北海道周遊券 表紙 ~その2

前回エントリーで北海道周遊券の表紙を御紹介いたしました。今回は表紙の仔細について御紹介致しましょう。


   

前回エントリーでご紹介いたしました北海道周遊券の表紙です。

ヒグマでしょうか?熊が鮭を銜えている定番のイラストが目を引きます。周遊券の表紙は、利用者の旅への夢が膨らむよう、その地方のイメージを重視したイラストが採用されていたようです。熊の他にはアイヌ文化で定番の紋様や船のイラストがあります。


   

    ⇒ クリックすると大きく見えるかも。


裏面の「観光案内略図」です。いまでは鉄道路線が無いので無理ですが、当時の鉄道路線を基準として記載されています。観光案内といっても、特別な観光案内があるわけでもなく、単なる路線図に毛が生えただけのような代物です。左上には北海道とは関係のない十和田湖周辺の路線図が記載されていますが、当時、鉄道を利用する北海道旅行には、距離があってなかなかそれだけでは旅行することが難しかった十和田湖観光を、往きか帰りのどちらかに組み込む需要が多かったようで、その関係でスペースに収納されていたようです。


   

表紙を開けたところの裏面です。周遊券使用上の注意事項が記載されています。
「ご乗降の際は、お手数ながら必要なきっぷをおひらきのうえ、改札係員にお示しください。」という文言がいかにも当時の国鉄っぽさがあり、「お客様に頭を下げる」という習慣のない組織が慣れない言葉を駆使して作成した感があります。当時の改札係員に「お手数ながら」という感覚は恐らく無かったでしょう。


   

裏表紙の裏側です。払い戻しの案内が記載されています。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )