『酷道』(コクドウ) という言葉をご存知でしょうか?
「国道」といえば、普通はキレイに整備された道や立派な幹線道路を思い浮かべます。
しかし、身勝手な道路建設計画や無謀な予算案、鉄道優先の交通網の整備などの憂き目に会い、廃道寸前の獣道のような国道・九十九折れのワインディングが続く国道・ダートコースの連続ヘアピンカーブの国道・離合困難な狭隘路や洗い越しのある国道 等々‥‥全国には自動車での走行を阻む様な国道があります
そんな悪路を道路好きの諸兄は 酷い道 つまり酷道 と呼んでいます。
というわけで、行ってきました。
国道477号府道38号京都広河原美山線交点 通称:百井別れ
国道477号は三重県四日市市から大阪府池田市に至る道です。その途中で京都市を北上し、南丹市を南下するという迷走具合も凄いですし、滋賀県の途中峠~京都府の京北まではひたすら悪路の山道が続きますが、やはりハイライトはここ鞍馬にあります「百井別れ」でしょう。
ここは本当に京都市内なのかと思うぐらい、山深いところ。
↑の写真は北の花脊方面から南向きに見たものです。道なりに真っすぐ降るのが府道(ガードレール付の立派な2車線)、鋭角に180度降る1車線(大型通行不可)が国道です。いくら3桁国道とはいえ冷遇されっぷりが果てしない‥‥。
案内標識(俗に言うおにぎり)が無ければ私道かとも思われるくらいの、細い&急角度な道。京都では間違いなくNo,1 関西でも有数の有名酷道です。都市部から1時間もかからずに行けるお手軽さを備えつつも都会の喧騒を忘れられる自然溢れる場所です。(※熊出没注意サルとイノシシも出ます。)
分かりにくいかも知れませんが段差があって切り返し無しでは曲がりきれません。
ここから先は、花脊へ向かえば九十九折れが続き、大原へ向かえば無舗装のうねうねした山沿いのオフロードが待ち受けています。雨が降れば崩落しそうなくらい脆弱な地盤に感じます。
しかし、この先には百井の集落があるので、地元の方は日常的に利用しているのでしょう。このときも2台の軽自動車(車高の低い車や車体の長い車はここを踏破できないでしょう。)が林の中に消えていきました。
右:百井別れの下から見た写真(画面手前の道が大原・大津方面 左から右へ斜めに伸びる道がR477花脊・京北方面)
普段の国道のイメージを変えてしまう少し不思議な魅力がある酷道。一度訪れてみてはいかがでしょう
烏龍茶
国土交通省HP 道路カテゴリhttp://www.mlit.go.jp/road/