とだ*やすこの「いまここ@島本」

暮らしの豊かさ最優先!
ひとが主役のまちづくり!

大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

議会改革を阻むもの

2011年11月30日 | とだ*やすこの町政報告
議会改革特別委員会の傍聴、ありがとうございました。平野議員の議会リポートの内容に、菅議員から「議員間の信頼関係を損ねた」「これでは議会改革特別委員会を継続できない」などとして文書が提出されたことに端を発して、過去2回、延々と議論しました。

今日は「男に発言させよ!」と不規則発言した民主党議員もあり、議員として、人としての考え方が露骨に表面化した委員会でした。傍聴の方から「誰のための議論なのか考えた方がよい。多くの時間を費やし、多額の報酬を得て行っているという自覚をもってほしい」という厳しいお声をいただきました。辛い現実です。

「委員会における審議内容等の広報」についての「決まり」を明文化すると賛成多数で決定され、今日、その案文が示されました。再びの議論。そもそも、議員が互いの表現の自由、議会における公開の原則、議員の説明責任を制限することになるルールなど、自ら定めるものではないと、戸田、平野議員、外村議員、共産党の議員は粘り強く主張してきました。

部会における調査研究、意見の交換は「決定事項」ではなく、公表することによって情報が独り歩きし、住民が誤解される、判断できない、勘違いされる方がある、発言しにくくなる、自由な意見が交わせないなどの考えによる発言が繰り返され、議論の過程を知っていただくことによる民意形成とその把握に努めようとする我々とは、永遠の平行線です。開かれた議会をめざす、傍聴が許されている委員会での発言をめぐって、大真面目に交わされる議論に傍聴席からの厳しい視線は当然です。

以下、採択によって決定し、運営方針に付け加えられることになった項目「Ⅶ.議会改革特別委員会の審議内容等の広報」を記します。

審議会内容等に関する情報提供(情報発信)については、情報の独り歩きにより間違った情報の流布や誤解が生じることを防ぐため、次のように定める。
1.議会改革特別委員会の審議内容等の広報については、委員長が議会だよりに掲載して行う
2.特別委員会の部会での情報提供(情報発信)については、部会は決定機関ではなく調査研究を行う機関であり、自由闊達な意見を出し合う場であることから、委員相互の信頼関係を損なうことの無いよう、自らをもって厳に慎む


交わされた議論をもとに、戸田は最終的に太字の部分を削除し「事実と良識をもって行う」とする案を提案したいと挙手し続けましたが、その時点では既に場が紛糾、伊集院委員長から指名されることはありませんでした。わたしの考えは第1に「委員相互の信頼関係を損なうことのないよう」と敢えて明文化することは避けるべきである(これってかなり、市民目線でみると議員の恥です)ということ。2.については「すべて削除」という修正案を示した高山議員も同様の意見により必要なしと判断しています。

第2に、「自らをもって厳に慎む」となれば、なにを慎むのかが明確ではなく、平野議員、外村議員、戸田がそれぞれ個人で発行している議会報告の内容、あるいは共産党からの細やかな情報発信に対して、「ルールを定めたのに『厳に慎まなかった』のは問題!」とされるかもしれない。そういった可能性を秘めている表現が盛り込まれている限り(これが狙いともいえる)、認めることも譲こともできませんでした。

また、「事実と良識をもって」という文言を入れるべきとした外村議員の修正案が適切として賛成しました。自公民が賛成しませんでした。

そもそも、平野議員の「信念に基づいた、議員定数と報酬への考え方の明言」を「部会で協議された内容が個人的な意見を入れて住民に広報されている」「広報しまもとに掲載するとしたルールに反する」などとして、菅委員が文書で異議を申し立てたことにはじまった議論。定数削減、報酬UPについてのご本人の発言に関わることでもあり「平野本人の見解と謝罪を求める」というものでした。

ちなみに、問題とされた表現を含むのは次の部分です。

「議会改革とは地域の民主主義を実現すること」として、「議会改革特別委員会では議員定数・議員報酬について議論しています。『16名を12名に減らし報酬を月額40万円(現在31万5000円)に引き上げる』という意見には、異論を唱えています。(中略)議員を減らすことが改革という風潮は危険です。また、報酬の引き上げは認められるものではありません」

これを問題視、延々と議論するのが島本町議会の現実です。

さて、案文の審議において平野議員は、「3.部会の要点録は文化情報コーナーにおいて公開する」を加えると提案しました。そもそも、前文にある「審議会内容等に関する情報提供(情報発信)については、情報の独り歩きにより間違った情報の流布や誤解が生じることを防ぐため」の後に来るべきものは「要点録の公開!」ではありませんか。それこそが開かれた議会をめざす議会改革であり、住民自治の実現に欠かせない情報の共有の一歩です。

庁内で行われる会議の要点録を住民が閲覧できる環境は、役場の文化情報コーナーにおいて整いつつあります。さらなる情報公開の充実を求める立場にある議員が、議会で交わされた議論の要点録の閲覧機会を提供しないのはいけません。明文化するまでもなく、会議録、要点録の公開環境を整えるべき。議会改革特別委員会のなかで検討していく必要があると意見を述べました。

なお、下線の「委員長が」の追記は、非常に重要で、高山議員の提案によるものです。戸田が議会だより運営委員会で主張し、文書でも提出しています(川嶋委員長が必要なしと判断、共有されず)。が、議会の仕組みを勉強してください!とまったく無視され・・・しかし、今回、特別委員会において、岡田議長をはじめ、菅議員、清水議員など議長経験のある議員が、あっさりと「正論」と認めました。よって高山委員の主張どおり「(議会改革特別委員会の)委員長が」と入れることにより、あるべき姿に修正されました。

いずれにしても、今日をもって長く中断していた審議が再開されましたので、今後も自らの調査研究を怠らず、真の改革をめざす議員活動に努めます。


画像は、民家の庭で色づく柑橘