インテリジェント ワークス

子供達との泣き笑い

公務員の論理

2020年07月31日 | 塾長の独り言

平成塾が開かれた学校作り協議会を脱退して、地域の独立団体として活動する決断に至った経緯を書いてみたいと思います。

ここで誤解の無いように書いておきますが、僕は公務員全般を駄目だと言っている訳ではありません。
直前の仕事では外務省の海外ネットワークや暗号化装置の設置、更には総務省のデータバックアップを担当した自分は、頭脳明晰で素晴らしい公務員が沢山いる事を知っています。
加えて、当時の辰沼小学校にも素晴らしい先生が沢山おりました。
子供達に真摯に向き合う関川先生、子供達の兄貴分として活躍する宮尾先生、平衡感覚に優れて子供達の支えとなっていた橋本先生、他にも教育には欠かせない先生達が多く在籍していたんです。

けれどもそれらを意に介さず、子供と向き合う事もしないで公務員の論理を押し付ける先生がいたのも事実です。
では、公務員の論理とは何でしょう?

簡単に言ってしまえば、文書として記録に残る物が公務員の成果の全てです。

簡単に説明させて頂ければ、先に報告した学級崩壊。
先生は時間通りに教室に入り、授業を開始しています。
教壇で教科書を読み、時間割通りに最後まで授業を行いました。
ですが、子供達は先生の授業に耳を傾ける事はおろか、教室内では机の上にゲーム機を出し、挙句には教室を出て遊び歩く子供すらおります。

この報告の前半部分を報告書に上げるのが公務員の論理。
そして後半部分を問題にするのが民間の論理なのです。

公務員の論理では、遊んでいる子供達に先生が気付かなかったのですから、報告書に記載する術がありません。
また、報告書に記載が無いのですから実績として記録が残らず、この小学校では学級崩壊の事実などは無かったものとして処理されます。

つまり、いじめだろうが、学級崩壊だろうが、先生が気付かなかったと言えば、無かった事になってしまうのが公務員の論理なのです。

公務員の世界は減点方式です。
出来て当たり前。
就任当時は全員が100点満点を持って仕事を開始します。

ですが、時間が経つに連れ、免許証の点数同様に違反をすれば減点されて持ち点が減って行きます。
免許証と異なるのは、一定期間で持ち点が復活する事が無いんですね。
なので、実際の問題や課題は気が付かない方が有利なのです。
前例に従い、何も気が付かなければ、少なくとも自分の所では問題は起きません。

これを踏まえると、前任の丸西校長、原口副校長がどれだけ尖がった先生だったかはご理解頂けると思います。
また、現状の学校運営に文句を付ける平成塾、この団体がどれだけ邪魔だった事でしょう。


恐らく当時の辰沼小学校の校長副校長は、平成塾をすぐにでも消し去りたい気分だったでしょう。
ですが、そこは公務員の悲しい論理。
前任者が平成塾の存在と実績を報告している以上、平成塾が無くなる事自体が現任の校長副校長の汚点となるのです。


活動してくれる団体と人数は多ければ多いほど報告書に書く内容は増えて、自分達の評価は上がって行きます。
反面、実際の活動は無ければ無いほど良いのです。
実際の活動が無ければ、少なくとも問題や事故は起きませんから。

これが子供達に向き合う、当時の辰沼小学校の実態でした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。