TOTOからはじまったイモづる式音楽日記

旧タイトル:TOTOからはじまるLA FUSION CONNECTION~ネタはフュージョンやらAORやら。

JIMBO/AKIRA JIMBO

2005-12-11 23:23:37 | J-FUSION
神保彰ソロアルバム、3作目はその名を冠した「JIMBO」です。1990年の夏リリースでした。

このアルバムの特徴、小生のBLOG的にはなんといってもL.A.CATSの親分、DAVID GARFIELDが参加していることでしょう。これもエンジニアALAN HIRSHBERGの関係あたりからでしょうか。そしてベースは引き続きFREDDIE WASHINGTON、ギターはPAUL JACKSON JR.です。前作はホーンセクションも含めた全体のアンサンブル重視で、特に誰が目立っていた、ということもなかったんですけど、やっぱりこれだけのメンツが揃うと、この4人が前に立っている感じがします。
だからといってサウンド面で大きな変化があるわけでもなく、相変わらずの神保ワールドを展開しているんですけどね、前作と比べればちょっとPOPな感じの曲が多くなったかな。

特に気に入っている曲をピックアップしますが、まずは1曲目「DAWN」。文字通り夜明けを感じさせるERIC MARIENTHALのテナーが泣きます。ちと、というかかなり演歌入ってますね。このテナーによるテーマだけだとまだ深夜かなって感じですが、そこにシンセとギターのバッキングが爽やかさが朝を歌い、神保氏のドラムがその時間の経過を刻んでいくことにより見事刻々と夜が明けていく雰囲気を醸し出しています。
そして2曲目「STAY COOL」。イントロの神保氏のツーバスとFREDDIE WASHINGTONのチョッパーによるユニゾンがカッコいい!。DAVID GARFIELDのエレピによるサビが軽快で素敵です。ソロ作品ではあまりツーバスは前面に出てきませんが、この曲では神保さんツーバスペダル踏みまくりです。
5曲目「BARE FOOT」。FREDDIEのチョッパーによるファンキーなイントロが印象的です。曲調はファンクっぽいんですが、ホーンアレンジはかなりラテンっぽい。ラテンファンクとでも言うんでしょうか。そこがまた神保氏のセンスなんでしょうね。途中のピアノソロのDAVID GARFIELDっぽさが好きです。
それから8曲目「SKIP STREET」。特にサビの部分、タイトル通りハネまくってます。ツーバスとベースのチョッパーのユニゾンもそうですし、DAVID GARFIELDのシンセも軽快、PAUL JACKSON JR.のギターカッテイングも秀逸です。PAULはほとんどソロを取ることはありませんが、バッキング、カッティングだけでも、ものすごい存在感を感じます。このアルバムのおげでPAUL JACKSON JR.という人にものすごい興味を持ちました。
最後の曲「BRIGHTER DAYS」。メロディそしてコーラスのアレンジが素晴らしいです。1曲目で夜明けを表現し、最後の曲でその素晴らしい1日が終わった感謝をセンチメンタルに歌う。ちょっと旅行にでも行ったような、特別な一日の興奮と、その一日の終わりの寂しさを、このアルバム一枚に詰め込んだような感覚が面白い作品ですね。

JIMBO/神保彰 PRODUCED BY KAZU MATSUI
GENE MILLER/ROY GALLOWAY/LYNN DAVIS/MAXI ANDERSON/ROBETT JAMISON HARRISON/DARRYL PHINNESSEE/LYNNE LYNSEY(vo)PAUL JACKSON JR.(g)
FREDDIE WASHINGTON(b)DAVID GARFIELD/DEREK NAKAMOTO/GARY STOCKDALE/BILL MEYERS(keys)AKIRA JIMBO(ds)MICHAEL FISHER(perc)SAM RINEY/ERIC MARIENTHAL/GERALD ALBRIGHT/DAN HIGGINS/GARY HERBIG(sax.fl.EWI)
CHALY DAVIS/CLAY JENKINS(tp)STEVE HOLTMAN/BRUCE PAULSON(tb)
HAMMER SMITH(harmonica)
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PALETTE/AKIRA JIMBO

2005-12-11 00:55:41 | J-FUSION
神保彰のソロアルバム、2作目がこの「PALETTE」。
1989年の夏リリース、プロデュースはKAZU MATSUI、エンジニアはALAN HIRSHBERG、BILL SMITH、ROB SEIFERTによる作品です。

ジャケットアート、そして夏の海を背景にした神保さんのジャケット写真、もちろん曲も含めてトロピカルなムードがプンプン漂うライトなフュージョンアルバムで、神保彰のソロアルバムとしては最高傑作であろうと思います。前作はボーカルを前面にフィーチャーしてましたが、今作はインストメインで数曲にボーカルが入るという形式。以降もこのスタイルが続いていくことになります。

1曲目「BURNING SAND」は最も小生の好きな曲。神保的なラテンの典型のような曲で、ホーンセクションの絡みが素晴らしい。2曲目「DRIFFIN'」はHAMMER SMITHによるハーモニカがフィチャーされたバラードナンバー。ハーモニカをフィーチャーした曲は以降の作品においても数多く見られますね。ハーモニカの持つ胸キュンな雰囲気がたまりません。3曲目「OLIVIA」はボーカルをフィーチャーした美しいバラードナンバー。続く4曲目「CARNIBAL DE RIO GRANDE」もボーカル曲。タイトル通りCARNIVALな雰囲気を、ノリノリのゴリゴリではなく、美しく、上品に、コーラスによって表現しています。神保氏のセンスを感じます。5曲目はフリューゲル、トランペットをフィーチャーしたバラードナンバー「CARAMEL ISLAND」。6曲目はスキャットボーカルによる軽快なナンバー「TWILIGHT WALK」と続きます。FREDDIE WASHINGTON(TRIBUTE TO JEFFの「LOWDOWN」でも渋いベースを弾いていた人です)のチョッパーがカッコいいし、神保氏のドラムも力強い。7、8曲目は神保氏のメロディメイカーとしての才能を感じる美しいバラード「OUR SWEET MELODY」と「LONELY STAR」。9曲目はERIC MARIENTHALによるSAXメロディーとFREDDIE WASHINGTONのベースラインが印象的な「CAPTAIN BANANA」。
そしてラストがこのアルバムの中で最もノリのいいナンバー「COBALT CRUISE」。ベースとツーバスの絡みがカッコいいですし、これでもかと言わんばかりに神保さん叩きまくってます。そういやSHAMBARAのライブでもこの曲をやってました。

最初と最後の曲はドラマーとしての神保さんを前面に押し出した、叩きまくりの曲を持ってきてますが、その間の曲は全てメロディーを重視した作りになっています。ドラマーのソロアルバムというとどうしても叩きまくりを期待してしまうんですが、前作の「COTTON」といい、「PALETTE」といい、ドラマーとしてというよりも、メロディーメーカーとしての神保氏を実現するのがソロアルバム制作の目的であることがよくわかります。見事に美しいメロディーが一杯詰まったアルバムです。

PALETTE/神保彰
BILLY GRIFFIN/MAXI ANDERSON/PHYLLIS ST JAMES/FRED WHITE/DONNY GERRARD/BRIDGETTE BRYANT(vo)TEDDY CASTELLUCCI/GRANT GEISSMAN(g)
FREDDIE WASHINGTON(b)RANDY KERBER/DEREK NAKAMOTO/GARY STOCKDALE/BILL MEYERS(keys)AKIRA JIMBO(ds)MICHAEL FISHER/STEVE REID(perc)ERIC MARIENTHAL(sax)CLAY JENKINS/CHALY DAVIS(tp.fh)STEVE HOLTMAN(tp)HAMMER SMITH(harmonica)
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