先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

北海道150年式典に反対 「アイヌ民族抑圧の歴史うやむや」

2018-07-18 | アイヌ民族関連
北海道新聞 07/17 19:03 更新
 アイヌ民族らでつくる市民団体「ピリカ全国実行委員会」(事務局・札幌)は17日、道庁で記者会見し、8月5日に札幌で行われる「北海道150年記念式典」の開催に反対し、中止を求める声明を発表した。
 同実行委代表代行で、旭川アイヌ協議会会長の川村シンリツ・エオリパック・アイヌさんは「アイヌ民族に対する謝罪もなく、『開拓』のもとで行われた抑圧の歴史をうやむやにしたままで150年を祝うことは納得できない」と説明した。声明は、研究機関が発掘したアイヌ民族の遺骨の返還、民族の自決権や土地権などを明記した新たな法律の制定なども求めており、7月1日に道や国などに申し入れた。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/209570

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最上徳内記念館 開館25周年 アイヌ文化に親しむイベント /山形

2018-07-18 | アイヌ民族関連
毎日新聞2018年7月17日 地方版
 江戸時代の北方探検家として知られる楯岡村(現村山市)出身の最上徳内を顕彰する「最上徳内記念館」(村山市中央1)で16日、開館25周年記念としてアイヌ民族の文化に親しむイベントが開かれた。
 アイヌ語で「食べ物が降ってくる」を意味し、屋根の上から食べ物を落とす伝統行事「ハルランナ」をまねたイベントを実施。午前は青や茶色柄の民族衣装をまとった市職員2人が資料館屋根に上り、来場者約20人に菓子を振る舞った。家族と参加した東根市の門脇沙瑛ちゃん(4)は「たくさん拾えてうれしかった」と喜んでいた。
 館内は無料開放され、アイヌ民族衣装の試着会なども行われた。【二村祐士朗】
https://mainichi.jp/articles/20180717/ddl/k06/040/016000c

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウイマム文化芸術プロジェクト第1弾 アイヌ語地名から土地の記憶たどる-白老

2018-07-18 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 2018/7/17配信

 ウイマム文化芸術プロジェクト(実行委主催)の第1弾となる「白老アースダイブ」が15日、白老町内虎杖浜で行われた。アヨロ海岸周辺に残るアイヌ語地名からその土地の記憶をたどるフィールドワークを実施。北海道大学の谷本晃久教授を講師に迎え、アヨロに残る伝説やアイヌの人々の生活などについて学んだ。
 同プロジェクトは、2020年に開設する民族共生象徴空間を見据え、文化芸術の面から多文化共生を考え、地域資源を再認識することなどを目的に、文化庁の戦略的芸術文化創造推進事業の委託を受けてスタート。
 この日がフィールドワークを中心とした地域学「白老アースダイブ~アイヌ語地名から探る土地の記憶」の第1弾となり、町内外から19人が参加した。
 前半では、谷本教授がアヨロで注目すべき場所とアイヌ語地名から読み解く歴史や伝説などを解説。カムイエカシ・シャチと呼ばれる地には、かつて外から持ち込まれた天然痘が流行したことから、地元の人が入港できるヤウンクットマリと外来者用のレプンクットマリに分けられていたこと。全道各地の海岸に残る洞窟をアイヌの人々はあの世への入り口「アフンルパル」として語り継がれ、アヨロにもその穴が残っていることも紹介された。
 このあと、アヨロ川河口付近などを散策。アヨロ海岸にはかつて番屋があり、交易のために昆布漁が行われ、またアイヌの人々は畑でアワやヒエなどを栽培しており、白老における農業の先駆者はアイヌ民族であったことなども報告された。
https://www.tomamin.co.jp/news/area2/14252/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(書評)『近現代アイヌ文学史論 アイヌ民族による日本語文学の軌跡 〈近代編〉』 須田茂〈著〉

2018-07-18 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2018年7月14日05時00分

 ■抵抗と日常、帝国の空気の中で
 「アイヌ文学」入門書にして、在野研究者の熱意が伝わる労作である。近代以降のアイヌ文学は、主としてアイヌ民族による日本語文学を指す。故郷を「異郷とされ」、差別の対象となった彼らが、日本語で文学に取り組む際に、民族意識やその葛藤がテーマとして入ってくることは当然だった。
 たとえばアイヌ歌人として知られる違星北斗(いぼしほくと)の作品は、従来「抵抗文学」として熱を持ったものが多く語られてきたが、そうした作品紹介のみならず、同時代の歌人がそれをどう批評したか、についても言及されており、違星の作品に対して和人歌人たちから投げられたほとんど的外れといってもいい批評がもつ意味についても考えさせられる。「抵抗」とはかけ離れた、日々の風景を読みこんだ作品にも触れており、作家の「幅」を伝えようとする姿勢も本書の魅力だろう。
 注釈もきらりと光るものが多い。和人への敵意を燃やしていた若き日の違星が、その態度を反省するきっかけになったのは和人である小学校校長の言葉だった。それは「アイヌと呼びたくはないが、呼ばなければならないときもある」という意味の前置きをした上で「アイヌと云(い)った方がよいかそれとも土人と云った方が君達にやさしくひゞくか」と投げかけた問いだった。この言葉に違星は心動かされ、「自分のあさましさ」を責めたという。
 機動隊員が沖縄のデモ参加者に対して使ったことが問題となったように、現代では禁句である「土人」という言葉が「やさし」さを持って使われる場面もあったのかと驚く。哀れなアイヌを救うという名目の「旧土人保護法」の思想が社会に浸透していた。違星の校長の言葉への感動は、抵抗意識を持っていた違星もまた帝国の空気の中で生きていたことを気づかせてくれる。ともすれば現代の感覚で、画一的に捉え、断罪しがちな言葉について、教えられるところが多かった。
 評・寺尾紗穂(音楽家・エッセイスト)
     *
 『近現代アイヌ文学史論 アイヌ民族による日本語文学の軌跡 〈近代編〉』 須田茂〈著〉 寿郎社 3132円
     *
 すだ・しげる 58年生まれ。民間企業に勤務の傍ら、札幌の同人誌に連載した論考が本書の元になった。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13585172.html?_requesturl=articles%2FDA3S13585172.html&rm=150

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする