北海道新聞 07/23 03:15 更新
シンポジウム「アイヌの視点で問う『北海道150年』」が22日、札幌市内で開かれた。アイヌ民族の3人によるパネルディスカッションがあり、集まった市民ら約130人が明治期以降の同化政策や差別の歴史を踏まえ、北海道の未来について考えた。
パネルディスカッションで、日高管内の平取アイヌ遺骨を考える会の木村二三夫共同代表(69)は「抑圧の歴史をうやむやにしたままで未来は築けない」と指摘。研究目的で発掘されたアイヌ民族の遺骨返還について「先人の尊厳を取り戻し、今を生きるアイヌの人権回復につながる」と意義を強調した。
舞踊グループ「フンペシスターズ」の原田公久枝(きくえ)さん(50)=札幌市=は「和人を責めるだけではらちがあかない。手を取り合ってより良い歴史を作ることが大切」と述べ、胆振管内白老町の主婦山田美郷さん(52)は差別を受けた経験を打ち明け「アイヌでも和人でも他者を尊敬する気持ちを未来に伝えてほしい」と語った。
シンポジウムはアイヌ民族の人権回復を目指す少数民族懇談会(江別)が主催。苫小牧駒沢大の植木哲也教授(哲学)がアイヌ民族を巡るこの150年の歴史などについて基調講演した。(斉藤千絵)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/211198
シンポジウム「アイヌの視点で問う『北海道150年』」が22日、札幌市内で開かれた。アイヌ民族の3人によるパネルディスカッションがあり、集まった市民ら約130人が明治期以降の同化政策や差別の歴史を踏まえ、北海道の未来について考えた。
パネルディスカッションで、日高管内の平取アイヌ遺骨を考える会の木村二三夫共同代表(69)は「抑圧の歴史をうやむやにしたままで未来は築けない」と指摘。研究目的で発掘されたアイヌ民族の遺骨返還について「先人の尊厳を取り戻し、今を生きるアイヌの人権回復につながる」と意義を強調した。
舞踊グループ「フンペシスターズ」の原田公久枝(きくえ)さん(50)=札幌市=は「和人を責めるだけではらちがあかない。手を取り合ってより良い歴史を作ることが大切」と述べ、胆振管内白老町の主婦山田美郷さん(52)は差別を受けた経験を打ち明け「アイヌでも和人でも他者を尊敬する気持ちを未来に伝えてほしい」と語った。
シンポジウムはアイヌ民族の人権回復を目指す少数民族懇談会(江別)が主催。苫小牧駒沢大の植木哲也教授(哲学)がアイヌ民族を巡るこの150年の歴史などについて基調講演した。(斉藤千絵)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/211198