帝都高速度交通営団 「◯西」中野から50円区間ゆき片道乗車券

1970(昭和45)年1月に帝都高速度交通営団(営団地下鉄。現・東京メトロ)の中野駅で発行された、50円区間ゆきの片道乗車券です。


   

若草色JPRてつどう地紋のB型金額式大人専用券で、山口証券印刷系列の帝都交通印刷で調製されたものと思われます。
中野駅は国鉄(現・JR東日本)が駅務業務を行っている共同使用駅で、営団地下鉄の乗車券は東西線が開業した1966年から国鉄によって発売されています。そのため、発駅の右側には。国鉄の東京西鉄道管理局管内で発行されたことを示す「◯西」の符号が印刷されています。


   

裏面です。当時の営団地下鉄の硬券乗車券には裏面にも発駅と金額が印刷されておりましたが、裏面には「◯西」の符号は付けられていませんでした。


同駅では鋏痕番号8番の本鋏と予備用として予備鋏1号が設備されており、本鋏は午後から終電まで使用され、午前中には予備鋏を使用して不正乗車対策を採っていましたが、御紹介の券は同駅では通常使用されていない予備鋏2号が使用されています。

中央線の中野から立川あたりの駅ではどの駅も午前中は予備鋏1号を使用して不正乗車対策を行っていましたが、たまに対策を強化する目的で鋏痕が変更されることがあり、御紹介の券に予備鋏2号が使用されているということは、発行された日に何らかの不正乗車摘発作戦が行われていたものと思われます。

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