9月9日は古来、宮中その他で行われた五節句のひとつ「重陽(ちょうよう)の節句」です。
奇数は「陽の数」といわれて、その中でも「9」は最も大きい数であり、
陽(奇数)が重なる9月9日を「重陽」と呼び、この日に厄を祓い、長寿を祈願します。
また、「菊の節句」ともいわれ、古来より、この日に菊酒を飲んだり、
菊花についた露で肌を拭ったりして、無病息災と不老長寿を願いました。
この日、京都の各地で「重陽の節句」の行事がありますが、
今回、私は、地元の上賀茂神社の「重陽神事と鳥相撲」を見に行って来ました。
この行事には毎年、当年の「葵祭」の「斉王代」も参加します。
10時頃より、本殿にて、宮司や斉王代、相撲童子が前夜から菊の花にかぶせておいた、
「菊の被綿(きせわた)」を供え、神事を行った後、
10時45分頃に、細殿前の土俵へ移動し、鳥相撲が始まりました。
「斉王代」が細殿に着席。この「斉王代」が鳥相撲の行事に参列されるのは、
かつて「斉王」がおられた当時の風習だそうです。平成3年、800年ぶりに復活しました。
続いて、境内細殿前の土俵の左右から、弓矢を手にした二人の刀祢(とね)が、
3歩×3回ずつ、ぴょん・ぴょん・ぴょんと横飛びしながら、2つの立砂の前へ現れて、
「カーカーカー」「コーコーコー」と鳥の鳴き真似を披露。そしていよいよ氏子の子供相撲。
古式ゆかしいユーモラスな行事です。よくテレビや新聞で報道されますので、
知っておられる方も多いと思います。鳥相撲は、平安時代より続いているとの事です。
氏子の子供たち22人が、東西二手に分かれて白熱した相撲に、
土俵を取り巻いた顧客から大きな歓声が上がります。相撲は1時間程で終わり、
その後、「重陽の節句」で、菊の花びらが入った菊酒が参拝に振る舞われました。
帰りに、上賀茂神社名物の「神馬」に会って来ました。
賀茂川では、水鳥がのんびりと過ごしていました。
<京都 好き男>