「秋の七草」のひとつ、萩の花。
日本で古来より、風流な植物の代表として愛され、和歌や俳句にも多く詠まれています。
蝶にも似た、可愛い小さな花が、枝が垂れ下がるほどに無数に開花。
見た目には、非常に地味な花ですが、なんとも言えない風情があります。
「萩の花の名所」に出かけてみました。
まず、京阪電車の終点「出町柳駅」下車、南へすぐの所にある、「常林寺」へ。
萩の寺と言われているだけに、小さな山門を入ると、
境内はまさに萩に埋もれているといった感じです。
次に、私の好きな寺のひとつである、「真如堂」へ。
秋の紅葉の時期は、多くの観光客が訪れますが、今はひっそりと静かです。
表参道から表門にかけて、萩の花が所々に咲いています。
茶店(紅葉の時期のみ開店)の前には、萩の花と西洋朝顔が並んでいます。
真如堂まで来たら、すぐ近くの、「迎称寺(こうしょうじ)」へ。
ここも萩の寺と言われ、侘びれた風情の土塀に紅や白の萩が。
あまり見る事ができない、情緒のある風景です。
最後に、「梨木神社」へ。
「萩の宮」とも言われ、京都を代表する萩の名所です。
私が行った時は、「萩まつり」が行われており、参道から社殿前まで、
咲き誇る萩の花を愛でる参拝者で賑わっており、
境内の萩には、俳句の書かれた短冊が下げられたり、
拝殿では、大蔵流狂言(茂山社中)が奉納されていました。
ここには、「千年の昔の園もかくやありし木の下かげに乱れさく萩」
と書かれた湯川秀樹の歌碑もあります。
どこの萩の名所も、今が見頃です。 <京都 好き男>