平成塾が所属していた開かれた学校作り協議会。
足立区の全小学校がこのシステムを導入していましたが、この時の辰沼小学校では協議会その物がおかしな方向に進んでいました。
開かれた学校作り協議会は毎月各学校内で会合が行われるのですが、丸西校長、原口副校長の時代には本当に子供達の為に何をするべきかが話し合われていたんです。
参加していたメンバーも、学校における問題や課題をどんどん指摘し、それらをどのように修正して行くべきなのか、誰が音頭をとって行うのかを真剣に話し合っていました。
ですが校長副校長が同時に替わってからは、何か活動が見え辛いおかしな組織に変わって行ったのです。
ある協議会開催日、僕が指定された教室に入ると、そこには今まで見た事が無いような人数がひしめき合っていました。
それまでは協議会に参加する先生達を含めても20人程度の会合だったのですが、その日は見た事も無いお爺さんお婆さんだけでも40人近くの人数が居るのです。
教室に入り切れない程の人数で始まった協議会。
いきなり人数が増えた理由はすぐに判りました。
この日はいつもと違って、足立区の教育委員会からゲストが一人参加していたのです。
足立区の中でも開かれた学校作り協議会で大いなる実績を残している辰沼小学校、今日はその内容を見学に来ましたと挨拶を受けます。
奇しくもこの日は開かれた学校作り協議会が、辰沼小学校の学校評価を発表する日でした。
何もかも今までと違う協議会に、入室当初から違和感を覚えていた僕は、いきなり人数が大幅に増えた理由を隣の席の人に聞きます。
すると、驚くべき回答を得ました。
新しく参加している人達は、全員がある宗教関係者だったのです。
開かれた学校作り協議会として地域の住民の協力する人数を増やしたい学校側と、よく解からない宗教ポイント?つまり地域への貢献を報告したい宗教関係者達との利害関係が一致した結果なのでしょう。
それまで見た事も無いお爺さんお婆さん達が、自分達はこの学校にどんな事でも協力を惜しまないと言うアピールを始めました。
そして配られた冊子を見て僕は腰を抜かします。
そこには学校評価と書かれたA4で30ページほどの冊子が全員に配られました。
この評価をしたのは、開かれた学校作り協議会となっています。
前にも書きましたが、僕はこの協議会で土曜事業部長という役職を仰せつかっておりました。
他にも平成塾には協議会の副会長も存在します。
こんな資料が作られていた事自体二人とも知りませんでしたし、ましてや当時の会長がパソコンを操作出来る技量はありませんでした。
けれども、この資料は明らかにパソコンで作られたものであり、提出元は辰沼小学校開かれた学校作り協議会となっているのです。
実際の開かれた学校作り協議会の幹部が全く知らない内に作成された資料は、副校長がどうだと言わんばかりに読み上げて行きます。
前半は学年ごとの人数や、父兄達の職業分布、更には年間の学校行事の報告が記載されていました。
そして14ページだったと記憶していますが、子供達の学習に関する意欲の記載があります。
そこには辰沼小学校の先生と勉強する事で、だんだん勉強が楽しくなって来た。
今まで解からなかった勉強が、解かるようになって来たと記載されています。
しかも、分からない勉強があると、先生が放課後に個別指導をしてくれると、あたかも今でもこれが継続されているように書かれていましたが、これは原口副校長が学習に付いて行けない子供達を残して、自ら勉強を教えていたものでした。
少なくとも現校長と副校長になってからは、一度もそんな事が行われていない事を知っています。
そして辰沼小学校が誇る土曜事業、わくわくパワーと平成塾の活動が読み上げられました。
こ2つの団体の何が凄いのかと言うと、他の小学校の土曜事業では書道教室や茶道教室、英語教室などが開催されていましたが、集まる人数はせいぜい10人程度なのです。
ところが平成塾だけでも参加人数は50人、わくわくパワーに至っては200人を超える人数が参加しています。
これは勿論現校長副校長の成果ではありませんが、それを教育委員会の前で発表したのは現校長と副校長なのです。
平成塾に関しては素晴らしい団体であって、野球を通じて子供達が礼儀作法と言葉遣いを習っていると発表されました。
これには教育委員会から来られたゲストが拍手をしただけでなく、もっと皆で手伝おうじゃないかと言う流れになります。
これに喰い付いたのが先の宗教関係者達でした。
自分達の団体には野球経験者も沢山いるので、議員先生にお願いしてコーチを沢山派遣しますと言われます。
この発言に校長副校長は大喜び。
これぞ地域一体となった開かれた学校作り協議会の目指す姿ですよねと、猛烈に教育委員会にアピールをします。
そして時間も押し迫った頃、最後から2ページ目の28ページが読み上げられました。
そこには統一学力テストで辰沼小学校は足立区のワースト3位だったと記されています。
するとどうでしょう。
教育委員会も学校関係者も、協議会メンバー全員が次回はもっと頑張ろうで終わろうとしたのです。
これが公務員の論理だと言う事を目の前に叩き付けられました。
敢えて話し合いにしたく無い内容を最後に持ってきたこの手法。
敢えて肝心な内容をわざわざ離して記載するこの手法。
これが民間企業であれば、14ページに記載された内容と28ページに記載された内容に大きな矛盾がある事が読み取れる筈です。
つまり、この小学校では先生の言う事を聞いて勉強しても、決して学力が伸びないと書いてあるじゃないですか。
どうしてこれが問題にならないのでしょう。
この資料は誰が作成して、誰が承認したのでしょう。
どうしてこんなに宗教関係者が一気に増えたのでしょう。
平成塾はあれほど校長副校長と対立しているのに、どうして資料の中ではこれほど賛美されるのでしょう。
ここでも子供達の為の団体が大人に利用されようとしています。
そして、この判断を遅らせると、平成塾は宗教団体に取り込まれる可能性がありました。
この協議会終了と同時に、校長に平成塾は協議会を離脱する事を伝えます。
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