小田急電鉄 成城学園前駅発行 硬券乗車券2態

昭和60年2月に小田急小田原線の成城学園前駅で発行された、90円区間ゆきの硬券乗車券です。


   


褐色PJRてつどう地紋のB型大人用金額式券で、井口印刷で調製されたものです。左上から特活で組まれた発駅名と明朝体の「小田急線内」表記があり、左下には会社名・右下には発行箇所名と循環番号というレイアウトで、かつて小田急電鉄で使用されていた硬券乗車券としては比較的一般的な様式です。

ここで敢えて「比較的一般的」と申しあげましたのは、同社の硬券ほ発行箇所名はすべて明朝体で表記されていますが、この券の場合、駅名のみがゴシック体の特活が使用されている点に特徴があります。


   


こちらはちょうど1年後の昭和61年2月に発行された、120円区間ゆきの硬券乗車券です。褐色PJRてつどう地紋のB型大人用金額式券であることは同じですが、こちらはシンコー印刷で調製されたものとなります。レイアウトは井口印刷のものとほぼ同じですが、発駅名が特活でない明朝体の2段組みとなっており、その他金額以外の活字が明朝体となっているため、かなり雰囲気が異なります。

また、井口印刷様式では発行箇所名の右にある循環番号はなく、裏面に印刷されています。


   


シンコー印刷券の裏面です。券番の上に循環番号があります。


最初に申しあげましたように、当時、同社の硬券の殆どが井口印刷で調製されていましたが、知る限りでは参宮橋駅の券はシンコー印刷で調製されており、様式的には2種類が存在していました。しかしなぜか、成城学園前駅には出札窓口は1か所しかないにも拘わらず、井口印刷で調製された券とシンコー印刷で調製された券の双方が混在しているという大変珍しい状況になっていました。

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