インテリジェント ワークス

子供達との泣き笑い

モンスターペアレント

2020年07月30日 | 塾長の独り言

平成塾の歴史の中で、平成塾側から辞めさせた塾生が一人だけ存在します。
しかし、その事によって世間で言うところのモンスターペアレントと言うものを、じっくりと味わう機会を頂きました。

卒部生や元塾生のご父兄はご存知かと思いますが、平成塾では無断欠席を2回続ける、もしくは合計で3回無断欠席を行うと辞めて頂くと言うルールが存在しました。
実はこのルールはある事件が原因で作られたルールなのです。

ある練習日、平成塾に行くと家を出たままグラウンドに姿を現さない塾生がおりました。
これはその塾生を迎えに行った他の塾生からの報告で、〇〇くんは先に行ったよと言われたんですけどと聞かされます。
この報告を受けて最初に心配したのが事故、そして次に心配したのが誘拐でした。
その場にいたコーチのほとんどがグラウンドを出てその塾生の捜索にあたり、残った自分はグラウンドにいる塾生を見ながら消防に電話して、救急車で運ばれた小学生はいないか確認作業をしていました。

約1時間後、その塾生は他の子供と公園で遊んでいた所を、コーチとして参加していた先生に発見されてグラウンドに連れて来られます。
その塾生のお兄さんは足立ポップスに居た事もあり、その塾生の家庭環境やお母さまもよく存じ上げておりました。
子は親の鏡とはよく言ったもので、あの親在りてこの子在りという感じなのですが、この一件で平成塾に厳格なルールが出来上がったのです。

そしてそのルールは、まず塾生全員に口頭で伝え、次に父兄宛に手紙を持たせました。
更にブログで発表すると言う3段階を経て全塾生とご父兄に通達したのです。

ところが、ある塾生がこのルールを無視して無断欠席を行います。
それも2回続けてを含む3回目の無断欠席でした。
その塾生はルールに従い退塾となります。
残念ですが、ルールを守れない者を置いておく事はできません。
これが後にも先にも平成塾から退塾にしたたった一人の塾生です。

そしてしばらく経過した在る平日の事です。
仕事で外出していた僕の携帯が鳴りました。
出るとコーチとして参加していた先生からです。
塾長、忙しいところ申し訳ありませんが、〇〇くんの家に電話して頂けませんか。
その〇〇くんとは、先日平成塾を辞めさせた男の子です。
内容を聞くと平成塾を辞めさせられた事に納得が行かない母親が学校に電話をして来て、いくら事情を説明しても理解して貰えない。
塾長から電話させろとしつこいんですと言う事でした。

ちょうど昼ご飯を食べ終えた直後でもあり、次の仕事までは少しだけ時間があったので伺った電話番号に電話をしてみます。
すると、それは話しを聞きたいと言う態度では無く、まずは一方的に退塾を取り消せと言うものでした。

電話が繋がってから最初の15分間は、一方的にこの母親がまくし立てます。
それはヒステリックに怒鳴るだけで、何が問題だったのかでは無く、ただ単に自分が気に喰わないと言う内容でした。
勿論そこに日頃はお世話になっています等の殊勝な言葉はひとつも出て来ません。

まずは言いたいだけ言わせて、ぼくはゆっくりと経緯を話し始めました。
まずこのルールが出来た背景を話すと、自分の子供には関係ない、自分の子供が遊んでいた訳では無いというものでした。

次に全員にこのルールを伝えた事を話すと、自分の子供は大人の話しをきちんと理解できない、だから知らなくて当然だと言って来ます。

次に手紙を持たせましたが読みましたか?と尋ねると、そんな手紙があった事すら知らない、自分の子供は学校から貰った手紙ですら家では出さないと言う事です。

最後にブログは見ましたかと聞くと、そんなものは見ている暇が無い、だから私は悪くないと言う理屈です。

そして、それだけではありません。
自分の息子が無断欠席をしたなら、次に休むと退塾になるよと何故電話で知らせてくれなかった。
自分の息子に野球をやらせたいなら、我が家に毎回子供を迎えに来るべきだろうと怒鳴ります。

なるほど、これがモンスターペアレントかと納得しました。
ボランティアで子供達に野球を教えている自分が、なんであなたの家に電話しなくちゃいけないのか、他に50人も塾生がいるのに全員の送迎をしろと言うのかと聞いてみますが、他の家は知らない、自分の家だけで良いと言い放ちます。
この押し問答は1時間半にも及び、携帯の電池が残り少なくなってしまいました。
最後はどうしても平成塾に戻りたいなら、今度はルールを守ると約束した上で来年の再募集に改めて応募するようにと通達して電話を終わりましたが。

これを大学から社会人になったばかりの先生がやられたら、確かにノイローゼになるかも知れませんね。
モンスターペアレント、もう二度と関りを持ちたくありません。


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