◯社 横浜駅発行 代用印捺印による普通入場券

前回および前々回エントリーで、五日市線内にあります駅で発行された代用印捺印による普通入場券を御紹介いたしましたが、代用印捺印による普通入場券の発売例は、需要の少ない小駅だけではなかったようでした。


   

1984(昭和59)年7月に「◯社」横浜駅で発行された代用入場券です。桃色こくてつ地紋のB型金額式大人専用券で、東京印刷場で調製されたものです。同窓口ではこの券に代用印が捺して発売されていました。

当時の横浜駅には、川崎寄りに国鉄と京浜急行電鉄の乗換用の跨線橋があり、跨線橋上には中間改札と精算窓口がありました。跨線橋はあまり広くなく、窓口も国鉄と京浜急行側に1窓づつしかない閑散とした改札で、京浜急行電鉄が業務を行っていました。
ここでは国鉄からの乗換客に対しては京浜急行電鉄の硬券乗車券を発売し、逆に京浜急行電鉄からの乗換客に対しては、国鉄の硬券乗車券を発売していました。京浜急行電鉄の乗車券については全線全区間の乗車券を取り扱っていましたが、国鉄の乗車券については、100km以下の近距離区間のみの取扱いでした。

この窓口では国鉄の普通入場券の発売も行われていましたが、専用の口座はなく、代用印捺印によるものとなっていました。このような例は他にもあったものと思われますが、特に高田馬場駅の西武鉄道との連絡通路では、「◯入」という赤い印を捺す独特な発売方法が行われていました。

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