仙台臨海鉄道 東北博覧会前から陸前山王ゆき片道乗車券

日付の捺印がございませんが、1987(昭和62)年9月に仙台臨海鉄道臨海本線の東北博覧会前駅で発行された、陸前山王ゆきの片道乗車券です。


   

あまり見慣れない地紋ですが、若草色の仙台臨海鉄道自社地紋と思われる地紋のA型半硬券の矢印式大人・小児用券です。

同社は仙台港湾地区と内陸部を結ぶ貨物専用の鉄道路線として国鉄(現・JR貨物)と宮城県及び進出企業の共同出資によって設立され、東北石油仙台製油所(現・ENEOS)の貨物輸送に対応するため、現在の臨海本線となる東北本線陸前山王駅と仙台港駅を結ぶ4.2㎞と仙台港駅・仙台北港駅間1.2㎞が先行開業し、その後の公共埠頭の建設にあわせて仙台埠頭線の仙台港駅・仙台埠頭駅間1.6㎞が開業しています。
その後、キリンビール仙台工場の仙台港地区進出に伴って仙台西港線の仙台港駅・仙台西港駅間2.5㎞が開業し、現在の路線ができあがっています。

本来は貨物専業の鉄道ではありますが、1987(昭和62)年7月から9月に仙台西港駅付近で開催された「'87未来の東北博覧会」にあわせ、期間中限定で臨時旅客駅である東北博覧会前駅が開業し、陸前山王駅~東北博覧会前駅間で旅客輸送が行われました。
運転された旅客列車はJR東日本からの乗り入れ列車となっており、仙台駅から運転され、途中の陸前山王駅で同社へ乗り入れていました。
御紹介の券はそのときに発売された社線内用の乗車券になります。

同社では他に、1997(平成9)年7月から9月の間、やはり仙台西港駅付近で開催された「国際ゆめ交流博覧会」の旅客輸送のため、旅客列車が運転されたことがありますが、どちらも旅客駅は期間限定の臨時駅となっており、現在は旅客列車の運転はありません。

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