毎日新聞2018年7月12日 東京夕刊
「この芝居が津軽海峡を渡ると思うと感無量」と語るのは、劇団「シェイクスピア・カンパニー」(仙台市)の主宰者で東北学院大教授の下館和巳さん(62)=写真左。シェークスピアの4大悲劇の一つ「オセロー」を翻案した「アイヌ・オセロ」が14日、札幌市の北海道立道民活動センターで上演される。
江戸末期の道東を舞台にしたアイヌ民族の旺征露(おせろ)と仙台藩士の娘貞珠真(でずま)の悲恋の物語。仙台での初演に続き、札幌で2011年3月に上演するはずが「その9日前に東日本大震災が発生。行く道を閉ざされた」という。
お蔵入りとなった作品に息を吹き込んだのが、アイヌ民族の演出家、秋辺デボさん(58)だ。アイヌの舞踊家らをキャストに加え、下館さんとの共同演出で大胆にリニューアル。札幌での公演に先駆け6月、下館さんの母校、東京の国際基督教大学で披露された。「アイヌ民族の言葉と精神が加味された新生オセロで、東北と北海道に新たな風を起こしたい」と下館さん。【明珍美紀】
https://mainichi.jp/articles/20180712/dde/014/070/007000c
「この芝居が津軽海峡を渡ると思うと感無量」と語るのは、劇団「シェイクスピア・カンパニー」(仙台市)の主宰者で東北学院大教授の下館和巳さん(62)=写真左。シェークスピアの4大悲劇の一つ「オセロー」を翻案した「アイヌ・オセロ」が14日、札幌市の北海道立道民活動センターで上演される。
江戸末期の道東を舞台にしたアイヌ民族の旺征露(おせろ)と仙台藩士の娘貞珠真(でずま)の悲恋の物語。仙台での初演に続き、札幌で2011年3月に上演するはずが「その9日前に東日本大震災が発生。行く道を閉ざされた」という。
お蔵入りとなった作品に息を吹き込んだのが、アイヌ民族の演出家、秋辺デボさん(58)だ。アイヌの舞踊家らをキャストに加え、下館さんとの共同演出で大胆にリニューアル。札幌での公演に先駆け6月、下館さんの母校、東京の国際基督教大学で披露された。「アイヌ民族の言葉と精神が加味された新生オセロで、東北と北海道に新たな風を起こしたい」と下館さん。【明珍美紀】
https://mainichi.jp/articles/20180712/dde/014/070/007000c