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北海道新聞2023年3月22日 18:32(3月22日 18:53更新)

滝上町内の生家跡で小学5年生に作品を解説する加藤多一さん(右)=2014年6月、町札久留
【滝上、遠軽】滝上町出身の童話作家加藤多一さん(享年88歳)が18日に亡くなり、遠紋地域では地元の人と親しく交流し、文化振興に貢献した加藤さんへの感謝と人柄をしのぶ声が相次いだ。同町図書館が入る町文化センターでは22日、追悼展示が始まり、ゆかりの町民らが訪れている。
加藤さんは1934年(昭和9年)、町札久留盤の沢にあったハッカ農家に生まれた。遠軽高、北大を経て、札幌市職員をしながら童話やエッセーを発表。86年に退職し、創作活動を続けた。95~2005年には遠軽町生田原にある「オホーツク文学館」の2代目館長を務めた。
滝上町では93年から4年間、住民団体「たきのうえ童話村を育てる会」が募集した「町民手づくり童話」の審査員や、町図書館が18年まで行った「童話を読む会」などの講師を担当。07~14年には町内の小学5年生に課外授業を行った。
文化センターの追悼展示は5月10日までで、戦争をテーマとした児童文学作品「馬を洗って…」を、加藤さんから寄贈を受けた挿絵の銅版画(池田良二さん作)とともに紹介している。
見学に訪れた町内の会社役員竹内正美さん(74)は加藤さんの作品をきっかけに40年ほど前、滝上に移住し、親交を深めた。竹内さんは「加藤さんは私の道しるべだった。生家の近くに住んでいたというアイヌの人の話など、もっと聞いてみたかった」と残念がる。
・・・・・
(須藤幸恵、佐藤諒一)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/819915
北海道新聞2023年3月22日 18:32(3月22日 18:53更新)


滝上町内の生家跡で小学5年生に作品を解説する加藤多一さん(右)=2014年6月、町札久留
【滝上、遠軽】滝上町出身の童話作家加藤多一さん(享年88歳)が18日に亡くなり、遠紋地域では地元の人と親しく交流し、文化振興に貢献した加藤さんへの感謝と人柄をしのぶ声が相次いだ。同町図書館が入る町文化センターでは22日、追悼展示が始まり、ゆかりの町民らが訪れている。
加藤さんは1934年(昭和9年)、町札久留盤の沢にあったハッカ農家に生まれた。遠軽高、北大を経て、札幌市職員をしながら童話やエッセーを発表。86年に退職し、創作活動を続けた。95~2005年には遠軽町生田原にある「オホーツク文学館」の2代目館長を務めた。
滝上町では93年から4年間、住民団体「たきのうえ童話村を育てる会」が募集した「町民手づくり童話」の審査員や、町図書館が18年まで行った「童話を読む会」などの講師を担当。07~14年には町内の小学5年生に課外授業を行った。
文化センターの追悼展示は5月10日までで、戦争をテーマとした児童文学作品「馬を洗って…」を、加藤さんから寄贈を受けた挿絵の銅版画(池田良二さん作)とともに紹介している。
見学に訪れた町内の会社役員竹内正美さん(74)は加藤さんの作品をきっかけに40年ほど前、滝上に移住し、親交を深めた。竹内さんは「加藤さんは私の道しるべだった。生家の近くに住んでいたというアイヌの人の話など、もっと聞いてみたかった」と残念がる。
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(須藤幸恵、佐藤諒一)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/819915