりすることは貧しい考え方、とわたしは思います。

しかし、わたしは住民のみなさんに議席を委ねられた議員です。地権者の代表者、代弁者ではありません。島本町の有権者、納税者、生まれたばかりの赤ちゃんや未成年まで、すべての住民にとって、よりふさわしい島本町の「まちづくり」、桜井地区の「街づくり」の将来像(20年、30年先)を思うとき、駅前農地を失ってしまった島本町が、今よりも魅力的で創造的であるという確信をもつことが、どうしてもできないでいます。

大阪・京都という都心を結ぶ私鉄沿線の駅で、他に類をみない風景。これから、ますます、その価値が高まっていくという、ゆるぎない予感、確信がわたしにはあります。島本町の住民でなければわからない島本町民の誇りと安らぎ。農業では食べていけないという地権者の事情と、人口3万人の住民を抱える基礎自治体の運営。わたしは、議員として当然、後者の立場にたって発言します。そして、もし駅がここにできていなかったら・・・と考えるとき、市街化区域内で所有する農地に課せられた税金を払っておられる方が町内の他地区に少なからずいらっしゃることを思います。

たとえば、駅西側を農空間広場と位置付けて、地権者に一定の配慮を(補助金・賃貸料など?)したうえで、市街化調調整区域のまま町をあげて保全対策をとったとしても、それが地権者の財産を著しく脅かすことになるとは思えない・・・個人的にはそのように考えています。「農業では食べていけない」問題は「JR西側地区の街づくり」の課題と、別に解決されてもよいのではないか。後者は、島本町全体の「まちづくり」の視点を欠いては成り立たない課題です。

かろうじて現存する農と里山の風景を失えば今ある魅力を失い、かといって、たとえば大学立地によって「学術都市」(?)としての魅力を新たに創造するには、農地を保全するよりもさらに努力と工夫がいる!と戸田は考えています。町には、学術都市として生きていく風土や基盤、歴史、住民の総意がない。ここが問題です。文化の殿堂ともいえる広場を失うことによって、地域と町の双方が誇りを失うことが怖い。地域の力、町の活力が失速することが考えられます。

本来ならば開発事業をしない方が不自然といえる駅周辺ですが、島本駅の場合は、大学!ならば大歓迎!といえない事情があります。町がそのことを、キチッと把握して政策決定するかどうか。それが大事。ここを訴え続けているのです。大学であろうと、中・高一貫校であろうと、専門学校であろうと、工場であろうと、ショッピングセンターであろうと、里山の稜線と田園風景が連続し、季節ごとの風の匂いが、ホームに降り立った人びとに感動と安らぎを生む現在の魅力を壊してしまう。

私有財産の問題だからやむを得ないと諦観し、いざ壊れてしまってからその変貌に悲鳴を上げ、涙して悔やむことになる・・・それは避けたい、そう考えます。
(未構成段階でUPしてしまい、一部加筆修正しています)


画像は、初夏の桜井地区
ここに、奈良の西大和学園が大学立地を希望されています
中・高一貫校の設置将来構想を見込んでなのでしょうか
楠公道路で進学塾の看板設置が進められています